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コラム 2021.07.05

テナントの移転で発生した費用の勘定科目


さまざまな準備、手続き、作業に追われるテナントの移転ですが、その総仕上げともいえるのが移転に要した費用の会計処理です。個人の引越しとは異なり、事業を行う場であるテナントの移転では、帳簿上での厳密な処理が求められます。テナントの移転に関連する諸費用をどのように仕訳すればよいのか迷ってしまうこともあるでしょう。今回は、テナントの移転で発生する各費用はどの勘定科目で計上すればよいのかについて確認していきます。

【目次】
1.引越し作業に要した費用は「雑費」
2.新テナント契約時の仲介手数料は「支払手数料」あるいは「雑費」
3.新テナントの保証金は「差入保証金」か「長期前払費用」
4.入居前の新テナントの内装工事費用は「建物附属設備」
5.取引先への移転案内費用は「広告宣伝費」
6.旧テナントで使っていた機器類を処分したら「固定資産除却損」を計上
7.今回のまとめ

引越し作業に要した費用は「雑費」

引越し作業費用(引越し会社への支払費用など)は「雑費」として会計処理するのが一般的です。勘定科目は、経営管理に役立てる管理会計で用いられるものであり、外部向けの財務会計で用いられる表示科目のように固定ではないので、ある程度まで自由に設定できます。そのため「雑費」のほか「荷造運賃」などの勘定科目とすることもできますが、一度当てはめた勘定科目は動かせず、仮にまた移転する場合には同じ勘定科目で会計処理しなくてはなりません。(同様に、以前にも移転があった場合はそのとき用いた勘定科目を今回も用いる必要あり)勘定科目はあまりに細分化してしまうと煩雑になってきますので、その点を考慮した上で会計処理しましょう。

新テナント契約時の仲介手数料は「支払手数料」あるいは「雑費」

新テナントの契約の際に不動産会社の仲介があった場合、仲介手数料の支払いが発生します。仲介手数料は、「支払手数料」あるいは「雑費」として計上しましょう。「支払手数料」としての計上は仲介手数料という費用の性質を重視した考え方、「雑費」としての計上はたびたび発生する種類の費用ではないことを重視した考え方に基づく会計処理といえます。

新テナントの保証金は「差入保証金」か「長期前払費用」

納める保証金のうち退去時に返還される分はあくまで預入金であり後々戻ってくることが前提となっているため資産として扱い、勘定科目は「差入保証金」とします。返還されない分は「長期前払費用」(前払費用のうち1年を超えて費用となるもの)として計上し、通常は5年をかけて償却していきます。
なお、保証金から原状回復費用が差し引かれる場合は、借方に「修繕費」、貸方に「差入保証金」などとして会計処理するケースが多いです。

入居前の新テナントの内装工事費用は「建物附属設備」

入居前に新テナントの内装工事を行う場合、工事費用は多くの場合「建物附属設備」として計上します。建物と一体となって機能する設備が建物附属設備であり、具体例としては照明などの電気設備、給排水設備、冷暖房設備、エレベーターなどが挙げられます。減価償却の対象となりますので、耐用年数を基準にした期間をかけて計上していきましょう。なお、工事に関連して間接的に必要となった費用などは「諸経費」として会計処理することもあります。

取引先への移転案内費用は「広告宣伝費」

取引先やクライアントに移転案内状を送付する場合、その費用(送料だけでなく印刷費なども含む)は「広告宣伝費」として会計処理します。

旧テナントで使っていた機器類を処分したら「固定資産除却損」を計上

OA機器や什器類など固定資産に当たるものを移転先には持っていかずに廃棄処分する場合、処分時点での資産価値を「固定資産除却損」として計上します。(帳簿価額-見積り売却価額)

今回のまとめ

テナントの移転に際しては、引越し作業そのものにかかる費用だけでなく、新旧テナントの準備や後処理に伴う各種費用が発生します。それらの費用の会計処理が適切でない場合、本来不要なはずの税金が課されるような事態ともなりかねません。十分に注意を払いながら仕訳を進めていきましょう。