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コラム 2023.05.02

グループアドレスを導入するメリットとフリーアドレスとの違い


近年、多様な働き方が認められるようになり、企業におけるオフィスの役割も変革を迎えています。ICT化が進みさまざまな場所で働けるようになった結果、固定席を設けない企業も増えてきました。中でも注目されているのが、部署内でフリーアドレス化するグループアドレスです。グループアドレスは自席を持つ固定席と完全なフリーアドレスのメリットを併せ持っており、部署の連帯感を維持しつつ業務効率の向上が期待できます。
ここでは、グループアドレスの導入メリットやフリーアドレスとの違いについて解説します。業務効率の改善や組織の活性化のためにオフィスレイアウトの再構築を検討している方は、ぜひ参考にしてください。

グループごとの連携が図りやすい賃貸オフィスのグループアドレス

グループアドレスは、社員の自席を定めないフリーアドレスの一形態で、近年導入企業が増えています。フリーアドレスよりもグループ内の連携が図りやすく、固定席よりも柔軟な運用ができる点が特徴です。ここでは、グループアドレスの定義や特性について解説します。

部署内に限定したフリーアドレス

グループアドレスとは、部署ごとに定められたスペースで座席を固定せずに働くワークスタイルです。デザインアドレスやチームアドレスと呼ばれることもあります。
グループアドレスもフリーアドレスの一種ですが、部署でエリアを限定しているので、フリーアドレスよりも固定席に近い感覚で働くことが可能です。一方で、席が変わることによるマンネリ化の解消効果や部署内での交流が増える効果はあるので、固定席とフリーアドレスの両方のメリットを活かせるスタイルと言えるでしょう。
なお、グループアドレスでは、完全に働く席が自由なフリーアドレスのように、部署を超えたコミュニケーションが活発にはなりません。そこで、グループアドレスの場所を定期的に変更することで、他のグループとのコミュニケーションを活性化するという方法が取られることもあります。

グループアドレスが広まっている背景

オフィス内に自席を設けないフリーアドレスが日本で最初に導入されたのは1987年で、2000年代にかけて普及しました。しかし、当初はコスト削減が主目的となっており、導入に失敗する企業も少なからずあったようです。
そんな中、フリーアドレスが再び注目されるようになったのは、コロナ禍によるリモートワークの浸透により、多様な働き方や働き方に関する意識が急速に高まったことが背景にあります。PCの軽量化やWi-Fiネットワークが標準化したことで、以前よりオフィスのどこでも働ける環境が整ったことも影響している可能性があるでしょう。
社員全員が出社しない環境では、全員分の席は必要ありません。スペースを有効活用して社員が働きやすい環境を整えつつ、生産性向上やオフィス縮小によるランニングコスト改善を図る企業が増えています。
しかし、完全なフリーアドレスは即座のコミュニケーションが取りにくい、マネジメントが難しいといったデメリットもあります。そこで、フリーアドレスのデメリットをカバーしたグループアドレスに注目が集まるようになりました。フリーアドレスでは業務効率が低下した企業が、グループアドレスで改善に成功した事例も少なくありません。

グループアドレスが導入しやすい企業・部署

グループアドレスが導入しやすいのは、直接コミュニケーションが必要な業務の多い企業や部署、リモートワーク導入が進んでいる企業です。また、オフィスの在籍率が低い営業職も社員に受け入れられやすいでしょう。
一方、グループアドレスが向かないのは、在籍率の高い部署や、個人情報や機密文書を扱う部署です。グループアドレスを導入すると、業務のたびに資料などの持ち運びが発生するため、セキュリティのリスクが高まります。
また、特定の席でしかできない業務がある場合や業務で使用する機材や書類などが多い部署も、席の移動が難しいためグループアドレス化は向きません。導入する場合には、固定席に近い運用を行う、オフィス内でグループアドレスの配置を工夫するなどの対処が必要です。

賃貸オフィスにグループアドレスを取り入れた方が良い理由

グループアドレスは、社員の働き方の改革や生産性の向上、オフィスコストの削減に役立ちます。ここでは、固定席やフリーアドレスと比較したメリットや、グループアドレスを取り入れた方が良い理由を見ていきましょう。

マネジメントがやりやすい

自席を設けない場合、社員は空いている好きな場所で仕事ができます。
しかし、完全フリーアドレスでは、部署内のメンバーがオフィスのどこで仕事をしているかすぐには分かりません。上司やメンバーの目が届かないため勤務状況や業務の進捗が把握しにくくなり、マネジメントに支障をきたす恐れがあります。
部署のエリアを定めているグループアドレスであれば、上司やメンバーの目の届く範囲で働くことになります。業務の進捗状況や業務量を把握できますし、上司は適切な指示ができるため、マネジメントでのデメリットが生じることはありません。
また、新人育成の面においても、グループアドレスは有利です。固定席よりも部署内での人間関係が構築しやすいだけでなく、先輩社員の近くで働いてもらえば、フォローしやすくなります。業務内容によっては早い段階から仕事を任せることで、新人の成長を促せる効果も期待できるでしょう。

情報の共有が迅速にできる

フリーアドレスで部署のメンバーと物理的な距離があると、コミュニケーションはチャットツールなどが主体となり、どうしてもタイムラグが生じます。しかし、メンバーが決まったエリア内で働いていれば、従来の固定席と同じようにコミュニケーションできるので、迅速な情報共有が可能です。
共同作業が必要な業務の場合や部署内での打ち合わせが多い場合も、一ヵ所に集まる必要があるので、グループアドレスが向いているでしょう。メンバーが目の届く範囲で働いていれば、必要に応じてスムーズに招集できます。

ペーパーレス化が進む

グループアドレスを取り入れると、社員は自席に荷物や書類を置きっぱなしにできません。別に割り当てられたロッカー等に保管が必要になるので、必然的に業務で余分なものを持たないようになります。
業務効率上、紙の書類の利用が減りデータ化やペーパーレス化が進みます。保管スペースのコストや、情報漏洩・紛失のリスクも抑えることが可能です。

スペースを有効活用できる

グループアドレスを導入すれば、フリーアドレスほどではないものの、固定席よりも必要なスペースは少なくなります。
不要になったスペースは、交流用のスペースやリラックススペースに利用すれば、社員の満足度向上も期待できるでしょう。オフィス規模を縮小してコストを削減することもできます。
また、固定席に比べてレイアウトの変更も柔軟に行えるので、プロジェクトに合わせたスペーシングも可能です。

フリーアドレスよりも容易に導入できる

グループアドレスは部署単位でのフリーアドレス化なので、固定席からの変更にもスムーズに受け入れられやすいこともメリットです。
固定席で長く働いてきた企業では、固定の自席がなくなることや、すぐ近くに部署のメンバーがいない環境に不安を覚える社員が出てくることも懸念されます。
グループアドレスなら、部署のエリアは維持されます。親和性の高い部署からスタートさせて段階的に社内に浸透させていく方法も取れるので、抵抗感も抑えられるでしょう。業務内容に応じての導入や部署ごとに異なるルールを決めての運用といった手法も取れるので、フリーアドレスよりも容易に導入できます。

グループアドレスとフリーアドレスの違いはグループごとの連携力

グループアドレスとフリーアドレスは、どちらも自席を持たないことは共通しています。ただし、グループアドレスは部署の社員が集まった場所で働くため、必然的にグループごとの連携力が高くなる点が大きなメリットです。
ここからは、グループアドレスにおいて連携力が高まる理由と、グループアドレス導入を成功させるポイントをご紹介します。

フリーアドレスより部署内コミュニケーションが容易

フリーアドレスは、社員それぞれが好きな席で働くので異なる部署のメンバーとの交流機会は増えるものの、部署内のコミュニケーションが希薄になりやすいのが難点です。
グループアドレスの場合は、部署のエリアを定めているため、部署内のメンバーとのコミュニケーションは容易になります。むしろ、席が遠かったメンバーとの接触機会が増え、部署内コミュニケーションは活発になり、連携力は高まるでしょう。
共同作業やコミュニケーションが必要になる業務でも、メンバーが近くに着席しているので効率良く進められます。コミュニケーション不足による業務上のトラブルも起きにくくなるかもしれません。
また、トラブルが生じた際にも、上司やメンバーが近くにいるためサポートを受けやすく、迅速に対応できることもメリットです。

適度な連帯感が生産性の向上にも繋がる

部署でエリアを限定したグループアドレスは、完全フリーアドレスのように上司の目が行き届かないことはありません。働く場所は選べますが、適度な連帯感を維持したまま働けます。
適度な連帯感は、部署内の人間関係を良好に保てるだけでなく、メンバー一人ひとりが主体性を持ちやすくなります。その結果、モチベーションアップによる生産性向上や定着率向上など、様々なメリットがもたらされるでしょう。

導入成功のコツは目的を共有すること

グループアドレスの導入にあたっては、目的を共有して社員の理解を得ることが不可欠です。特に働く環境が変わることは、社員の混乱を招くことがあります。
「部署内のコミュニケーションを活発化したい」「生産性を向上させたい」などの具体的な目標を定めた上で、社員の理解を得るようにしてください。導入後のメリットを共有することや、オフィス課題をヒアリングすることも有効です。
また、グループアドレスの形骸化や導入による障害が生じないよう、部署ごとに運用ルールを定めても良いでしょう。部署内で自主的にルールを定めることも、連帯感が高まる効果が期待できます。

今回のまとめ

今回は、グループアドレスの導入メリットや、フリーアドレスとの違いについてご紹介しました。グループアドレスは、固定席とフリーアドレスそれぞれのメリットを併せ持つスタイルです。部署内の連携を保ちつつ、社員が働きやすい環境で業務を遂行できるため、生産性の向上も期待できるでしょう。
グループアドレスの導入は、一部の部署から始めることもできます。導入の目的や期待したい効果を明確にした上で、自社に合った方法で導入を進めることが大切です。

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