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スマートオフィスとは?メリットと導入のリスクについて
スマートオフィスとは、オフィスでの業務を快適で便利にするために、様々なIT技術や高速ネットワークを活用してスマート化したオフィスのことです。
ここでは、スマートオフィスの概要をはじめ、導入するメリットや導入する際に考えられるリスクについて詳しくご紹介します。
1.スマートオフィスとはIT技術で業務効率が向上したオフィス・事務所
2.導入コストはかかるが業務効率だけでなくオフィス・事務所の外でも働ける
3.情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティ上のリスクが増える
4.今回のまとめ
スマートオフィスとはIT技術で業務効率が向上したオフィス・事務所
スマートオフィスとは、IT技術や高速ネットワーク、そしてクラウドサービスを活用して、社内の様々なシステムや設備、オフィス機器を連携させてIoT化を進めたオフィスのことです。
スマートオフィスの市場規模は年々拡大傾向にあり
スマートオフィスは、世界的に市場規模が年々拡大傾向にあります。
IMARC Services Private Limitedが発表した「スマートオフィスの世界市場:業界動向、シェア、規模、成長、機会、予測(2022年~2027年)」によると、2021年に350億ドルだった市場規模は、2027年には738億ドルに達すると予測されています。2022年からの5年間で13%以上の成長が見込まれているのです。
スマートオフィスが注目される背景には、環境面と経済面の両面から、企業の電力消費やトータルコストを最小限に抑える動きが世界的に高まっていることが挙げられます。それに加えて、費用対効果に優れたより良いソフトウェアソリューションの研究・開発が進んでいることもスマートオフィス化が加速する理由の一つと言えるでしょう。
スマートオフィスを実現するポイント
ここからは、スマートオフィスを実現するためには、まずオフィスの現状を把握することが大切です。通信環境や対応デバイスの状況を確認することで、オフィスの抱える課題を理解できるだけでなく、どのような設備を導入すべきかを検討できるでしょう。
オフィス環境の把握ができたら、セキュリティ対策についても考えていきます。サイバー攻撃を受けて業務に支障が出たり、大切な情報が漏洩したりするリスクを最小限に抑えなければなりません。
その後は、スマートオフィス化にかかる費用の概算を把握し、財源を確保していきます。費用を捻出できたら、段階的にオフィス環境を整備してください。全ての設備をいきなりIT化やデジタル化する行為は大変危険です。段階的にスマートオフィス化を進めることで自社に最適なビジョンや施策が可視化されるでしょう。
導入コストはかかるが業務効率だけでなくオフィス・事務所の外でも働ける
スマートオフィスはいつでもどこでも好きな場所から働けるだけではなく、業務効率や生産性の向上など、様々なメリットがもたらされます。ここからは、スマートオフィスを導入する5つのメリットについて詳しく見ていきましょう。
自由な働き方を実現できる
スマートオフィスは、不用意な感染症リスクの増大を抑えるのはもちろん、育児や介護などでプライベートの時間を確保しなければならない従業員にとって働きやすい環境を整えるなど、自由な働き方を実現できるのが大きなメリットです。
スマートオフィス化が進むと、オフィス出勤だけでなくリモートワークもできるようになるため、従業員の働く時間や働く場所の自由度を高められるため、多様な働き方を実現できます。さらに、ネットワーク環境が整備されていれば、テレワークへの移行作業もスムーズになるだけでなく、自宅以外の出張先やカフェなどでもオフィスと同レベルで業務にあたれます。
スマートオフィス化によってフリーアドレス制を導入することで、それぞれの従業員が集中しやすい環境を提供できるでしょう。
業務効率や生産性向上が期待できる
スマートオフィスの導入によってアナログな業務プロセスをデジタル化できることから、従業員の作業工数を削減できます。
紙ベースの伝票や請求書などの管理にITツールを導入することで、ペーパーレス化を実現できるでしょう。さらに、在庫管理に必要なオフィスでITツールを導入することによって、在庫状況を確認し、自動発注かけるなどして作業を自動化させられるのです。
これまで慣例的に行っていた業務も、本当に必要かどうかを確認でき、無駄な業務を削減できるでしょう。
長期的なコスト削減
スマートオフィスを導入するためには初期費用が必要ですが、オフィスの効率化をすることで光熱費やオフィスの賃料の削減となり、長期的なコスト削減を実現できるでしょう。
たとえば、空調や照明のコントロールをIoTで最適化されることによって、従業員の働きやすさへとつながるだけでなく、省エネ効果も高くなります。さらに、オフィスのペーパーレス化で印刷費用の削減、そしてテレワークで交通費や移動費の削減にもつながるのです。
オフィスの規模を必要最低限の規模に縮小することで、企業活動に関するあらゆる固定費を見直すきっかけになります。
優秀な人材の確保
スマートオフィス化によって従業員にとって働きやすい環境を整備することは、新たな人材採用や求人募集においても、他社との差別化を実現できるでしょう。
少子高齢化が深刻となる中、日本国内の労働人口は年々減少傾向にあります。企業間での採用競争は激化し、採用状況はどんどん売り手市場へと傾いているのです。
スマートオフィス化によって労働者にとって魅力的なワークスペースやオフィス環境を整えることで、優秀な人材の採用に繋がります。さらに、スマートオフィス化が進んでテレワークを上手に導入できれば、オフィス所在地から遠方に住んでいる人材を確保することも可能です。居住地に条件を付けることなく人材募集することが実現できれば、採用候補者の絶対数を増やせるかもしれません。
情報漏洩や不正アクセスなどのセキュリティ上のリスクが増える
スマートオフィスの導入には多くのメリットがありますが、中にはデメリットも存在するため注意が必要です。ここからは、スマートオフィスを導入する際に注意したいデメリットやリスクについてご紹介します。
導入コストがかかる
スマートオフィスの導入や運営をするためには、既存のシステムや設備を入れ替える必要があります。IoT機器やAIをはじめ、クラウドサービスなど様々な設備やツールを活用しなければならないため、どうしても導入コストがかさんでしまうのがデメリットです。それぞれの部署の業務内容によって導入すべき設備やシステムが大きく異なり、場合によっては多額のコストがかかるケースも考えられます。
スマートオフィスの導入を検討している場合は、導入前に必ず費用の概算を確認するよう徹底しましょう。予算内でできる環境整備やセキュリティ対策は何かを確認してください。
すべての従業員に歓迎されない可能性もある
スマートオフィスで業務を効率化することは、一見メリットしかないように見えますが、すべての従業員が新しいシステムに順応できるわけではありません。そのため、スマートオフィス化に反対する従業員も少なからず存在するでしょう。
従来の業務スタイルに慣れている従業員であればあるほど反発する傾向にあり、デジタル化された業務に慣れるまで時間を要するケースも少なくありません。
従業員への理解を得るためにも、スマートオフィス化するメリットや重要性を強く訴えていくことが大切です。
セキュリティ対策が必要になる
スマートオフィス化で高速ネットワークを導入することによって、作業効率がアップするなどのメリットがある反面、企業内の機密情報などの漏洩や不正アクセスのリスクがあります。
さらに、従業員がオフィス以外の場所でパソコンやタブレットを使用して業務にあたる場合、盗難被害などにも注意しなければなりません。これらのトラブルを回避するためにも、強固なセキュリティ対策の実施はもちろんのこと、従業員一人ひとりのセキュリティに対する意識改革を進めることが重要です。
ここからは、スマートオフィス化する際の具体的なセキュリティ対策についてご紹介します。
不正侵入を防ぐ設定を行う
初期設定されているパスワードやユーザーIDを使用し続けるのは大変危険です。デフォルトのIDやパスワードを使用している場合は不正アクセスによるセキュリティリスクが非常に高い状態となっています。
IoT機器への不正アクセスは、デフォルトのIDやパスワードが利用されるケースが多いため、必ず設定を変更してください。
ファームウェアやソフトウェアを最新の状態にする
業務で使用するファームウェアやソフトウェアを常に最新のバージョンにアップデートするのも重要なポイントです。
最新バージョンは、既に認知されている脆弱性に対して攻撃されるリスクを軽減できます。自動アップデートされていれば問題ありませんが、ソフトウェア等のアップデート状況を定期的に確認し、常に最新版を適用してください。
使用していないIoT機器のネットワークを遮断する
ネットワークにつながらない状態では、情報漏洩することはありません。そのため、Bluetooth機器などは、使用後に必ず接続を解除する習慣をつけてください。とても小さなアクションではありますが、外部ネットワークからのアクセスがなくなり、サーバー攻撃や不正アクセスのリスクを最小限に抑えられるでしょう。
今回のまとめ
スマートオフィスは、従来の働き方から大きく変革し、業務を改善できる可能性を秘めています。最新のIT技術やIoT機器の導入によって、業務効率が向上するだけでなく、従業員にとって快適で働きやすい環境へとシフトできるでしょう。
自社のIT環境の洗い出しを行った上で、最優先にスマートオフィス化したい設備や部署から段階的に進めていくことをおすすめします。
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