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オフィス・事務所の退去時に周辺テナントへの挨拶を行うべきか
オフィスを退去する時は、荷物の運び出しや原状回復など、多くの作業を行う必要があります。この際、やっておくべきなのか迷う方もいるのが、周辺のテナントへの挨拶回りです。ほとんど交流がなかった場合もあると思われますが、挨拶は行っておくべきなのでしょうか。
ここでは、オフィス退去時の挨拶のポイントを解説します。
【目次】
1.挨拶は最低限のマナー。退去作業のトラブル防止にもなる
2.挨拶は退去作業の数日前には行うこと
3.手土産は無難なものを選ぶ。相場は1000円~3000円
4.今回のまとめ
挨拶は最低限のマナー。退去作業のトラブル防止にもなる
原則として、退去時の挨拶は必ず行うことをおすすめします。一般常識として、挨拶は最低限の礼儀です。ほとんど交流のなかったテナントであっても、同じビルの中で過ごしてきたご近所さんであることは間違いありません。その方たちにしっかり挨拶を行ってこそ、企業活動に区切りをつけ、気持ちよく退去することができるのです。
もちろん、挨拶する理由はマナーの問題だけではありません。重要なのは、オフィスの退去作業におけるトラブルを回避できるということです。退去する時は、多くの荷物を運び出さなければならず、原状回復工事も行う必要があります。これらの際に発生する騒音や人の出入りで、周辺のテナントに迷惑をかけるかもしれない以上、事情を説明しておくべきなのです。万が一トラブルに発展すれば、引っ越し作業や原状回復工事をストップせざるをえず、退去できなくなるかもしれません。そうなれば、余分な賃料が発生するのに加えて、業務にも支障をきたすおそれがあります。
あらかじめ「ご迷惑をおかけしますが」と言っておくだけでも、ほとんどの人は寛容になってくれますから、丁寧に挨拶をしてトラブルを防ぎましょう。
挨拶は退去作業の数日前には行うこと
退去の際の挨拶回りで迷いやすいのが、挨拶をする範囲です。一般的には、特に関わる機会の多い「向こう三軒両隣」が挨拶の対象だとされています。最低でも、この範囲には挨拶をしておくべきでしょう。もちろん、遠くても交流の深かったテナントがあるなら、そちらにも挨拶をしておくのがマナーです。
また、引っ越し作業や原状回復工事の騒音は、上下の階にも響く可能性があります。念のため、上下のテナントにも挨拶をしておくのが望ましいでしょう。そして、トラブル回避という目的を考えると、退去直前に挨拶をしても意味がありません。少なくとも、作業開始の数日前には挨拶を済ませておくのがおすすめです。
なお、いくらお別れの挨拶といっても、相手の業務中に押しかけると迷惑になってしまいます。営業時間の前後や休憩中など、相手が仕事中ではない時間に合わせて訪問しましょう。
手土産は無難なものを選ぶ。相場は1000円~3000円
挨拶回りの際、持っていくべきかどうか困るのが手土産・粗品です。考え方は人それぞれですが、基本的には持っていくことをおすすめします。手土産は、これまでお世話になったことへの感謝の気持ちであり、挨拶の時間を作ってくれたことに対するお礼でもあるからです。内容は、一般的な菓子折りや粗品で問題ありません。菓子折りの場合、なるべく個包装かつ日持ちのするものを選ぶと、先方で分けるのが楽で喜ばれます。
相手の好みがわからないので食べ物を避けたい場合は、タオル・ラップ・洗剤などを選ぶのが無難です。特にタオルは、誰でも使う機会があるのに加えて使用期限もないので、最も安心して渡すことができます。
ちなみに、手土産の相場は1000円~3000円程度です。あまり高級なものを渡すと、かえって相手に気を遣わせてしまいます。お祝いの品ではなく、あくまでもお礼の気持ちであることを意識してください。
今回のまとめ
実際のところ、退去時に挨拶回りをしなかったとしても、その後の業務に支障はきたさないかもしれません。しかし、「失礼な人達だな」と思われた結果、その噂が巡り巡って取引先などに伝わってしまうことも考えられます。それを抜きにしても、挨拶をするのは最低限の礼儀ではないでしょうか。
心置きなく退去するためにも、しっかりと挨拶を行いましょう。