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コラム 2022.02.09

日本のオフィス・事務所の歴史

日本人の働き方やオフィスは、どのように移り変わってきたのでしょうか。オフィスは時代の背景と共に進化しつつあります。オフィスの変化を見ることは、時代の変化を見ることでもあると言えそうです。パンデミックの時代に生きている私たち。60年代~現在までのオフィスの移り変わりだけでなく、アフターコロナの今後のオフィスのあり方も見ていきましょう。

【目次】
1.60年代~70年代の日本のオフィス
2.70年代~80年代の日本のオフィス
3.80年代~90年代の日本のオフィス
4.90年代~2000年代初期の日本のオフィス
5.2000年~現在の日本のオフィス
6.アフターコロナで日本のオフィスのこれからを考える
7.賃貸事務所・オフィスをお探しなら「オフィッコス」へ
8.今回のまとめ

60年代~70年代の日本のオフィス

日本に初めてオフィスビルが誕生したのは1894年です。日本のオフィスビル第一号は、東京の丸の内に建てられた「三菱一号館」でした。そして、その後1914年あたりから事務所と呼ばれる小さいオフィスに代わり、次々とオフィスビルが建設されるようになりました。
それから月日は流れ、日本は1960年代に高度成長期に入ります。この時代は、日本の企業組織精神がとても高かった時代で、オフィスのレイアウトもそのように構成されました。デスクは対向式かスクール式で、上司が部下に指示が出しやすいレイアウトが主流でした。当時のオフィスは従業員の働きやすさよりも、効率化や生産性が最も重視されていました。デスクやチェアの色もグレー一色で、働く場所にはおしゃれで明るい色はいらないといった時代でした。
この時代の事務処理には、パソコンの代わりにタイプライターやそろばんが主に使用されており、複写機もまだ一般的ではありませんでした。計算機はありましたが、キャッシュレジスターくらいの、今では想像ができないほど大型のものでした。また、60年代のオフィスビルのメインエントランスには大理石がよく使用され、その他のフロアには人造材で仕上げるテラゾー仕上げが主流でした。

70年代~80年代の日本のオフィス

70年代中盤は高度成長期が終わり、低迷期に入った時代です。社会動向でみると1979年に第二次オイルショックが起きています。この時代にはオフィスのスタイルが少し変化します。
まず、レイアウトは学校型ではなく島型が中心になりました。島型は、他の従業員の顔が見えるため、班やチームなどチームワークが必要になる部署や業種には適しています。現在も、日本では島型のレイアウトが主流です。オフィスの空間デザインは大きく変わりつつありますが、日本では今でも70年代からのチーム主義が引き継がれているようです。60年代のオフィスのデスクやチェアはグレーでしたが、70年代になりベージュが多く採用されるようになりました。
60年代は全ての事務処理は全て手書きで行われていましたが、70年代になり事務処理用のコンピューターが出始めました。また、70年代は電卓や複写機も普及し始め、事務処理の時間が大きく短縮された時代でもあります。
しかし、それと共にコンピューターの技術に対応できないという不安、または依存症になることへの不安も問題になりました。この問題はテクノストレスと呼ばれ、従業員の健康を考えたオフィス環境が初めてテーマとなりました。

80年代~90年代のオフィス

80年代後半~90年代前半の日本は、バブル期に入った時期です。この頃のオフィスは、60年代や70年代に比べて様々な点で大きく変化しました。

OA機器の普及

一つ目の変化は、OA機器の普及です。80年代にはワープロやパソコンが普及し、オフィスのOA化が急速に進みました。FAXやコピー機も80年代に大幅に普及し、オフィスの作業に欠かせない当たり前の機器に変化しました。予算の少ない小規模の企業では、すぐにOA化を進められませんでした。しかし、80年代~90年代にかけてオフィスでのパソコンの使用は、全体的に見て一般化されたと言っていいでしょう。

オフィス不足と人手不足

80年代の二つ目の変化は、オフィス不足や人手不足です。80年代はオフィスの数が増えましたが、オフィスの需要が増えたことでオフィス不足になりました。多くの企業が事務所からオフィスに移転するようになり、その後バブル崩壊まで希望に合うオフィスを見つけることが難しい時代でした。
また、オフィスが増加したことで従業員の数も必要になりましたが、オフィスの急激な拡張と人員のバランスが合わず、多くの企業が人手不足の問題を抱えました。

オフィス環境改善

三つ目の変化は、オフィス環境の改善です。バブル期に入り、この時代には残業を日常的にする従業員が増えてきました。日本人が日常的に残業することが当たり前になったのは、この時期からのようで、従業員は残業が続くと当然疲れやストレスがたまってきます。
また、パソコンの導入によって今までの働き方と大きな変化が生まれたことによる不安やストレスも重なりました。これを受け、企業のオフィス環境の改善に対する意識が高まり、休憩室や社員食堂ができたり、インテリアにさまざまな色を使うなど、従業員の働きやすさや満足度が考慮され始めました。

90年代~2000年の日本のオフィス

80年代に大きな変化を見せたオフィスですが、90年代にはどのように変化したのでしょうか。90年代は時代背景を見るとバブルが崩壊しており、就職氷河期やリストラといった言葉もよく聞くようになった時代です。このような時代の背景と共に、90年代のオフィスも変化しています。90年代は日本経済が低迷した時代で、企業は予算を削減することが求められました。
オフィスの省エネ化や省スペース化も大きく取り上げられ、フリーアドレスというレイアウトも生まれました。フリーアドレスは、従業員が固定の席を持たずに、空いている席を使用することです。フリーアドレスを導入したことにより、営業社員が外回りの時は別の社員がそのスペースを利用でき、省スペースやコストカットが可能になりました。このフリーアドレスは、日本で生まれたレイアウトだとも言われています。
90年代の中盤には、オフィスにもインターネットが導入され始めます。それにより、調べものが短時間で済むようになり、今では当たり前のように使用しているEメールもこの時代に急速に普及していきました。

2000年~現在の日本のオフィス

2000年に至るまでに、日本のオフィスの歴史には劇的な変化が生まれた時代もありました。それでは2000年以降、オフィスや日本人の働き方はどのように変わってきたのでしょうか。

2000年~2010年

2000年~2010年までも、オフィスにはさまざまな変化が生まれました。2008年のリーマンショックまでは、世界は好景気時期と言われていました。しかし、リーマンショックが起きると、日本もこの影響を受けて企業の業績が低迷しました。
また、2000年代には、オフィスのセクハラやメンタルヘルスといった問題も取り上げられ、企業の大きな課題となりました。それに伴い、オフィスの環境問題も引き続き課題となり、徐々に改善していく企業も増えてきたようです。以前までは、自由にオフィス内で煙草を吸えるオフィスもありましたが、オフィスを喫煙にして喫煙室を設ける企業が急増しました。

2010年~2020年

ここ10年で過労死や仕事による鬱など、企業が抱える問題も増えましたが、オフィスレイアウトに関してはさらに前進したと言えます。IT企業の進出により、おしゃれなオフィスが増えてきたのは、その一つです。
また、個人のプライバシーを確保したレイアウトや、カラフルな色の家具など、オフィスにインテリア性もでてきました。さらに、国で働き方改善を進めていることから、時間外労働の上限や有給休暇の確実な取得などが定められ、従業員にとってより働きやすくなった10年と言えます。

パンデミックが起きてから現在までのオフィス

2020年に発生した新型コロナウイルスは、オフィスのあり方を考えさせるきっかけにもなりました。ここ数年は在宅ワークが急増し、これまでオフィスでしてきた業務も全てオンライン上で行うようになりました。
在宅ワークが開始された当初は、それまでと全く異なるワークスタイルに戸惑う人も多かったようです。しかし、毎日の通勤ラッシュや通勤時間・交通費などを考えると、在宅ワークにもさまざまなメリットがあると気が付いた人は多いと思います。
企業にとっても電気代を大幅な削減等といったメリットがあるため、今後はオフィスが不要になる?という疑問も挙がりました。今後のオフィスのあり方はどのように変わっていくのでしょうか。

アフターコロナで日本のオフィスのこれからを考える

今後は、オフィスを縮小する企業もでてくると予想されますが、オフィスがなくなることはないだろうと言われています。オフィスでの業務だけでなくテレワークを状況に合わせて並行して進めていく企業が増えると予想されています。
現在は、インターネット環境があれば、どこにいても他人とコミュニケーションができる時代です。企業は、多くの業務を在宅ワークにすれば、賃料や電気代、整備代などの諸経費を削減できるメリットもあります。今後は、業種や企業に合った形でオフィスの縮小・テレワークとオフィスの並行などで対応していくことでしょう。時差出勤や週休2~3日制での出社を続ける企業もあると思われます。最近ではレンタルオフィスも活用されていますので、小規模の会社ならレンタルオフィスに移行する企業も増えていくかもしれません。

賃貸事務所・オフィスをお探しなら「オフィッコス」へ

数年に続く新型コロナの影響で、オフィスのあり方がよく論議されようになりました。オフィスを縮小し、移転を検討している企業もあるでしょう。オフィッコスは、愛知県名古屋市にオフィスを構える仲介会社で、賃貸事務所やオフィス・店舗物件を専門に扱っています。
オフィッコスの強みは物件数の多さです。随時50,00件以上の物件を扱っており、豊富な物件の中から用途や予算に合った物件をお探しいただけます。取り扱う物件は名古屋市が中心ですが、ご要望により他県の主要都市の物件もお探しすることができます。
事務所やオフィスをお探しなら、ぜひ一度オフィッコスへご相談ください。

今回のまとめ

1960年代~現在までの日本のオフィスについて紹介しました。
60年代から比較すると、日本のオフィスはレイアウトだけでなくオフィス環境も大きく変わりました。働き方改善が進む中で、従業員の働きやすさに焦点が大きくおかれるようになり、企業にとっては課題も増えたとも言えます。新型コロナウイルスの影響もあり、ここ数年はテレワークが大きく普及したこともオフィスの歴史では大きな出来事です。
オフィスは、今後もなくならないでしょう。しかし、これまで変化してきたように、今後も時代の背景の中で少しずつ変化していく事は間違いないと言えそうです。

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