名古屋の賃貸オフィス・貸事務所探し専⾨の不動産仲介業者(株)オフィッコスの「お知らせ・コラム」ページ

お知らせ・コラム

NEWS

コラム 2023.01.17

オフィス・事務所で起業するなら個人事業主と法人どちらがおすすめか


これから事業を立ち上げる予定で、個人事業主と法人のどちらにすべきかお悩みの方もいらっしゃるかもしれません。
ここでは、事業立ち上げの際に個人事業主と法人どちらを選べばいいのか解説します。それぞれの特徴や税金面での優遇についてなど、選ぶ際の重要なポイントをご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。

オフィス・事務所での起業は個人事業主と法人どちらがおすすめ?

起業する際、個人事業主としてやっていくか、法人を立ち上げるかで迷う方も多いのではないでしょうか。どちらを選ぶかで迷ったら、まずはそれぞれの特徴を押さえることが大切です。ここでは、個人事業主と法人について解説します。

個人事業主について

個人事業主とは、1人で事業を立ち上げて経営を行う人のことです。企業に属さず個人で利益を得ている人のことを指し、様々な職種が該当します。企業などから案件を受注して収入を得ているフリーランスや、個人で飲食店を開店して経営している人などが個人事業主に当たります。
個人事業主は1人で始められるため、立ち上げ時に人を集めずに済むのがメリットです。手続きも住んでいる地域を管轄する税務署に開業届を出せば良いので、誰でもすぐに事業を立ち上げられるのです。

法人について

法人は、株主が出す出資金によって事業を設立します。「株式会社」「有限会社」などが社名の前につくため、他社からの信用を得やすくなるでしょう。他社との取引が重視される事業を立ち上げる場合は、法人を選択するのがおすすめです。
法人を立ち上げる際は、企業登記や定款の作成など、すべきことが少なくありません。届を出せばすぐに立ち上げられるわけではありませんので、起業までに時間がかかると理解しておいてください。
また、法人は複数の人が集まって起業となるケースが多いため、1人で何でも決められる訳ではありません。ただし、希望があっても全員が了承しなければ否決となる恐れがあるものの、トラブルがあった際には全員で解決していけるといったメリットもあります。

個人事業主と法人どちらを選ぶべきか

個人事業主は、事業規模の拡大を考えていない人におすすめです。また、1人で気楽に経営していきたい、上の立場に立ちたくない人にも個人事業主が向いています。個人事業主は法人と異なり、1人で事業内容を決められます。トラブル時のリスクはあるものの、人間関係などのストレスがない点は大きなメリットです。
法人は事業規模を少しずつ大きくしていきたい、利益を増やしたい人におすすめです。事業規模を大きくすると相応に利益も増えるため、高額の税金が発生します。法人だと高額の控除を利用できるため、支払う税金額も抑えられるのです。また、個人事業主とは反対に複数人で経営していきたいという人にも法人が向いています。企業は複数人で経営していくものなので、信頼できる人たちと話し合いながら事業方針を決めていけるでしょう。

個人事業主と法人は税金面ではどちらが得になるか?

個人事業主と法人、どちらになっても利益は得られます。そのため、利益に応じた税金を支払わなければなりません。それぞれに控除があるものの、額に違いがあるので収益によってどちらになるかを決めることも大切です。
ここでは、個人事業主と法人の税制面について解説します。

個人事業主の税金

個人事業主は得た利益に応じて、以下の税金を支払わなければなりません。
・所得税
・個人住民税
・個人事業税
所得税は得た所得に対して課税される税金、個人住民税は住んでいる地域に納める税金、個人事業税は業種に対して課税される税金です。この他にも、材料の仕入れや商品販売を行う人に対して課される消費税があります。
これらの税金は毎年2月中旬~3月中旬まで行われている確定申告で支払います。1年間の収支を申告書にまとめ、税金額を算出したものを税務署に提出しましょう。算出した税金は税務署に支払わなければなりませんので、忘れないようにしてください。支払いはクレジットカード払いも可能です。
税金額は得た利益に応じて決まるため、場合によっては高額になります。税金で利益がなくなってしまっては意味がないので、必ず控除を活用してください。個人事業主が利用できるのは基礎控除と青色申告特別控除です。基礎控除は誰でも受けられますが、青色申告特別控除を受けるには事前申告が必要です。税務署に行って手続きを済ませておきましょう。
青色申告特別控除は最大65万円の控除なので、税金の支払い負担を大きく抑えられます。所得税の支払い負担を抑えたい方は手続きを済ませた上で控除を活用してください。

法人の税金

法人は事業年度終了翌日から2か月以内に、以下の税金を納めなければなりません。
・法人税
・法人住民税
・法人事業税
・消費税
法人税は企業の所得に課される税金、法人住民税はオフィスを置く地域に納める税金、法人事業税は地域に事務所を置いて収益を得ている人に課される税金です。この他に、年度売り上げが1,000万円を越える場合は、売上額に応じた消費税も発生します。
個人事業主は1つの確定申告で済みますが、法人は法人税・法人住民税・法人事業税・消費税の申告が必要です。いずれも管轄の税務署に提出すればいいものの、作成する書類数が非常に多いため、不備がないよう注意してください。
法人は青色申告控除や特別控除など、様々な控除を利用できます。控除額も個人事業主に比べて額が大きいため、利用できる控除をすべて計上すれば支払い額を抑えられるでしょう。
また、法人は社員に支払う給与や日当、生命保険料についても経費として計上できます。節税方法によっては支払いが少なく済むため、節税のためのアイデアを実践してください。

法人の方が税制面の優遇が大きい

個人事業主は基礎控除や青色・白色申告控除・経費しか計上できないことに対し、法人には様々な控除が用意されています。
また、法人は経費の幅が広いことも特徴です。個人事業主は経費として計上できる幅が狭く、場合によっては税務署からの調査が入るかもしれません。法人は様々なものを経費として計上できるため、この点も税制面の優遇だと言えるでしょう。
起業するにあたって、税金の支払い義務からは免れません。支払わなければならない税金額を抑えたい方は、個人事業主ではなく法人を選ぶのがおすすめです。個人事業主で高額の利益を得ている方は、節税のために法人化も検討してみてください。

個人事業主と法人で起業を選ぶ時のポイント

個人事業主と法人の違いは分かったけれど、まだどちらにするか決めきれないという方もいらっしゃるでしょう。ポイントを押さえることでどちらが最適か判断でき、起業に向けて動き出せます。ここでは、個人事業主と法人を選ぶ際にチェックしておきたいポイントを解説します。

事業内容の確認

まずは行っていく事業内容をしっかりと確認してください。事業内容によっては、他社との商談を重視するものもあります。法人の方が他社からの信頼を得やすいため、法人として起業すれば早い段階で軌道に乗るかもしれません。実績などによって他社からの信頼を得られる業種であれば、個人事業主として起業しても良いでしょう。
個人で行って行ける事業かどうかも確認したいポイントです。複数人でなければ経営が立ち行かなくなる事業の場合は、起業時に法人を選んでください。

事業を拡大したいかどうか

起業時は小規模でも、いずれは大規模の会社にしたいと考えている方は法人が良いでしょう。個人事業主でも中規模の事業を行っている人はいます。しかし、税制面での優遇を受けにくいため、企業利益が減ってしまいます。
事業を拡大したいけれど、大きくできるかがわからないと不安な方は、個人事業主からスタートしてみてはいかがでしょうか。個人事業主から少しずつ収益を上げていき、規模拡大が決定した段階で法人化する方法もあります。
最初から法人を選んでしまうと、事業失敗時に負債を抱える、簡単に廃業手続きができないといったリスクを背負わなければなりません。個人事業主は廃業届を出すだけで済むので、リスクを抑えて起業できるでしょう。

1年間の総収入額

1年間の総収入額に合わせて個人事業主と法人を選ぶことも大切です。一般的な判断基準として、800~1000万円の収入が見込める場合は法人が適しています。800万円以上の収入があれば、会社の経営維持費を問題なく支払えるからです。
また、個人事業主が支払う所得税に比べ、法人が支払う法人税の方が安くなっていることもポイントです。多くの収益を得ていても、支払う税金額が低くなれば利益を順調に増やせます。事業が軌道に乗れば黒字経営も可能でしょう。
しかし、起業前に1年間の総収入額は予測できません。成功するかどうか予測が難しい場合は、まずは個人事業主から始めてみると良いでしょう。個人事業主として起業し、1年間の総収入額をチェックしてみてください。来年度は更なる収益が見込めるのであれば、思い切って法人化するのも一つの方法です。

今回のまとめ

個人事業主は個人で事業を行い、法人は株主が出す出資金で会社を設立します。個人事業主は1人で思うままに事業を決めていけるメリットがあり、法人は社員と協力して事業規模を拡大していけることがメリットです。
ただし、どちらにもメリット・デメリットがあり、税制面での優遇も異なるので注意してください。優遇が大きいのは法人ですが、申告する種類が多いため、税理士などの専門家に依頼しなければ業務に支障が出るかもしれません。
どちらで起業すべきか迷っている方は、事業内容の確認・将来のビジョン・1年間の総収入額をチェックし、自身にぴったりの形態を検討しましょう。

名古屋に本社を構えるオフィッコスは、オフィスや店舗などの賃貸仲介を専門に扱っている企業でございます。2012年の設立以来、多くのお客様からご利用いただき、ご希望に沿える物件をご案内できるよう、日々情報収集に努めております。常時50,000件以上の物件情報を有しており、ホームページに掲載していない情報も多数ございますので、オフィス・店舗の開設や移転を検討されている事業者さまは、まずは一度お気軽にお問い合わせください。

kiji_7 kiji_hojo