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コラム 2021.03.18

コロナでどう変化した?世界のオフィス事情【中国編】


世界各国で経済活動が停滞を余儀なくされている中、早くもほぼ元通りの日常を取り戻し、経済面でもひとり勝ちともいえる状況の中国。そんな中国の昨今のオフィス事情はどうなっているのでしょうか?

【目次】
1.都市部オフィスビルの多くは今なお高い空室率
2.進化する中国のオフィスビル
3.今回のまとめ

都市部オフィスビルの多くは今なお高い空室率

上海、北京、深圳などの都市部のオフィスビルの空室率は金融危機以来の高水準となり、賃料も下落しました。しかし、多くの社員がオフィスに復帰し経済活動が平常に戻るにつれ、徐々に持ち直してきている様子も見られ、上海の金融街にある有名ビルなどはほぼ完全復活といってもよい状況にまで来ているようです。
オフィスビル全体で見ると需要の低下は続いていますが、ポテンシャルの高いエリアから立ち直りつつあるといえるでしょう。

進化する中国のオフィスビル

中国では、スマホアプリを利用して移動履歴や健康状態などの個人情報を詳細に把握する方法で、新型コロナウイルス感染拡大防止策が徹底的かつ厳格に実施されています。そして、こうした強制力を持った国家対策とは別に、オフィスビルでもさまざまな対策が講じられています。
付加価値で差別化を目指す従来からの流れとあいまって、中国のオフィスビルはめざましい進化を遂げつつあるといえます。

換気重視の流れ

政府よりオフィスビルの換気についての規定が出されたことに伴い、換気システムのニーズが高まっています。換気システムを導入しているオフィスビルの割合があまり高くなかった中国ですが、ここに来てコロナ禍により普及への道筋が整ったといえるでしょう。実際、中国における換気システム市場は急拡大中です。

進む非接触化

あらゆる機器・設備の非接触化が進められ、エレベーターの乗り降りも入退室も非接触で可能といったオフィスが増加中です。AIやIoT機器で実現する非接触型オフィスは、新型コロナウイルス感染対策の産物であるというだけでなく、時代に即したスマートオフィスといえるでしょう。

ビル全体の一元管理

エレベーター、駐車場、食堂など、個別に行われていたビル内各所の管理を一元管理へと移行していく動きは以前から見られましたが、そうした動きが加速されています。
また、ビル1棟単位ではなく、必要な機能・施設を集めた地域一帯のスマート化を実現するスマートパーク構想も進行中です。

コ・リビング

コロナ禍以前からの世界的な流行に、職住一体の発想である「コ・リビング」がありますが、中国ではその概念がオフィスビルに取り込まれるようになってきています。ホッとひと息つける場所、仮眠できるスペース、緑やアートといった心を潤すオブジェクト、終業後にお酒を楽しめる場など。
いわば「住まいの要素」がオフィス各所に配され、暮らすように働ける場を提供することで、社員の気持ちを満たします。

今回のまとめ

世界がコロナ禍で苦しい闘いを続ける中、いち早く平常に戻りつつある中国ですが、オフィスビルの空室率は今なおパンデミック前の水準には回復していません。しかし、上海など地力のあるエリアから徐々に復活してきている模様です。コロナ禍を経たオフィスビルは、感染拡大防止策としての非接触化などの動きと、高付加価値を目指した以前からのスマート化の流れにより、ニューノーマルに高度に対応する施設へと進化しつつあるといえそうです。

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