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コラム 2022.02.15

賃貸オフィス・事務所でよく聞くOAフロアとは?

賃貸オフィスや事務所を借りるために物件情報を探していると、見取り図などの中に「OAフロア」と書かれていることがあります。OAフロアは、IT機器が数多く設置されている現代の賃貸オフィスには欠かせない設備であり、標準設備として備わっているテナントも増えています。OAフロアとは一体どのような設備なのでしょうか。また、後付けが必要なテナントでは、どのような工事が必要となるのでしょうか。今回の記事で徹底解説しますので、理解を深めていただけると幸いです。

【目次】
1.OAフロアとは?どのような役割がある?
2.OAフロアの主な材質は3種類
3.OAフロアの主な配線方法は2種類
4.OAフロアが設置されていないテナントではどうしたらいい?
5.OAフロアの性能を見分ける方法とは?
6.OAフロアの選び方とは?
7.今回のまとめ

OAフロアとは?どのような役割がある?

OAフロアは、床の上にパネルを敷くことで二重構造になった床の中に、3cmから10cm程度の空間が設けられている設備であり、フリーアクセスフロア・二重床などと呼ばれる場合もあります。OAは「オフィスオートメーション」の略称ですが、オートメーションとは自動的な操作や制御などを意味しています。OAフロアは、電話線やパソコンのLANケーブルなど、インフラに必要な配線を収納することで、オフィス環境を整えることが役割です。配線がむき出しになっていると、足がつまずきやすくなり、ケガをしたりケーブルを破損したりする恐れがあります。OAフロアに配線を収納できれば、これらのリスクを大幅に軽減できます。

OAフロアの主な材質は3種類

OAフロアに使われる材質は、主に3種類あります。材質の特徴や使用場所・耐荷重などに合わせて、どの材質が使うかを決めることが大切です。それぞれの特徴を見てみましょう。

金属製

アルミやスチールなどの金属は、強度が高いことが特徴で、耐荷重も高くなっています。どのくらいの耐荷重が必要になるかは、オフィス内の設備によって変わりますが、金属製であれば、大型コンピューター室として使用しても支障ありません。さらに、不要となれば、回収した上でリユース・リサイクルすることも可能です。ただし、金属のデメリットとしては、資材費や施工費が高価になる点があげられます。

樹脂製

軽量であるうえ、床に敷き詰めるだけで作業が完了し、接着剤やビスを使わないため、建物にかかる負担が少なくなります。さらに資材費が安く、施工がスピーディーに行え、部屋の形状に合わせたカットも可能です。ただし、床の形状によってガタつきが起こる恐れがあるほか、3つの材質の中で耐荷重も最も低くなっています。一般的なオフィス什器を設置する場所での利用であれば問題ありませんが、大きな書庫・書棚などを設置する場所には適していません。

コンクリート製

耐久性や配線のしやすさに優れた材質で、歩行時の空洞音がほとんど発生せず、OAフロアではない普通の床と同じくらい快適に歩けます。また、電子機器や配線から発せられ、機械の誤動作や通信不良につながるとされる「ノイズ」の現象が起きた時に、ブロックできる性能を持っています。耐荷重も金属製と同じだけ耐えられますが、資材費や施工費が高い点も金属製と同様です。また、コンクリートを処分するには、産業廃棄物扱いとなりますので、処分時には注意しなくてはいけません。

OAフロアの主な配線方法は2種類

OAフロアの材質を知ったところで、次は配線方法について見てみましょう。配線方法は主に2種類から選択しますが、どちらにするかを決めるには、電話線やパソコンのケーブル、電源などの配線数によって判断することをおすすめします。

パネル下配線方式

床とパネルの間にできた空間に配線を収納します。配線可能な収納容量が多く、縦・横・斜めなど自由な方向に配線できるメリットがあります。ただし、配線が混ざってしまうと、混触による設備の損傷が発生する恐れもあります。配線の数が多い場合や、レイアウトを変更しない予定であれば、こちらの方式が良いでしょう。

溝配線方式

OAフロアに設けられている溝に、配線を埋め込んでいく方式です。パネル下配線方式に比べ、 配線できる容量は少なくなりますが、混触を防ぐことができます。配線の組み換えやメンテナンスがしやすい点もメリットであり、配線の数が少ない、もしくは増床およびレイアウト変更などを予定していれば、溝配線方式が適しています。

OAフロアが設置されていないテナントではどうしたらいい?

OAフロアが標準設備となっていない・もしくは現在のOAフロアを使いやすく改修したいなどの悩みがある場合は、テナント側で設置・改修工事を行う必要があります。

OAフロアにすることで得られるメリットとは

OAフロアの設置により、それまで床上に張り巡らされていた配線やケーブルを床下に収納でき、すっきりとしたオフィスになります。社員や訪問客が配線に足を引っ掛けて、断線やケガなどが起こるリスクも、軽減できます。さらに、床上の配線では不可能だった電源の確保が可能となり、オフィスレイアウトを変える際にとても便利です。

OAフロアを設置するまでの工事の流れとは

OAフロアの設置工事の流れは、希望する配線方法によって異なりますが、ここでは溝配線方式の設置方法を一例として紹介します。まず、床にアンダーシートを敷き詰め、床面を安定させます。このとき、隙間ができない・重ならないことが大切です。敷いたアンダーシートの上に、OAフロアを敷き詰めていきますが、この時も隙間ができないように気をつけましょう。特に壁際は隙間ができやすいので、壁際の形式によって必要があれば、OAフロアをカットしながら進めていきます。OAフロアと壁際の間に隙間が残っていれば、見切り材も使って整えましょう。仕上げに床材を敷いて完成しますが、床材はタイルカーペットを使うと便利です。

OAフロア設置工事の仕上げで重要なスロープ

仕上げの作業で重要な点は、スロープの設置です。部屋の出入り口の開閉をスムーズに行い、段差をなくしてつまずきやケガを防ぐために、スロープは重要な役割を果たします。スロープの角度と幅は密接な関係があり、緩やかな角度のスロープにするには、最低でも幅が50cmほど必要です。スロープの勾配は4.7°が一般的と言われますが、角度を保つにはOAフロアの高さに合わせて、スロープも幅を多く取らないといけません。そのため、デッドスペースが増えてしまいます。このバランスは大変難しいですので、施工前に充分な打ち合わせが必要です。階段式にしてしまうと、荷物の出し入れがしにくくなったり、転倒事故に繋がったりする恐れがあるため、さらに危険性が高まってしまうでしょう。

OAフロアの性能を見分ける方法とは?

OAフロアは、材質によって費用が大幅に変わりますが、表からは見えないこともあり、できるだけ費用をかけずに設置したいと考える企業も多いでしょう。しかし、OAフロアは、適切な製品を選ばないと事故につながる場合もあります。
製品の信頼性を判断する目安のひとつが、「JAFA性能評価認証制度」です。これは、令和元年から始まったばかりの新しい制度であり、ユーザーが安心してOAフロアを使うために、性能表示や性能評価を行なっている制度です。定められた性能評価項目の条件に該当しているかどうかを審査し、認証された製品は認証マークにより分かりやすく示されています。認証製品を使うことで、安心・安全・信頼性が確保されるのです。新しい制度であるがゆえに、認証製品の数はそれほど多くありませんが、製品の性能を見極める目安になります。

OAフロアの選び方とは?

OAフロアを選ぶには、サイズ・耐荷重・材質の3つが主なポイントです。設置するオフィスの床の高さや面積に合わせて、サイズを選ぶことが大切です。また、先ほど紹介したように、オフィス什器の種類や重さによって、OAフロアに必要な耐荷重や材質も変わってきます。頻繁な交換作業が必要とならないように、使用目的に合ったものを選ぶようにしましょう。
なお、耐荷重については、現在一般的に使われているOAフロアのほとんどが、3000N(1平方メートルあたり300kgの重さに耐えられる)と表示されています。一般的なオフィス什器は、この数値で問題ありませんが、大型機械を置く場合は注意が必要です。近年では、オフィスにおいてもwi-fi環境のみでインターネットに接続するケースがあるため、企業の経営方針に合わせて利用環境を整えるようにしましょう。

今回のまとめ

OAフロアは、一度導入すると、その後長期間使用する設備です。そのため、できるだけメンテナンスの手間が少ない種類の選択をおすすめします。オフィス内でスムーズに業務が進められるよう、業者と相談した上で設置を進めていきましょう。
名古屋に本社を構えるオフィッコスは、オフィスや店舗などの賃貸仲介を専門に扱っている企業です。2012年の設立以来、多くのお客様からご利用いただき、ご希望に沿える物件をご案内できるよう、日々情報収集に努めています。常時50,000件以上の物件情報を有しており、ホームページに掲載していない情報も多数ございますので、オフィス・店舗の開設や移転を検討されている事業者様は、お気軽にお問い合わせください。

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