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コラム 2022.12.05

オフィス移転時のレイアウトはどうする?理想のオフィスを作るコツを紹介

オフィス移転時のレイアウトはどうする?理想のオフィスを作るコツを紹介

会社を移転する際、新たな環境で従業員が気持ちよく働けるように、レイアウトを検討するでしょう。しかし、どんな手順で、何を基準に決めれば良いか分からないという声も聞かれます。

実際、オフィスのレイアウトを決めることは簡単ではありません。レイアウト次第で仕事のしやすさが変わるため、広い視野で考えなければならないからです。
そこで今回は、新しいレイアウトの決め方や具体的なデスクの配置例について解説し、さらに見落としがちなポイントについても紹介します。

オフィス空間のレイアウトを考える前にすべきこと

いきなりレイアウトを決めようとせず、なぜ移転するのかや現状の課題を明らかにすることが大切です。ここでは、事前に考えるべき3つのポイントについて説明します。

移転の目的を明確にする

最初に、移転の目的を明確にしましょう。目的が曖昧なまま進んでしまうと、レイアウト検討時に判断を誤り、移転後に後悔する事例もあります。

目的が複数ある場合は、何を重視するのかを明確にし、優先順位をつけると、判断を迷いづらくなります。

従業員の意見を取り入れる

実際に働いている従業員に対し、レイアウトへの意見を聞くことは重要です。貴重な声を活かせば、現場課題の解消につながり、従業員満足度の向上にもつながるでしょう。
現行オフィスで改善が必要な点や、取り入れてみたいアイデアなど広く意見を集めるために、社内アンケートを取ったりディスカッションをしたりすると効果的です。

従業員数に適したワークスペースを確保する

従業員がフィジカルディスタンスを保ち、安心して働けるように、新オフィスは従業員数に応じた広さであることも重要です。充分な面積が無いと、物があふれて必要な書類などが見つけにくくなったり、通路などの動線が悪くなったりして、仕事が非効率になります。

オフィスにおける1人あたりの気積(空気の総量)は最低10立方メートル確保すべきであると事務所衛生基準規則で定められています。面積に置き換えると、1人当たり約10平方メートル(約3坪)が適正値です。この基準を目安に、複合機や書類棚のスペース、新型コロナウイルス感染防止対策等も考慮して、必要な面積を割り出し、物件の選定に活かしましょう。

【出典】事務所衛生基準規則 第二章 事務室の環境管理 気積

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ゾーニングで各区画の役割や利用部署のイメージを固める

ゾーニングとは、テーマや用途によって空間を分けることで、レイアウト検討時に実施すると、より具体的なイメージを掴みやすくなります。たとえば、各スペースの配置を決めたり、関係する部署同士を近くに設置したりします。
細かいレイアウトを考える前にゾーニングをすることで、スペースの効率的な活用や印象の良いオフィスづくりにつながるでしょう。

各スペースの面積配分を決める

各スペースの役割を改めて認識し、どう分配するか割合を決めます。利用頻度が高い場所や滞在時間が長い場所は広くし、立ち入りが少ない場所は狭くすると効果的です。

具体的なスペースの役割と配分例は下記の通りです。

スペース名 スペースの役割 配分
執務室 執務用のワークスペース 55%
役員室 役員室や役員会議室などの役員専用スペース 14%
業務支援室 会議室、応接室、受付など仕事をサポートするスペース 10%
情報管理室 文書保管庫やサーバールームなど 8%
リフレッシュルーム 社員食堂、休憩室、喫煙室など執務以外で使うスペース 7%
管理室 ロッカー室や倉庫室など 4%
交通スペース 通路や廊下など人が通るスペース 2%

オフィス内の動線計画を立てる

従業員は自席で仕事する以外にも、会議に出席したり外出したりと移動はつきものです。実際の業務を想定した動線計画を立て、利便性の高いルートを確保しましょう。
また、通路幅も重要なポイントです。ストレスなくすれ違えるような幅かどうかをチェックしましょう。
人の標準的な肩幅は45cmであり、各通路幅の目安は下記の通りです。

  • 両側に部屋がある通路 160cm以上
  • 部屋が片側のみの通路 120cm以上
  • テスクとデスクの間 90㎝
  • デスクと壁の間 90㎝
  • 座席と座席の間 150~180㎝
  • 収納庫と座席の間 140㎝

各レイアウトについて、什器の配置などを具体化する

各レイアウトについて、什器の配置などを具体化する

最後に、各スペースのレイアウトを具体的に詰めていきます。利用頻度が高い場所から考えると全体がまとまりやすくなるため、おすすめです。
ここでは例として、執務室のデスク配置例、会議室やリフレッシュスペースの設置アイデアをご紹介します。

執務室における4つのレイアウトスタイル

執務室のメインは座席の配置です。ここでは、代表的なパターンについて解説します。自社の働き方や広さに合わせ、適したものを選びましょう。

①対向式

対向式

対向式は、デスク同士を向かい合わせた最もオーソドックスなレイアウトで、島式とも呼ばれます。
部署内の報連相が取りやすい配置のため、連携やチームのまとまりを重視する部署に向いています。

対向式はコミュニケーションが取りやすい反面、プライバシー性に欠けるというデメリットもあります。座席と座席の間にローパーテーションを設置することで、周囲からの視線を遮断できます。

②背面式

背面式

背面式は、1つのグループが背中合わせで座るレイアウトです。集中して個人の作業が進めやすいメリットがあると同時に、話したい時は周囲の人にデスク上のパソコンを見せながら打ち合わせができるため、システム開発のような部署に向いています。
プライバシーを守りながらコミュニケーションも取りやすく、バランスの良いレイアウトと言えるでしょう。

③同向式

同向式

同向式は、全てのデスクが同一方向に並んだレイアウトで、スクール式とも呼ばれています。窓口業務が多い職場や個人作業がメインの職場に適し、銀行やコールセンターなどで良く見られます。
全員が一方向を向くため、従業員同士のコミュニケーションが取りづらい側面はありますが、視線を感じにくく、効率的に作業しやすいメリットがあります。

④フリーアドレス式

フリーアドレス式

フリーアドレス式は、一人ひとりが固定席を持たず、複数人が座れるような長いデスクを設置し、自由に席を移動できるようにしたレイアウトです。外回りが多い営業職や、テレワークを実践している企業に向いています。近年は、新型コロナウイルス感染拡大で出社人数が減り、スペースの有効活用やコミュニケーション活性化を目的に導入する企業が増えています。

会議室のレイアウト

会議室のデスクや椅子、ホワイトボードは、自由に移動できるようにキャスター付きのものを選びましょう。可動式の家具にすることで、会議の内容や人数によって柔軟に配置を変えられます。
また、折りたたみデスクを選んだり、壁に貼り付けるタイプのホワイトボードシートを選ぶと、会議室の省スペース化が図れます。
執務室の一部にパーテーションを設置し、簡易的な会議スペースを作る方法もあります。部署内の簡単な会議や集中したい作業がある場合など、気軽に使いやすいでしょう。

リフレッシュスペースのレイアウト

リフレッシュスペースは、気分転換できるように執務室とは距離を置き、空間の雰囲気を変えると良いでしょう。
たとえば、

  • オレンジ系など暖かみが感じられる色調の照明にする
  • 座り心地の良いソファを置く
  • 癒し効果のある観葉植物を置く

などがあります。
休憩室の設置は法律で義務付けられていませんが、従業員のモチベーション向上に効果的です。随時使用できる状態を保ちましょう。もし面積に余裕が無く設置が難しい場合は、会議室と共有にするという方法もあります。

平時だけではなく災害時の対策もする

平常の利用だけでなく、災害時を想定することも重要です。被害を最小限に抑えるためにも、安全な避難経路を確保しましょう。通路幅は導線計画で説明した目安が参考になります。

次の表は、地震と火災に分けて対策をまとめたものです。

地震対策
  • デスク周りに高い家具を置かない
  • 家具が倒れないように壁や床へ固定する
火災対策
  • 消防隊進入口や排煙窓を物で塞がない
  • 収れん火災の原因になる反射物を窓付近に置かない

また、天井の高さと同等のパーテーションを使用する際は、スプリンクラーを設置し、消防署に防火対象物使用開始届を提出しましょう。

今回のまとめ

今回は、オフィス移転後の新しいレイアウトを決めるコツについて紹介しました。
まずは、事前準備を入念に行いましょう。移転の目的を明確にし、ゾーニングを決めると、レイアウトが考えやすくなります。
準備が整ったら、利用頻度の高いスペースから考え、自社に合ったレイアウトを採用します。災害時に安全を確保できるようなレイアウトづくりも心がけましょう。

オフィッコスは、名古屋市周辺のレンタルオフィスや賃貸オフィス・事務所の物件情報を常時5万件以上取り扱い、お客様のニーズに合わせたオフィスのご提案やサービスのご提供をいたします。レイアウト変更や内装工事についてもご相談を受け付けておりますので、オフィス移転に伴うレイアウトの見直しをご検討中の事業者様は、ぜひお気軽にお問い合わせください。

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