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オフィス・事務所を移転する場合はいつまでに管理会社に伝えるべきか
オフィスを移転するときは、さまざまな手続きが必要です。移転先の入居手続きや引っ越し作業の手配などに気を取られがちですが、今までお世話になった移転元の管理会社への連絡も忘れてはいけません。この連絡は、いつまでにしなければいけないと言う決まりはあるのでしょうか。
賃貸契約が終了するときまで、気持ちのいいお付き合いをするために、退去時の手続きについて解説します。
【目次】
1.解約予告により、半年前までには移転申し出が必要
2.解約予告期間は交渉可能な場合も!
3.解約予告は必ず文書で通知しよう
4.今回のまとめ
解約予告により、半年前までには移転申し出が必要
解約予告とは、借主が貸主に対して退去したい旨を伝える通知であり、賃貸借契約を解消するための重要な手続きです。
解約予告制度がなく、借主が突然物件を解約してしまうと、貸主に大きな迷惑がかかってしまいます。また、貸主が借主に対して、来週急に解約して欲しいと申し出をした場合、借主は急にオフィスを失ってしまうことになります。これらのトラブルを防ぐために、解約予告制度が設定されています。解約予告は、一般的に退去の半年前までに申し出ることが必要です。はっきりとした期限は、賃貸借契約書の「契約要目表」または「解約についての条項」に記載されています。必ず確認しておきましょう。解約予告の当日までに、原状回復工事などもすべて完了させ、部屋を退去しないといけません。
ただし、近隣トラブルや急な人員増員など、急ぎの理由で半年前でなくとも早く移転する事情ができるかも知れません。この場合は、契約書内にある「即時解約」の項目を見てみましょう。この項目に記載があれば、解約予告の期間分の賃料を払えば、移転(退去)が許可されることを意味します。途中解約には、違約金を徴収されるケースもあるため、貸主としっかり話し合いをしましょう。
解約予告期間は交渉可能な場合も!
解約予告期間が短くなるほど、貸主に支払う賃料を減らすことができます。移転コストを抑えることにつながるため、ぜひ一度交渉してみましょう。貸主によって、可能・不可能それぞれありますが、他の交渉条件と合わせて検討してもらえるケースもあります。直接交渉しづらい場合は、仲介業者に相談してみても良いでしょう。タイミングとしては、移転先の申し込みをするときが適しています。
解約予告は必ず文書で通知しよう
トラブルを避けるために、解約予告は文書で通知しましょう。契約書などにも、文書で通知する旨が記載されていますが、まれに記載されていない場合があります。このときも、口頭だけではなく文書で提出しましょう。文書は、フォーマットが決まっていればそちらを利用しましょう。フォーマットがなければ、物件名および所在地、移転先、解約日、立会明渡日時などを記載して提出します。契約時に、貸主に対して預託金(保証金や敷金を総称したもの)を支払っているかと思いますので、その返還時期や方法も確認しておきましょう。
万が一、解約予告通知を出した後に、解約を取り消してそのまま今のオフィスを利用したいときも、すぐ貸主に相談しましょう。このケースでは、次の入居者が決まっていないのであれば、許可が下りる場合があります。しかし、次の入居者が既に決まっていると、解約予告の取消は困難です。
今回のまとめ
オフィス移転時には、たくさんの手続きが必要です。その中で、最初の段階で行う手続きが解約予告通知であり、その後の移転スケジュールにも大きく関わってきます。手落ちのないように手続きを行い、スムーズな移転ができるように進めていきましょう。