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オフィスの更衣室ロッカーの最適な寸法は?使い勝手のいいレイアウト案も解説
現在のロッカーが使いにくい・老朽化した、更衣室を新たに作るなどでロッカーの購入を検討する際、「種類が多すぎてどれが最適なのかわからない」と困る方もいるのではないでしょうか。
考える順番としては、まずは更衣室の1人あたりの必要な床面積の把握。それがわかれば、更衣室に置けるロッカーの寸法がわかります。そのうえで、どんな目的で使用するかによってロッカーの種類を選びましょう。
今回は、更衣室ロッカーの最適な寸法や選び方、効率よく使い勝手のいいレイアウトのアイディアをご紹介します。
更衣室に必要な従業員1人あたりの床面積
従業員(社員)1人あたりの一般的な床面積は、男性が1.0㎡で女性が1.2㎡です。
この数値だけを見ると、男性は1m四方、女性は1.1m四方ということになりますが、ロッカーを置く前提で考えると、
ロッカーの奥行き:約50cm
扉の開閉スペース:約50cmm
通路幅:約90cm
で、長辺は1.9mほど必要になります。
一般的な面積に収めるためには、男性の場合はロッカー幅52~53cm、女性の場合はロッカー63~64cmとなります(1.9m×ロッカー幅が、1人あたりが使える面積)。
これ以下になると開閉しづらく、更衣室に複数人いると譲りあって使用しなければならない場面も出てくるでしょう。
【目的別】ロッカーの選び方
更衣室に設置するロッカーは、どんな目的でどのように使われるかを明確にしてから選びましょう。
言語化・数値化して整理することで、たくさんある種類の中から使いやすい最適な製品を選べます。
ここでは、目的別の選び方を解説します。
用途
着替えに使用する場合
着替えやコートなどの保管に使用する場合、縦長のロッカーがおすすめです。ハンガーを使用し、丈の長い衣類をスッキリ収納できるからです。
また、ネクタイかけや鏡付きをオプションで付けると、身支度の際に便利です。
縦長のロッカーは1個ずつ独立した1人用から4個繋がった4人用までありますが、基本的に人数が増えるほど1人あたりの幅が狭くなります。幅が広いロッカーが必要な場合は、1人用か2人用を選びましょう。
私物を少しだけ収納する場合
貴重品やかばんなど、私物を少しだけ収納するなら、ロッカーが縦に2~3段重なっているタイプで充分でしょう。入れる物が少ないのに、従業員分の縦長のロッカーを並べるのは、スペースが無駄になってしまうからです。
もし、更衣室の利用人数がさほど多くなく、着替えをしないのであれば、コート類など丈の長い衣類は共用ラックでも対応できます。
共用ロッカーを作りたい場合
シフト制や交代制の職場やお客様がロッカーを使用することが想定される場合には、個人専用ではなく共用ロッカーを選ぶこともあるでしょう。
共用ロッカーの場合も、基本的な選び方は同じです。
しかし、共用の場合は1人ずつ分かれていて施錠できるタイプだけでなく、
・大容量ワードローブ
コートや置き傘、制服の在庫などをまとめて収納できるロッカー
・扉がないロッカーや棚
歯ブラシなど盗難の心配が少ない小物や靴専用のロッカー
といった選択肢もあります。
なお、鍵のない共用ロッカーは貴重品の収納には適していません。貴重品は常に持ち歩くルールにするか、暗証番号を設定して施錠するタイプのロッカーとの併用をおすすめします。
【人数別】ロッカーの標準的な寸法と種類と
どのようなタイプのロッカーが必要かがわかったら、従業員の人数と更衣室のスペースをもとにベストな物を選びましょう。
天井の高さにもよりますが、一般的なロッカーの高さは約180cm。奥行きは50cm程度で、幅は製品によって変わります。
下記の表で、人数別のロッカーの種類と、標準的な幅をまとめました。
人数 | トータルのロッカー幅 | 1人あたりのロッカー幅 |
1人用(1列1段) | 45m | 45cm |
2人用(2列1段) | 60~90cm | 30~45cm |
3人用(3列1段) | 90~105m | 30~35cm |
4人用(4列1段)(2列2段) | 90~105cm | 22.5~45cm |
6人用(3列2段) | 90cm | 30cm |
8人用(4列2段) | 90cm | 22.5cm |
9人用(3列3段) | 90cm | 30cm |
ロッカーのカギの種類
更衣室は、出退勤時や昼休憩以外は、人の出入りがほとんどありません。監視が行き届きづらい場所なため、セキュリティ対策が必要です。特に更衣室のロッカーは、私物を入れるので、鍵選びは重要なポイントです
ここでは、鍵の種類や特徴を解説します。
シリンダー錠
シリンダー錠は、オフィスで最も多く使用されています。鍵本体の費用が安く、鍵を紛失して新しく作ったり、故障して修理したりする際も安く済みます。
また、シリンダー錠は、壊れにくいのも特徴の一つです。素材や使い方にもよりますが、30年以上使える物もあります。
施錠する際は鍵が必要で、紛失すると開けられなくなるため、鍵の管理に気を付けなければなりません。
ダイヤル錠
ダイヤル錠は、暗証番号を設定して施錠するタイプです。基本的に、鍵がない物が多く、鍵を紛失する心配がありません。
ダイヤル錠は、毎回暗証番号を設定する必要があるタイプと、必要ないタイプがあります。個人専用のロッカーなら、毎回設定が必要ないタイプが良いでしょう。ゲストも利用する可能性があるなら、併用できるタイプがおすすめです。
ICカードロック
ICカードロックは、社員証などのICカードを鍵として登録し施錠するタイプです。おサイフケータイやIC内蔵リストバンドに対応しているタイプなら、任意のICカードに設定できます。電池式にすれば、面倒な配線やPC管理も必要ありません。
またICカードロックは複製が難しいので、セキュリティ面に強いのが最大の特徴です。
すでに入退室管理にICカードを導入している場合は、そのセキュリティサービス会社に相談してみてもいいでしょう。
オフィスで使われる主なロッカーの素材
ロッカーの素材はいくつかありますが、オフィスの更衣室によく使われる物は、主に2種類あります。
ここでは、素材の特徴やメリットをご紹介します。
スチール製
スチール製は、鋼板を使用した最もスタンダードな素材です。耐久性が高く、壊れにくいので、長く使用できます。また、安くて既製品のバリエーションが豊富です。
スチール製は、既製品だけでなく、更衣室に合わせた特注品をオーダーすることもできます。
プラスチック製
プラスチック製は、水に強く錆びる心配がありません。綺麗な状態を長く保てるでしょう。また、カラーバリエーションが豊富なため、男女で色分けしたり、インテリアに合わせたりと工夫できます。
プラスチック製は、軽量で位置替えの際に動かしやすいですが、地震が起きた際、スチール製以上に倒れやすいので、しっかり固定しておく必要があります。
使い勝手のいい更衣室レイアウトのアイディア
自社に適したロッカーを設置するだけでなく、少し工夫するだけでより使い勝手の良い更衣室になります。
ここでは、使い勝手のいいレイアウトのアイディアをご紹介します。
入口にカーテンを設置する
着替えが目的で更衣室を使用する際に気になるのが、ドアを開けた時の外の視線です。死角にできる場合もありますが、ドアの位置の関係で難しいこともあるでしょう。
基本的に更衣室は、入り口にカーテンを設置することをおすすめします。ドアを開けた時に、ワンクッションになるカーテンがあれば、出入りする人も着替える人も、気を使わず更衣室を使えます。
カーペット等を敷いて土足禁止エリアを設ける
床の汚れを気にしながら着替えをするのは、毎日のことだと面倒に思うものです。靴を脱げば簡単ですが、衛生面で気になる人も多いでしょう。
床にカーペットを敷いて土足禁止エリアを設けることで、靴を脱いでラクに着替えられるようになります。
更衣室全体的に敷くと大人数でも着替えやすいですが、コストがかかるので、ロッカー付近のみでも十分です。
また、カーペットの色は床と似た色は避け、明確にエリアを区切れるようにしましょう。
ロッカー付近に長椅子を設置する
私物や着替えはロッカーに置きますが、ロッカー付近に長椅子を置くとちょっと仮置きしたい時や着替えの際に便利です。通路のスペース確保が優先ですが、ロッカーの前に置くと物がすぐ取れるので、より着替えやすくなります。
また長椅子は着替えの時だけでなく、休憩時や出退勤時にちょっと一息付きたい時にもありがたいです。
姿見を設置する
大きな姿見(鏡)が1つあると、全身が見やすくて便利です。
立てかけ式ではなく、貼り付け式や壁掛け式の姿見をおすすめします。設置場所を確保する必要がなく、邪魔にもならないからです。
姿見は、身だしなみの最終チェックで使う人が多いので、入り口付近に設置するのが良いでしょう。
今回のまとめ
今回は、オフィスや事務所の更衣室ロッカーの最適な寸法や、目的別の選び方、使い勝手がいいレイアウトのアイディアをご紹介しました。
まずは、1人あたりに必要な床面積とロッカーの利用目的を把握し、更衣室の広さと従業員の人数に合わせた寸法のロッカーを選びましょう。また、セキュリティ面、プライバシー面を考慮して、快適な更衣室作りをしましょう。
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