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オフィス・事務所を探す際はトイレの場所・位置も確認しましょう
どのようなオフィスにも、必ずなければならないのがトイレです。人間は1日に6回~8回程度はトイレに行くとされており、オフィスでもほぼ確実にトイレを使うことになります。当然、トイレは必要な数が確保され、使いやすい位置になければなりません。
ここでは、オフィス探しにおけるトイレのチェックポイントについて見ていきましょう。
【目次】
1.トイレは仕事のモチベーションに大きく影響する場所
2.水回りは移動しにくい。トイレの位置は要チェック
3.トイレの数にはなるべく余裕を持たせよう
4.今回のまとめ
トイレは仕事のモチベーションに大きく影響する場所
経営者の中には、「トイレの滞在時間はそれほど長くないし、大して重要ではないだろう」と考える方もいるでしょう。しかし、これは明らかな間違いです。日本のトイレメーカーでトップを誇るTOTOが、2018年に1041名を対象に調査を行ったところ、「仕事のモチベーションに影響する場所」の第1位は「トイレ・化粧室(66%)」という結果が出ました。
また、「トイレで気分を切り替えたい」と考えるワーカーは約5割。20代・30代の若い世代に限定すれば、約7割という結果が出ています。トイレというのは、それくらい重要な場所なのです。トイレの環境が悪いというだけでモチベーションが低下し、そこからさまざまな問題につながった結果、離職してしまう人もいるかもしれません。特に女性は、一般的に男性よりトイレの回数が多く、必ず便座に腰掛けるため滞在時間も長くなります。さらに化粧直しもするなど、トイレと接する機会が豊富なので、男性以上に環境を重視するのです。
しかし、お互いに立ち入らない場所なので、異性のトイレの状況を把握している人はそう多くありません。オフィス探しの時は、なるべく女性社員にも同行してもらうべきでしょう。
水回りは移動しにくい。トイレの位置は要チェック
「トイレの環境」という話題になると、どうしても清潔感ばかりに目が行きます。しかし、同じくらい重要な要素がトイレの位置です。トイレが適切な位置になければ利便性は低下し、気軽に用を足すことすらできなくなってしまいます。賃貸物件の場合、水回りの移動は難易度が高いため、契約前にしっかりと位置を確認しなければなりません。
理想的なのは、オフィスから少しだけ離れた場所にあるトイレです。あまり遠いと移動時間が無駄になり、集中力が途切れることもあります。かといって、デスクの真横にあると出入りが気になり、気まずく感じる人もいるかもしれません。オフィスの端の方か、出てすぐのところにあるのが望ましいでしょう。
特にオフィスビルの場合、オフィスの外の共用スペースにしかトイレがないケースが少なくありません。小さい物件だと、階段を使わなければトイレに行けないこともありえます。オフィス探しをする時は、実際にトイレまで移動してみるといいでしょう。余裕があればオフィスのレイアウトも工夫し、トイレへの動線を確保してください。
トイレの数にはなるべく余裕を持たせよう
オフィスのトイレを評価する時は、位置だけでなく数にも注目する必要があります。従業員数に対してトイレの数が足りていないと渋滞が起き、不満につながってしまうからです。厚生労働省令の「事務所衛生基準規則」では、オフィスのトイレの数について次のように定めています。
・トイレは男女別に作ること。
・男性用の大便用便房(個室)は、同時に就業する男性労働者60人以内ごとに1個以上。
・男性用の小便器の数は、同時に就業する男性労働者30人以内ごとに1個以上。
・女性用の便房は、同時に就業する女性労働者20人以内ごとに1個以上。
「同時に就業する」というのは、「同じ時間帯にオフィスにいる」という意味です。全従業員数が50人でも、実際にオフィスにいるのが最大30人なら、30人を基準として考えることになります。この基準に従うなら、小規模なオフィスであれば男女それぞれ1つずつで十分です。しかし、たとえ従業員数が少なくても、一度に複数の人がトイレに行きたくなることは珍しくありません。来客がトイレを使ったり、故障したりする可能性もあります。多少余裕を持ってトイレを確保しておくのが望ましいでしょう。
また、位置の問題にも関わることですが、オフィスが広いのにトイレが1ヶ所しかないと移動が大変になります。上記の基準規則は最低限のルールでしかないので、現実に即して柔軟に考えてください。
今回のまとめ
オフィスのトイレに何らかの問題があると、従業員は高確率で不満を抱きます。トイレを使わない従業員などいないからです。場合によっては、来客に悪印象を与えることにもなりかねません。
いつでも快適にトイレを使えるようにするためにも、物件を探す時はトイレの場所や状態をしっかりチェックしておきましょう。