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オフィス・事務所の原状回復は自分で工事業者を見つけていいの?
オフィス・事務所の原状回復は自分で工事業者を見つけていいの?
オフィスを退去するとき、原状回復の工事は借主が行わないといけません。工事には費用がかかるため、少しでも費用を抑えたいと思うのが一般的ですが、その際に安い工事業者を自分たちで見つけて依頼しても問題ないのでしょうか。退去時にトラブルとならないために、事前に知っておきましょう。
【目次】
1.オフィスの原状回復はどこまでやらないといけない?
2.工事業者は、賃貸借契約書を確認しよう
3.原状回復工事の費用相場は
4. SOHO物件の場合の原状回復は?
5.今回のまとめ
オフィスの原状回復はどこまでやらないといけない?
賃貸住宅とは異なり、賃貸オフィスを退去する場合には、借りた状態まで原状回復工事を行ってから契約終了となります。畳の色褪せや、壁紙の剥がれなど、経年劣化による補修であっても、オフィスの場合は工事費用が全て借主の負担となります。これは民法で決まっていることであり、避けることはできません。
なぜ回復工事の費用が全額借主の負担になるかと言うと、業種により費用が大きく異なり、前もって毎月の賃料に含むことができないためです。また、内装を一からレイアウトするケースが大半であり、借主が超過して利用していることになるので、内装をもとに戻すのも借主負担となるのです
また、契約期間終了日までに、原状回復工事を終わらせておかないといけません。万が一工事が長引いた場合、契約期間が終わっていても、明け渡しの日まで賃料がかかってきます。工事日程を決める際には、余裕を持って組むようにしましょう。
工事業者は、賃貸借契約書を確認しよう
原状回復工事を、どの業者で行うかという点は、賃貸借契約書を確認してみましょう。指定業者に依頼しなければならない場合は、その旨が契約書に記載されています。何も書かれていなければ、自分たちで業者を探す必要があります。
賃貸借契約書に書かれた以外の工事が行われた場合、追加工事を要求される恐れがあります。こうなると、退去日までに工事が完了せず、かつ追加の賃料を請求されてしまいます。十分注意しましょう。
原状回復工事の費用相場は
原状回復工事を行う際の費用相場は、10坪から50坪(小・中規模の事務所や店舗)の場合は、1坪30,000円から50,000円程度、50坪以上(大規模事務所・店舗)の場合は1坪50,000円から100,000円程度となっています。立地や管理会社などによって、この相場は大きく異なる場合があります。凝ったデザインのオフィスであれば、さらに費用がかかりますので、多く見積もっておくと安心です。
賃貸人が大手の企業である場合は、原状回復工事の業者が指定されており、なおかつ工事費用も高くなる傾向が見られます。この点も覚えておきたいものです。
SOHO物件の場合の原状回復は?
SOHO物件であっても、事務所として借りているので、基本的に原状回復工事の費用は全て借主の負担です。ただ、マンションの一室で行っている小規模オフィスや、従業員を雇わず1人で行っている事業であれば、住宅と同じ扱いを受けられることがあります。最終的にどちらの扱いが適用されるかは、オーナーが決定しますので、オーナーの指示に従いましょう。SOHO物件であれば、室内の経年劣化はそれほどひどくないかと思いますので、回復工事の費用も高額にならない可能性があります。
今回のまとめ
原状回復工事は、借主の義務であり、退去時には必ず行う作業です。最後にトラブルにならずに、円満に契約期間終了を迎えられるよう、事前の準備を怠らないようにしましょう。