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静岡県はもともと製造業で発展を遂げてきた自治体です。その長い歴史のなかで経済の停滞を余儀なくされた時期もありましたが、近年では企業誘致などに対する努力が成果として見え始めています。なにより首都圏との距離の近さ・アクセスの良さは、これから起業しようという方や本拠地移転を検討している方にとって大いに魅力があるのではないでしょうか？今回は、静岡県の賃貸オフィス・事務所の家賃相場について解説します。県の経営・起業サポート体制もご紹介しますので参考にしてください。

【目次】
1.静岡県の産業・経済における特徴は？
2.静岡県の賃貸オフィスは坪単価いくらが相場？
3.静岡県で事務所を借りて事業を行う人が知っておきたい制度
4.今回のまとめ

静岡県の産業・経済における特徴は？

静岡は、伊豆半島を擁する東部、政治・経済・産業の中心地がある中部、浜松市を中心とした西部の3エリアからなる県です。自然豊かで農業もさかんですが、製造業の発展によって繁栄へと導かれた歴史があります。ちなみに2021年現在、製造品出荷額は全国4位です。
エリア別に静岡県の産業を見てみましょう。東部は全国的にも人気の温泉地がある観光エリアでありながら、製紙業や医療機器生産も有名。中部では漁業や水産・食品加工業が主産業、西部では楽器・家具・自動車といった工業とともに、温暖な気候を生かした農業も行われています。

静岡では企業拠点が増加傾向

静岡県では近年、生産拠点を海外に移転させた企業が相次いだことや、東日本大震災による業務立て直しなどの影響を受け、労働者人口の流出が課題となっていました。しかし、とくに内陸部への企業誘致に注力したり、行政が中小企業や起業家への手厚いサポートを行ったりした結果、現在は物流や建設関係の企業拠点が増加傾向にあるということです。

静岡県の賃貸オフィスは坪単価いくらが相場？

静岡県の賃貸オフィス・事務所の家賃は、坪単価約3,800円～13,000円と幅があります。静岡県の中の政令都市は静岡市と浜松市で、両市にはいずれも県内きってのビジネス街があります。静岡市や浜松市の駅周辺には規模の大きいテナントや新しい物件も多く、この地域は家賃水準が低い県内の他地域と比べ、賃料の相場は高い傾向です。とくに静岡駅周辺のオフィスビルでは、築年数の新旧にかかわらず、坪単価10,000を超える貸事務所が多数派といえます。

静岡県で事務所を借りて事業を行う人が知っておきたい制度

静岡県では、企業誘致以外にも、県内で起業を検討している人や起業まもない人、中小企業経営者などに対し、さまざまな支援を行っています。上限200万円の助成金が下りる「地域創生起業事業」は、地域課題の解決を目的とした事業を始める企業には見逃せない制度です。
また、小規模事業者が新たな需要の開拓や生産性の向上に対して費用を使う場合は、経費補助を受けることもできます。ほかにも、創業5年未満の創業者が、メンターからアドバイスを受けたり、起業家同士の集合ミーティングに参加できたりする制度も設けられています。ものづくりからITまで、起業する人を支えるため、静岡県では幅広い融資制度も充実させています。

今回のまとめ

静岡県は、全国トップレベルの製造品出荷額を誇ります。また観光資源が豊富で、サービス業のノウハウも多く蓄積されています。静岡にはさまざまなビジネスモデルがあり、会社の拠点を移したい方や、これから起業しようとしている方には大きな魅力のあるエリアです。
また、県をあげて積極的に企業誘致・工場建設誘致を行っており、移転や新規参入する企業や起業家へのサポート体制も整っています。静岡駅・浜松駅という2つの政令都市は賃貸オフィス・事務所の坪単価相場はやや高めですが、首都圏へのアクセスの良さや東京と比べて賃料をかなり安く抑えられる点は見逃せないメリットといえるでしょう。