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コラム 2022.04.04

オフィス・テナント・工場の「減価償却」とは

経営者が知っておきたい会計上の手続きに、「減価償却」があります。個人事業主は減価償却費の計上が必要ですが、法人は任意です。しかし、「利益と資産の価値が正しく表示できる」「節税対策になる」など会計上のメリットも多く、基本的に減価償却をやっておくべきでしょう。どんな場合でも対応していけるよう、減価償却の会計上の仕組みを正しく押さえておくのがおすすめです。
今回は、オフィス・テナント・工場の減価償却について、具体例を交えながら解説していきます。

【目次】
1.減価償却とは
2.減価償却の必要性
3.法人と個人の減価償却
4.オフィス・テナント・工場の減価償却とは
5.原状回復の減価償却
6.内装工事の減価償却
7.パーテーションや備品の減価償却
8.今回のまとめ

減価償却とは

そもそも減価償却とは、どのようなものなのでしょうか?
事業を行っていると、まとまった額の固定資産を購入することがあると思いますが、その資産は時間の経過と共に価値が薄れていくことが多いでしょう。例えば、車や機械、パソコンやオフィス用品などが減価償却できる代表的な資産として挙げられます。このような固定資産を購入する際、購入費用を一定額ずつ分割し、毎年経費計上することを減価償却といいます。
減価償却を行うことによって、税制上のメリットが得られるため、会計上しっかりと仕組みについて押さえておくことが大切です。基本的に減価償却は、購入価格が10万円以上のもので、時間が経過するとその価値が減少するものが対象になります。

「資産」と「費用」

基本的に、消耗品などの少額資産は減価償却の対象ではありません。減価償却は、10万円以上で購入したものを「資産」、購入時より減少する価値を「費用」とし、毎年経費計上するものです。資産の定義は、これから収益をあげるために使用するもので、費用の定義は、収益を上げるために既に使用したものになります。

減価償却の必要性

減価償却が必要な理由は二つあります。そのうちの一つは、「利益を正しく表示できる」ことです。例えば、機械や工場などの資産はこれから売上を上げるために使用するものですが、この機械や工場が持つ資産価値は「費用」として売上から差し引かなければいけません。反対に減価償却を行わなければ、売上から費用を差し引けず、税金の負担額も増加してしまいます。このように減価償却費を年間の収益より差し引いて、1年間の利益を正確に計算し、本来の正しい納税額を算出することで、節税に繋がります。
減価償却が必要なもう一つの理由は、「固定資産の価値が正しくわかる」ことです。機械などの有形固定資産は、賃借対照表に金額が記載されます。賃借対照表を見れば、その固定資産の現在の価値が一目瞭然です。新品で購入した金額から毎年減価償却した分だけ減らしていくと、その資産にどのくらいの価値が残っているのか、ということがわかるでしょう。減価償却の期間が終わると、その資産の価値はゼロになります。

減価償却をしないとどうなるか

例えば、購入した資産を一括で費用として計上した場合、極端に経費が増えることでその年が赤字となってしまう可能性もあるでしょう。確定申告の際に赤字は繰り越しが出来ますが、その期間は上限が決まっています。そのため、費用額が大きい場合は分割して計上する方が、早期の黒字化を期待できるのです。
赤字が長期化すると、金融機関からの信用が落ち、融資を断られる可能性が高くなります。いざというときに融資を受けられるよう、減価償却の会計処理をきちんと行っておきましょう。

法人と個人の減価償却

所得税を収めている個人事業主は、減価償却費の計上を必ず行わなくてはなりません。法人の場合、減価償却は任意になりますが、会計上のメリットがあるため、法人でも減価償却を行うのが一般的でしょう。減価償却方法は法人と個人で多少異なっているため、それぞれ解説していきます。

減価償却の計算方法

減価償却の計算方法は、大きく「定額法」と「定率法」に分かれます。毎年同じ額を計上するのが「定額法」です。資産を購入した年に計上する額をまとまったものにし、翌年からは一定の償却率を掛け減少させていくのが「定率法」になります。

法人の減価償却

法人の減価償却では、「任意償却」という制度が認められています。この制度は、資産を取得した年に減価償却費として計上する必要がなく、償却期間内であればどのタイミングで計上してもいいというものです。法人で償却方法を選択していない場合は、機械・車・工具・備品については定率法で計算します。早めに多くの金額を計上できるのが、定率法のメリットでしょう。
定率法で減価償却することにより、二年目までの償却額を増やすことができます。しかし、過度に計上しすぎると、毎年利益を計上できなくなることもあるため、注意をしておきましょう。法人は利益を上げるのが目的なので、本来出ている利益があるのに赤字になってしまうのは不本意と言えるのではないでしょうか。

個人の減価償却

個人の減価償却は、どの資産でも原則定額法で計算されます。しかし、個人でも定率法を利用したい場合、届け出を行えば定率法を利用して減価償却を行うことも可能です。定額法の償却率は0.167なので、例えば300万円の資産を購入した場合、300万円×0.167で、50万1000円を6年に渡って経費計上することができます。

オフィス・テナント・工場の減価償却とは

それでは、オフィス・テナント・工場における減価償却にはどのようなものがあるでしょうか。いくつかの具体例をご紹介していきます。まずは賃貸で借りていた物件を退去する際に必要となる「原状回復」が挙げられるでしょう。国土交通省により、減価償却と耐用年数を原状回復の際に配慮すべきである、というガイドラインが公開されています。
なお、減価償却を考えるときには、「耐用年数」がセットです。減価償却できる期間が耐用年数ということになりますが、耐用年数は勝手に決めることはできず、法律によって定められています。
また、ある程度の規模の企業であれば、テナントを借りる際に内装工事を行うことが多いでしょう。その内装工事も、減価償却が可能です。オフィス・テナント・工場で使用されるパーテーションや備品などももちろん減価償却ができます。それでは、一つずつ詳しく解説していきましょう。

原状回復の減価償却

賃貸オフィスでの「原状回復」とは、退室日までにオフィスを入居前の状態に戻すことです。汚れた部分や傷ついた部分を洗い出し、元の状態に戻す必要があります。賃貸オフィスの退去時にトラブルになりやすいのが、この原状回復です。
賃貸オフィスの原状回復では、賃貸人と賃借人のどちらがどのくらい負担するのかがわかりづらく、複雑になってしまうためトラブルも起きやすいのです。基本的には入居年数が長ければ長いほど、減価償却として負担する金額は少なくなってきます。国土交通省の公開している「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」や、東京都の「賃貸住宅紛争防止条例&賃貸住宅トラブル防止ガイドライン」には、原状回復に減価償却を考慮することが盛り込まれています。
退出時は、原状回復でのトラブルを避けるための目安として「残存価値割合」を算出してみましょう。残存価値割合とは、その物にどのくらいの価値が残っているのかというのを数値にすることです。残存価値割合の計算方法は、「1−(居住年数÷耐用年数)」で導き出されます。
ただし、契約書に居住年数にかかわらず、入居時の状態に戻さなければならない旨の内容が盛り込まれていることも多く、その場合は残存価値割合に関係なく、費用を負担しなければならないかもしれません。

内装工事の減価償却

ある程度の規模の企業であれば、オフィス・テナント・工場に入居する際、内装工事をするケースも多いです。デザインや工事の規模によっては、大きな金額がかかるのではないでしょうか。この内装工事にかかった費用も、減価償却の対象になります。
賃貸オフィスの場合は、契約内容により耐用年数が変わり、内装工事の内容によって計上の仕方が変わります。一般的には、オフィスの内装工事は10〜15年で減価償却します。

賃貸借契約の内容による耐用年数

賃借期間の定めがあって、それ以上契約更新が不可能な場合は、賃借期間をそのまま耐用年数とすることができます。賃借期間の定めがないものは、種類や材料、用途などにより合理的に見積もるのが一般的です。

工事の内容による償却期間

工事費は細かいものを一括して計算することも多いですが、細かく分ければ科目ごとに経費計上することが可能です。
例えば、カーペットなど床の敷物は3〜6年、応接セットは5〜8年、電気機器は6年という耐用年数が定められています。それぞれの耐用年数により、償却期間は変わってくるのです。細かく区分することにより、償却期間が短くなるものも多いでしょう。

パーテーションや備品の減価償却

ある程度の大きさのあるオフィスであれば、パーテーションが多く利用されているのではないでしょうか。衝立のようにデスクとデスクの間にあるものから、デスク自体を囲っているものもあります。パーテーションには色々な種類があり、プラスチックや合成樹脂で出来ているものもあれば、簡易なベニヤ板で出来ているものもあるでしょう。移動式の簡単で安価なものであれば、消耗品として経費計上します。
しかし、床から天井まで専門業者に工事を依頼するようなパーテーションの場合は、固定資産として減価償却する必要があります。パーテーションの耐用年数は、パーテーションの種類や設置方法で変わります。

パーテーションの種類と耐用年数

パーテーションには種類があり、それぞれ法律で耐用年数が定められています。一から新たに壁を作り、移動も取り外しも出来ないようなものは、建物の一部として扱われるでしょう。建物扱いされたパーテーションの耐用年数は15年です。可動間仕切りタイプでも、構造や形状により再利用できない場合は、同じく建物扱いになります。なお、簡易に移動が可能な、既製品のパーテーションは、耐用年数は3年です。

今回のまとめ

今回は、オフィス・テナント・工場の減価償却について、具体例を交えながら解説しました。個人でも法人でも、会計上減価償却を行うメリットが多いため、仕組みを理解しながら賢く計上していきましょう。
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