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コラム 2023.05.16

狭いスペースの賃貸オフィスにサーバールームを設置する際のポイント


業種や業態に関わらず、どのような企業のオフィスでもネット環境を整備することは必須事項となっています。大企業においては、サーバーを設置する際専用のサーバールームを設けるのが一般的ですが、中小企業など限られたスペースでオフィスを運営している企業にとってサーバールームは縁のないものと捉えられがちです。しかし、限られたオフィス空間でも工夫次第でサーバールームを設置できます。
ここでは、狭いスペースの賃貸オフィスにサーバールームを設置する際のポイントを詳しくご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

狭い賃貸オフィスにぴったりなサーバールームのゾーニング

スペースが限られた賃貸オフィスでも、適切にオフィスのゾーニングを行うことでサーバールームを設置できます。
ここでは、サーバールームの概要や設置するメリット、サーバールームを設置する際に意識したいゾーニングについて見ていきましょう。

サーバールームとは

サーバールームとは、その名の通りサーバーパソコンを設置するための部屋のことです。サーバーパソコンには、企業やオフィス、事務所にて使用・管理されているデータを保管しています。また、サーバーパソコンは、データやファイルを保管するだけでなく、情報処理やサービス提供など、様々な役割を担っているのです。
個人用のサーバーとは異なり、企業用サーバーは大型でかつ機能性の高いものが多く導入されています。社内でデータを共有する際の保管場所としてだけでなく、オフィスや事務所にとって生命線ともいえるデータや設定が含まれているため、適切な管理が必要です。
中小企業などでは、サーバールームを設置せずに、執務室にサーバーを設置しているケースも少なくありません。しかし、ある程度の規模の企業になると、セキュリティ上の観点から専用の管理室を設けて正しくサーバーを管理することも求められます。
サーバーが故障したり、不具合が生じたりすると、情報漏洩や情報破棄が起きる原因となってしまいかねません。ハッキングや災害などに対しても十分に配慮する必要があるのです。

サーバールームの最適なゾーニング

オフィス内には執務エリアや休憩エリアなど様々なエリアがあり、それぞれのエリアに合ったゾーニングを実施しなければなりません。オフィスにおけるゾーニングとは、細かいレイアウトを決める前に、どのようなスペースをどの位置に設けるかを大まかに決めることを意味します。
サーバールームにとって重要なゾーニングの概念は、セキュリティの確保と運用のしやすさを意識することです。そのため、誰でも簡単に近づくことができないよう、できるだけ外部の人間が近づけないようなエリアへの設置を意識してください。
さらに、サーバールーム内ではサーバー管理以外の業務ができないよう、必要のないものは極力置かないように意識することも大切です。不必要なデスクや棚を設置したり、書類などをサーバー付近に保管したりすることでサーバーを傷つけたり、火災のリスクを高めたりと、重要なデータを紛失するリスクを高めてしまうので気をつけてください。
さらに、サーバールームを設置する際に注意しなければならない要素なのが「空調」です。サーバーパソコンは常に稼働し続けるため、熱を発しやすいという性質があります。熱がこもってしまったり、高熱状態が続いてしまったりすることでマシントラブルの原因となってしまうのです。
そのようなトラブルを防ぐために、24時間365日にわたって適切な温度や湿度管理をしなければなりません。具体的には、室温を27度以下に維持する必要があり、サーバーの発熱部分には直接冷却するなどの工夫が必要です。また、サーバーの熱がこもらないように設置場所も気を配らなければなりません。このように、サーバールームを設置する際は、設置場所だけでなく、室内の環境にも十分に配慮することが大切です。

ゾーニングの基本手順

サーバールームに限らず、オフィスのゾーニングを考える際の基本的な手順についてご紹介します。
まずは、オフィスの特性を把握することから始めてください。最適なゾーニングとは、どのように作業や業務を進めていくかによって変わってきます。来客の有無や会議の回数、また個別ブースの必要性など、ゾーニングをする上で大切なポイントを洗い出していきましょう。
業務の特性の洗い出しができたら、次はスペースの洗い出しをしていきます。執務室や会議室をはじめ、応接室や給湯室、資料室やサーバールーム、リフレッシュスペースなど、オフィスにとって必要なスペースは何か検討してください。
最後に、それぞれのスペースの位置と配分を決めていきます。メインとなる執務スペースはスペースの6割程度割くのが基本ですが、社員の出社率などを踏まえながら必要なデスクや座席数を割り出してください。

サーバールームを適切に運用するための基準と注意点

企業の大切な情報を管理するためにサーバールームの確保は非常に有効であると分かったところで、ここからはサーバールームを適切に運用するために知っておきたい基準や注意点についてご紹介します。

セキュリティ面での注意点

サーバールームを設置する際は、外部の人間が近づかないような場所を設定すること、そして災害などに対する安全性に考慮することが重要だとお伝えしましたが、それ以外にもセキュリティ面で注意すべきポイントがあります。
まず、設置場所に関して注意したいのが、執務スペースや共有スペースに隣接した場所を選ばないということです。他社のオフィスにも隣接させないのはもちろん、水道設備や危険物の保管場所からも離れた場所に設置しなければなりません。
さらに、セキュリティ性を高めるためにサーバールームの出入り口は1ヶ所のみして、サーバールームに人がいない場合はしっかりと施錠するよう徹底してください。空調管理をするために窓を設置した方がいいと思われがちですが、セキュリティ性が大幅に低下してしまいます。室内に窓が設置されている場合は強化ガラスなどで対策しましょう。

運用に関する注意点

サーバールームは高い安全性を確保するために、常に施錠しなければなりません。そこで、サーバールームの鍵を管理する責任者を設置して、入室管理を徹底してください。
安全性やセキュリティ性を高めるためには施錠や入室管理の他にも、電話やベルなど緊急通報するための設備をはじめ、入室管理に必要なICT機器や防犯カメラの導入などを検討しなければなりません。
また、安全に運用するためにも、これらの設備の管理や点検を定期的に実施することも大切です。

省スペースでサーバールームの設置を実現するためには

限られたオフィス環境でサーバールームを設置するためには、様々な工夫が必要です。ここからは、省スペースにサーバールームを設置する際のコツについてご紹介します。

タワー型サーバーからラック型サーバーへ変更する

サーバールームをコンパクトにしたい場合は、サーバーをタワー型からラック型に変更しましょう。タワー型は、デスクトップ型パソコンと同じで平置きで設置・保管をします。そのため、サーバーパソコンの数が多くなれば多いほど広めの空間が必要です。
ラック型サーバーは、複数のサーバーを専用のラックに積み上げて設置するため、タワー型よりも縦型の空間を有効活用できるのが特徴です。

スリムなサーバーや最新型サーバーを選択する

サーバーパソコンと一言で言っても、大きさや厚みも様々です。設置する部屋のスペースが限られている場合は、スリムタイプのサーバーをおすすめします。
サーバー一台に対して数センチ程度の違いしかないかもしれませんが、複数台設置する場合は差がどんどん大きくなりかねません。少しでも薄くて大きさが小さいサーバーを選ぶことで省スペース化が進むでしょう。
最新のサーバーパソコンは、従来のサーバーの10台分集約できるタイプもあります。複数台のサーバーを一台にまとめられれば、かなりの省スペース化を実現できるはずです。

ゾーニングが重要視される理由

働き方改革やコロナウイルスの流行など、働き方や生活様式が変化することで、オフィス内の社員の働き方も大きく変わります。変化し続ける働き方に対応すべく、オフィスのゾーニングも合わせて変えていくことが求められているのです。
ここからは、オフィスや事務所に置いてゾーニングが重要視される理由についてご紹介します。

業務効率が上がる

オフィスのゾーニングの計画をしっかりと立てることで、オフィス全体の区画がより明確になります。
業務上関係のある部署や往来の多い部署を近くに配置することで、社員の無駄な動きが軽減されます。その結果、社員の働きやすい環境が整い、業務効率アップが期待できるのです。
オフィスレイアウトを考える際は、作業効率に着目し、社員の導線を考えて慎重にゾーニングの計画を立ててください。

意識せずに気軽にコミュニケーションが取れる

オフィスのテレワーク化が進む今の時代に求められるのは、社員の仲間意識や連帯感です。そのため、ゾーニングを考える際も、打ち合わせや協働に加えて、社員が一緒に過ごす空気感を生み出すよう意識していきましょう。
仲間と共に過ごす空気感を意識したオフィスは、執務スペースと休憩スペースなどの境目を設けないため、気軽にコミュニケーションを取れます。ちょっとした移動でも、社員同士の交流が生まれるのは大きなメリットです。

今回のまとめ

限られたオフィススペースにサーバールームを設けることに消極的なオフィスや事務所は少なくありません。しかし、セキュリティ面や運用面の観点からも、サーバールームはなくてはならない設備だと言えるでしょう。
オフィスの広さに関係なく、オフィスレイアウトを考える際はゾーニングの計画が重要です。社員の動線はもちろん、使い勝手やセキュリティ性など、様々な観点からオフィスにとって最適なゾーニングを検討してください。

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