COLUMN
お役立ち情報
何をチェックされてるの? オフィスを賃貸するときの入居審査基準
オフィスとして使う物件を借りるときは、入居審査を受ける必要があります。せっかく理想的な物件を見つけたのに、審査に落ちてしまうケースも少なくありません。そのために、開業や移転に支障をきたすこともあるでしょう。一体何が審査の合否を分けるのでしょうか。
今回は、オフィスの入居審査に合格するポイントを解説します。
【目次】
1.入居審査は、主に支払い能力の確認のために行う
2.入居審査でチェックされる項目一覧
3.オーナーの好みや相性も審査に影響する
4.今回のまとめ
入居審査は、主に支払い能力の確認のために行う
最初に、そもそもなぜ入居審査が必要なのかを知っておきましょう。
審査を行う理由はいくつかありますが、最も重要なのは「支払い能力」の確認です。審査に落ちた方は、「こちらはまっとうな会社なのに、なぜ落ちたのかわからない」と悩むことがあるかもしれません。しかし、どれだけ誠実に経営していても、支払い能力が確認できなければ審査は通りにくいのです。仮に1ヶ月の賃料が10万円だとすると、貸主は月10万円の収入を得ることができます。1年間で120万円、5年間で600万円です。当然、その収入があることを見越して、さまざまな計画を立てるでしょう。それがある日突然「払えません」と言われれば、事業や生活に支障をきたすことになります。「払えなければ追い出せばいい」という程度の話ではないのです。
したがって、多くの貸主は、とにかく安定して賃料を支払ってくれる借主を求めています。審査も真剣に行いますから、いい加減な姿勢で臨んでも通る確率は低いでしょう。「賃料は問題なく支払えます」ということを、客観的に証明する必要があるのです。
入居審査でチェックされる項目一覧
入居審査では、実にさまざまな項目をチェックされます。それらを総合的に見て、支払い能力があるかどうかを判断されるのです。審査項目は公開されていないことがほとんどですが、一般的には以下のような項目がチェックされます。
信用調査の結果
民間の調査会社に信用調査を依頼し、その結果から支払い能力を判断します。企業の事業内容や業績、資産、設立年数など、多くの情報を確認可能ですが、費用もかかるため必ず実施されるとは限りません。
決算報告書
財務状況を確認し、支払い能力があるかどうかを判断します。最近の業績が思わしくなかったり、明らかに不自然な箇所があったりすれば、審査に影響するでしょう。
オフィスの使用方法、業種
クレームの多そうな業種や、物件の印象を損ねそうな業種は敬遠される傾向にあります。もちろん、犯罪目的や反社会的勢力の事務所としての利用なら、まず審査には通りません。
将来性
将来の成長が見込めそうな企業なら、オーナーや不動産会社にプラスの印象を与えます。一方、世の中の状況的に伸びしろが小さそうだったり、実績のまったくない事業に挑戦しようとしていたりすれば、マイナスのイメージを持たれてしまうかもしれません。
面談時の様子
明らかな嘘をつく、質問にはっきり答えない、横柄な態度をとる、いきなり無理な交渉をしようとする……といった様子があれば、審査の結果に大きく響きます。
連帯保証人
借主自体に多少不安があっても、連帯保証人が信頼できそうなら、審査に通る確率はアップします。可能なら、連帯保証人を2名に増やしたり、保証会社を利用したりするといいでしょう。
オーナーの好みや相性も審査に影響する
ここまで紹介したポイントを押さえ、オーナーに信頼感を持ってもらえれば、入居審査に通る可能性はアップするでしょう。とはいえ、どうしても審査に落ちてしまうケースはあると思われます。
しかし、それでもあきらめる必要はありません。なぜなら、オーナーによって審査の基準は異なるからです。たとえば、大手のデベロッパーや管理会社なら、信用調査や決算報告書の内容からシビアに判断することが多いでしょう。一方、その街に根ざした個人オーナーの場合は、上司の好みや代表者の人となり・相性で判断することもあるのです。理解を示してくれるオーナーが現れるまで、いろいろな物件にあたってみる価値はあるといえます。
そのため、オフィス用の物件を探している時は、必ず第2第3の候補まで用意しておくようにしましょう。特に、オフィスが見つからないと行き場所がなくなってしまうような場合は、とにかく確率を高めることが重要です。計画的に行動し、審査書類をしっかりと準備してください。
今回のまとめ
仕事をするためには、適切な機能を持ったオフィスが必要不可欠です。理想的なオフィスを探し、さらに入居審査に合格するとなると、なかなか難易度が高く感じられるかもしれません。しかし、計画的に準備を整えれば、1ランク上のオフィスを獲得することも可能です。
まずは、移転の目的を明確にし、候補物件を探すところから始めてみましょう。