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オフィス環境の作り方

2022.05.16

オフィス・事務所で仕事の効率が良くなる「OA機器の位置」とは?


OA機器とは、パソコンやコピー機、FAX、電話などのことで、今やオフィス内の作業には欠かせない存在となっています。そんなOA機器ですが、オフィス内の配置場所によって仕事の効率が変わってくることをご存じでしょうか。
オフィス内でのOA機器の配置場所によって、仕事の効率が良くなることもあれば悪くなることもあるため、注意しなければなりません。
ここでは、作業効率が良くなるOA機器の設置場所やポイント、避けるべきOA機器の位置などについてご紹介します。

オフィス・事務所のOA機器の位置は作業効率に大きく影響

オフィスや事務所内での作業が中心となる仕事にとって、OA機器の存在は必要不可欠です。しかし、ただオフィス内にあれば良いというわけではありません。OA機器の位置によって、作業効率は大きく変わってくるからです。
ここでは、作業効率を良くするOA機器の位置をご紹介します。

OA機器とは?

まずは、OA機器とはどのようなものなのか簡単に解説します。
OA機器とは、オフィスオートメーション(Office Automation)機器の略語で、業務を自動化するための機器のことです。例えば、パソコンやコピー機、FAXや電話、さらにはプロジェクターやシュレッダーなどが挙げられます。

よく使用するものはアクセスしやすい場所に置く

一般的にオフィスのレイアウトを考えるとき、多くはデスクの配置を優先し、デスクの配置が決まってから空いたスペースにコピー機など大きいOA機器を設置する傾向にあります。
しかし、それでは席によってOA機器までの距離が大きくなってしまい、作業効率が低下することも少なくありません。コピー機などよく使用するOA機器に関しては、オフィス内の誰もがアクセスしやすい位置に配置して、そこからデスクの配置を考えると作業効率は格段に良くなります。
また、オフィス内に複数の部署がある場合は、多数の紙書類を扱う経理部や総務部の近くへコピー機を置くなど、事務系の部署が利用しやすい位置に設置すると作業効率が向上します。

作業の流れに沿った配置にする

オフィス内における作業の流れは、ある程度決まっていることが多いと思います。しかし、業務をひとつ完了させるためにオフィス内を動き回らなければならないようでは、作業効率が良いとはいえません。
オフィス内における作業の流れに沿ってOA機器を配置する位置を考えると、作業効率が良くなります。

従業員の人数が多い場合は複数台を効率のいい場所に設置する

従業員の人数は、会社の規模によって異なります。従業員の人数が多くなれば、必要なOA機器の数も増えるでしょう。例えば、ひとつのフロアで働く従業員の人数が20人の場合、コピー機は1台あれば十分ですが、従業員の人数が100人となった場合は1台で足りるはずがありません。
複数台のOA機器を配置する場合は1か所にまとめて設置するのではなく、効率のいい場所に配置することが必要です。ワンフロアで100人の従業員が働く会社で、20人でひとつの島を形成するレイアウトの場合、島と島との間に設置して共有するのが効率的な配置といえます。

通路が狭くなってしまう場所には置かない

会社の規模にもよりますが、会社では何人もの人が同じフロアで一緒に働いているため、フロア内を移動することがあります。このときOA機器の配置のせいで通路が狭くなってしまうと、作業効率は悪くなってしまいかねません。例えば、誰かがコピー機を使って作業している間は、その通路を通りにくくなってしまうというようなケースです。
通路が狭くなってしまう場所にOA機器を配置しないことが大前提ですが、既に配置している場合は作業効率を上げるためにも配置場所を見直す必要があります。

押さえておきたいOA機器の位置のポイント

OA機器の位置に関するポイントとして、「配線」と「スペース」が挙げられます。なぜなら、効率を上げるためだけでなく、社員の安全にもつながるからです。そのため、どちらについてもOA機器の設置前に、よく検討しなければなりません。

配線

OA機器をオフィス内で快適に使用するためには、電源はもちろん電話線やインターネットに接続するためのLANケーブルなどさまざまな配線と接続する必要があります。そのため、OA機器を設置する位置もこれらの配線がスムーズにできる場所を選ぶのが一般的です。
そうなると電源はもちろん、電話線やLANケーブルも壁を伝って配線されていることが多いため、接続が容易な壁際にOA機器を設置する会社が多いでしょう。
もちろん、壁際がOA機器の位置としてベストなポジションという場合もありますが、すべてのオフィスがそうであるとは限りません。
例えば、従業員の人数が多く広いオフィスの場合、複数台のOA機器を設置する必要があるため壁際にまとめて設置すると作業効率が悪くなります。だからといって、壁からの配線を伸ばしてOA機器に接続すると、オフィス内に配線を張り巡らすことになり、その線につまずく恐れもありますし、見た目も雑然としてしまうので注意が必要です。
OA機器の位置を重視するのであれば、配線のことも考えてOAフロアにすることも検討する必要があるでしょう。OAフロアとは、床下に空間を設けて二重構造にしたフロアのことです。床が二重構造になっているため、配線を床下の空間に張り巡らせることができます。
つまり、OAフロアであれば、OA機器の位置を壁際に限定することなく自由に配置することができ、フロア上には乱雑に張り巡らされた配線が見えることがないうえに、配線でつまずくといったリスクもありません。

スペースを確保できる場所

OA機器および関連機材を含めたスペースが確保できるかどうかも、大切なポイントです。オフィスで使用するOA機器、中でもコピー機やスキャナー、FAXなどが一体となっている複合機は、幅60cm、奥行き60cmほどと大きめになるからです。
そのままの状態でもかなり大きいのですが、コピー用紙を補充したり、紙が詰まったりした際はトレーを開く作業を行わなければならないため、さらにスペースが必要となります。
また、人の往来が多い場所に配置する場合は、トレーを開いた状態でも人がスムーズに通行できるスペースも確保しなければなりません。複合機を設置する場合は、複合機の前面1m程度、両サイド50cm程度のスペースを確保できる場所に設置するのが理想的です。

水平な場所

オフィスのフロア内に傾斜のある場所やデコボコした場所はあまりないかもしれませんが、OA機器を設置する場合は水平な場所であることが必須要件です。
OA機器というのはご存知のとおり非常に繊細な機械なので、ちょっとしたことで故障につながる恐れがあります。例えば、デコボコした場所に複合機を設置した場合、コピーや印刷による振動で複合機本体が揺れて故障や転倒につながるケースも否定できません。
また、水平な場所であることはもちろんですが、設置表面が硬く安定していることも設置場所の理想的な条件です。

避けておきたいOA機器の位置

作業効率が良くなる設置場所であっても、OA機器を設置するには避けたい場所もあるので注意しなければなりません。それは、OA機器にとって温度や湿度、日光の点でよくない条件の場所と、他の精密機器と近い場所です。

高温多湿な場所

これはOA機器に限ったことではありませんが、特にOA機器のような精密機器にとって湿気の多い場所は設置場所として不向きです。例えば、コピー機や複合機の場合、中にセットしているコピー用紙は、湿気の多い場所だと湿気を吸ってしわができてしまい、紙詰まりや故障の原因になることがあります。
普段湿気の少ない場所であっても梅雨の時期は湿度が高くなり、このような症状が発生することがあるので、普段から湿気の多い場所はコピー機などのOA機器にとって大敵です。
また、高温であることもOA機器にとってよい環境ではありません。OA機器自体、とくにパソコンを長時間使用すると本体が高温になり、OA機器の熱が下がらなくなって故障の原因になることがあるからです。

窓際

窓際も、OA機器の設置場所としては不向きです。窓際というのは、その場所の日当たりにもよりますが、直射日光が当たる可能性が高くなります。直射日光に長時間さらされる状態は精密機器にとってよくありません。
直射日光を浴び続けると外装は日焼けして劣化が早まりますし、OA機器内の温度が上がり過ぎて消耗品であるトナーやインクカートリッジなどの劣化も早まることがあります。また、内部の温度センサーが誤反応を起こしてエラーが表示されるケースも少なくありません。どうしても窓際に設置する必要がある場合は、直射日光が当たらないようにカーテンで防ぐなどの対策が必要です。
さらに、窓際が設置場所として不向きな理由は直射日光だけではありません。冬になると窓際は、室内の中心部に比べて温度が低くなるため結露が発生しやすくなります。そのため、窓際に設置したOA機器にも結露が発生しやすくなるのです。
特にコピー機や複合機の場合は、コピーやスキャンするために原稿を乗せる部分がガラスになっているため、その部分に結露が発生しやすくなります。多少の結露であれば、最近のOA機器は高性能なので問題ありませんが、結露がひどくなると故障につながる恐れがあるので注意が必要です。

電子機器や精密機器の近く

電子機器や精密機器は、微量ではありますが電磁波を発生させるため、電子機器などに悪影響を及ぼす恐れがあります。つまり、OA機器を設置する場所の近くに電子機器や精密機器があると、お互いに悪影響を及ぼす可能性があるということです。
OA機器を設置する場所の近くには、電子機器や精密機器はなるべく置かないようにするのが賢明だといえるでしょう。

今回のまとめ

OA機器を設置する場所によって、仕事の作業効率は大きく左右されます。オフィス内での作業の流れや動線を確認し、誰もが使いやすい配置へ変更すると効率性の向上のために有効です。仕事の作業効率が良くないと感じたら、OA機器の設置場所を見直してみてはいかがでしょうか。
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