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コラム 2022.01.25

賃貸オフィス・事務所の移転の際に必要な行政手続きとその方法


賃貸オフィス・事務所の移転の際には、数多くの手続きが発生します。賃貸借契約や事業にまつわる手続きはもちろん、行政に対する様々な手続きも必要になってくるのです。また、行政手続きには期限が設けられており、期限を過ぎてしまった場合には罰則の対象となることもあります。では、具体的にどんな手続きが存在し、どのように対応すれば良いのでしょうか?今回は、オフィスの移転の際に必要な行政手続きとその方法を中心に解説いたします。ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
1.賃貸オフィス・事務所の移転を考えるタイミング
2.賃貸オフィス・事務所の移転の行政手続きと方法
3.移転時に必要になるその他の手続き
4.賃貸オフィス・事務所の移転で留意すべきこと
5.オフィスの移転や手続きは依頼できる?
6.今回のまとめ

賃貸オフィス・事務所の移転を考えるタイミング

賃貸オフィスの移転を行う際には、移転の目的を明確にしておくことが重要です。目的が明瞭でない場合、移転で得られる利点を上手く活用することができなくなります。移転のメリットを損ねないためにも、まずは賃貸オフィスの移転を考えるベストなタイミングについて見ていきましょう。

規模の拡大

事業の規模が大きくなり、それに伴って従業員の拡充が必要になった場合は、移転を考えるタイミングであると言えます。従業員が増えるとなれば、当然オフィスはより広いものが求められます。また、優秀な人材を確保したい場合には、働きやすい環境を整えることが重要です。例えば、新築で新鮮な空間であったり、交通などの利便性が高い立地であったり、福利厚生が充実していたりするといった魅力あるオフィスへ移転が求められるでしょう。

オフィス縮小

規模の拡大とは逆に、オフィスを縮小させたい場合も移転を行うきっかけになり得ます。オフィス縮小には、業績悪化やリモートワークの推進など様々な理由が挙げられますが、移転しないことにはコストカットなどの対策はできません。なお、リモートワーク推進でオフィス縮小を成功させるには、リモートワークの定着化と業務の効率化が鍵となるようです。

賃貸オフィス・事務所の移転の行政手続きと方法

賃貸オフィスの移転に際してはどんな行政手続きが必要で、どのように対応すれば良いのでしょうか?続いては、気になる手続きとその方法について解説いたします。

本店移転登記

本店移転登記は、移転前の管轄法務局にて行う手続きです。本店を移転する場合には本店移転登記申請書を提出し、支店を移転する場合には支店移転登記申請書の提出が必要になります。なお、本店移転登記申請書は移転から2週間以内、支店移転登記申請書は移転から3週間以内が期限となります。期限を過ぎても申請は可能ですが、場合によっては登記懈怠(とうきけたい)と見なされ、代表者に対して100万円以下の制裁が下されることがあります。ちなみに、本店移転登記の手続きには最低でも3万円の費用が必要です。

労災保険名称・所在地等変更届

労災保険名称・所在地等変更届は、労働基準監督署で行う手続きです。移転から10日以内に、移転先の管轄労働基準監督署で手続きを行わなければいけません。期日を過ぎた場合には、いざという時に保険給付を受けられなくなる可能性があります。なお、手続きには多くの添付書類が必要になるため、入念な準備が求められます。

異動届出書と給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書

異動届出書と給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書は、税務署へ提出する書類です。異動届出書は移転後すみやかに提出を行い、給与支払事務所等の開設・移転・廃止の届出書は移転後1ヶ月以内に提出を行います。なお、移転に伴って納税場所が変わる場合には、移転前と後それぞれの管轄税務署への手続きが必要です。いずれも手数料はかからず、e-Taxでの電子申請も可能となっています。

適用事業所名称/所在地変更(訂正)届

適用事業所名称/所在地変更(訂正)届は、年金事務所にて行う必要がある手続きです。移転後5日以内に、移転前の管轄年金事務所にて行わなければいけません。期限を守らなければ、重要な郵送書類が届かなくなる場合もあるので注意が必要です。

雇用保険事業主事業所各種変更届

雇用保険事業主事業所各種変更届は、移転後の管轄公共職業安定所・ハローワークに提出する書類です。直接出向くほかに電子申請にも対応しており、いずれかの方法で移転から10日以内に申請を行う必要があります。

自動車保管場所証明申請書

自社で自動車を所有している場合は、その保管場所の申告・申請が必要です。申請場所は管轄の警察署で、移転後に可能な限り早く手続きを行わなければいけません。なお、手続きに際しては、各種添付書類のほか申請手数料と交付手数料が必要となります。

消防署への申請手続き

新しいオフィスへの移転を完了する前には、移転先の管轄消防署に防火対象物使用開始届出書・防火対象物工事等計画届出書・防火防災管理者選任(解任)届出書・消防計画作成(変更)届出書を提出する必要があります。ただ、これらは改装工事に伴う手続きであるため、業者に依頼している場合は同時に済ませてくれることがほとんどです。

移転時に必要になるその他の手続き

前項では行政手続きをご紹介しましたが、オフィス移転ではほかにも多くの手続きが生じます。ここでは、それらの手続きについて見ていきましょう。

移転前のオフィスの解約

オフィスを解約する際には、解約予告と原状回復が必要です。解約予告は事前に解約を申し出る行いのことで、大抵の場合は移転の6ヶ月前までに貸主に申告しなければいけません。そして、原状回復は室内を元の状態に戻すことを指し、移転を行う日までに施工を完了させます。施工には通常3週間ほどかかるため、早い段階で取り組むことが大切です。

各種サービスの変更手続き

移転に伴って、インターネットや電話回線・クレジットカード・銀行口座の変更手続きを行う必要があります。インターネットや電話回線に関しては、サービスの継続をするか新しく契約し直すかによって手続きの内容は異なります。一方の、クレジットカード・銀行口座は登録情報の変更のみとなるため、必要書類を揃えた上で直接またはオンラインで手続きを済ませることが可能です。

郵便局の手続き

郵便局では、転居届の申請手続きを行う必要があります。転居届を提出することで、旧住所に宛てられた郵便物を新しい住所へ転送してくれます。なお、手続きはオンラインで手軽に行えます。

取引先などへの告知

オフィスの場所が変更されるとなれば、当然取引先などへの事前の告知も必要になります。なお、取引先への告知では、単に移転の予定を伝えるだけでなく丁寧な挨拶を添えることも重要です。移転後も、今まで通りの取引を継続してもらえなければ意味がありません。また、告知漏れが起きないよう、しっかり取引先のリストアップを行うことが大切です。
そのほか、ホームページに移転情報を掲載するなど、顧客への告知も忘れないようにしましょう。

賃貸オフィス・事務所の移転で留意すべきこと

ご紹介したように、賃貸オフィスの移転には膨大な手続きが存在します。また、各手続きには期限が設けられているため、適切な段取りで進めなければいけません。その点を考慮した際に、最も留意すべきことは綿密な計画を立てることです。綿密な計画を立てることで、各手続きを行うタイミングが明確になり着実に進めていくことが可能になります。なにより、手続きを進める間でも業務を止めることはできません。そういった中では、やはり効率的かつ確実な方法が求められます。
ほかにも、手続きを円滑に行えるように必要な添付書類をしっかり確認しておくなど、細かな点を意識することも大切です。

オフィスの移転や手続きは依頼できる?

実は、オフィスの移転とそれに付随する手続きは、専門の業者に依頼することが可能です。もちろん、業者には様々なタイプが存在し、オフィスの原状回復や改装工事のみを行うものもあれば、それらに加えてレイアウトや引越し作業、行政手続きの代行までを一貫して行ってくれるものもあります。一貫して担ってくれるタイプであれば、打ち合わせがスムーズになり業務への影響を最小限に抑えられるほか、明瞭な段取りを組むことができ確実に手続きを進行させられます。
また、専門的な知識がない場合でも、担当者に相談したり一任したりできるため煩雑な手続きに悩むことはありません。なお、当然ながら、業者に依頼する場合には相応の費用が必要になります。ただ、段取りごとにそれぞれの業者を利用するよりも、全ての段取りを一括で任せる形のほうが比較的安く済む傾向にあります。

今回のまとめ

賃貸オフィスの移転に際する手続きには、行政手続きだけを見ても様々な種類があり、多くのやるべきことが存在します。また、移転にあたっては行政手続きだけでなく、オフィスの解約・各種サービスの変更手続き・郵便局の手続き・取引先などへの告知なども行わなければいけません。とはいえ、専門の業者に依頼することで、それらの負担を大幅に削減することもできます。オフィス移転に不安があるという場合は、まずは専門の業者への相談から始めてみるのが良いでしょう。

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