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オフィス移転のポイント

2023.04.11

オフィス・事務所移転に欠かせない初期調査でチェックすべき事


オフィス移転は、企業にとって膨大な時間と費用、そして人的リソースを伴う作業です。オフィスの移転を成功させるためには、移転に関わる部署や担当者による事前の調査やチェックが重要だと言えるでしょう。
ここでは、オフィスや事務所の移転に欠かせない初期調査でチェックすべきポイントをご紹介します。これからオフィス移転を検討している企業や担当者の方はぜひ参考にしてください。

オフィス・事務所移転の初期調査では面積の過不足を必ずチェック

移転先のオフィスを探す際に大切な条件の一つとして「オフィス面積」があります。事業の内容や社員の人数、来客の有無や頻度によって必要なオフィス面積は大きく異なるので注意が必要です。
ここでは、オフィスや事務所を移転する際にチェックしておきたい適切なオフィス面積について解説します。

一般的なオフィスの面積の目安

オフィスの面積を考える上で目安となるのが「社員の人数」です。一般的なオフィスレイアウトでは、社員一人あたり2.5坪のスペースが必要と言われています。例えば、30人の社員を抱えるオフィスの場合は、70〜75坪ほどのスペースが推奨されるという訳です。
さらに、安全衛生情報センターの「事務所衛生基準規則」によると、社員の健康や安全確保の観点から、社員一人あたりの気積を規定しています。気積とは、床面積と天井の高さをかけたもので、社員一人あたり10㎥確保することが定められているのです。
そのため、安全衛生情報センターの指針においても社員一人あたり「2〜2.5坪」程度のスペースを確保することが理想とされています。

コロナ禍や働き方改革で大きく変化したオフィス面積の考え方とは

コロナウイルスの流行や政府が打ち出した働き方改革などによって、オフィス面積の考え方も大きく変化しています。
特に、コロナ禍が長期化したことで「ウィズコロナ」に対応した働き方を模索する企業が急激に増加しました。その結果として「オフィスの最適化」を図る動きが活発化しているのです。
これまでは社員の人数によってオフィスの面積を算出していましたが、テレワークや在宅ワーク化が進められている今では「必要な座席数」をもとにオフィスの適切な面積を考えるように変わってきています。
これまでは、社員1人あたり2〜4坪分のスペースの確保が求められていましたが、その規模のままオフィスを維持してしまうと執務スペースはもちろんのこと、オフィススペースにも余剰が生じてしまいかねません。
最近の動きとしては、社員数分の座席を確保する必要がなくなったことによって、フリーアドレス制を導入する企業が増えているのです。

テレワークやハイブリッドワークが定着している企業のオフィス面積の計算方法

オフィスへの出社率が流動的な働き方を推進している企業の場合、次の計算方法でオフィス面積を算出してください。
オフィス面積=(在籍人数×出社率×席余裕率)×一席あたりの面積
オフィス面積を考える際は、まず一席あたりの面積を考えます。業界や働き方によって必要なデスクスペースは異なりますが、一般的なオフィスデスクのサイズである120cm×70cm、それに椅子の可動域として90cmと考えて約2㎡のスペースが必要です。
在籍人数×出社率×席余裕率をすることで必要な座席数が求められるため、一席あたりの面積を掛けることで最終的に必要なオフィススペースを算出できます。
計算して求めた面積を第一条件に、新しいオフィスを探してみてください。

トラブルを未然に回避するために防音機能を確認

必要な面積が割り出せたら、契約後のトラブルを避けるためのチェックポイントを確認していきましょう。ここでは、オフィス選びをする際に注意すべき確認事項をご紹介します。

他の入居テナントについて確認する

新オフィスを選定する際、同じオフィスビルにどのような企業や店舗が入居しているか事前にリサーチしておくことが重要です。そのビルにオフィスを構えることで、自社のイメージダウンに繋がらないかチェックしてください。

オフィスビルのグレードをチェックする

新オフィスを探す際は、ビルのグレードもチェックすべきポイントです。グレードが高いほど、空調や水回りの設備、さらに共用設備もしっかりとメンテナンスされて使いやすく便利なケースが少なくありません。
さらに、外観やエントランス部分も華やかで高級感あるデザインをしていることから、人事採用や集客の観点からも良い影響を及ぼすことが考えられます。
しかし、オフィスビルのグレードは賃料に比例するケースがほとんどです。毎月の賃料が高いだけでなく、原状回復機能や敷金、共益費も割高な傾向がありますので、予算との兼ね合いを考えながら転居先を選んでください。

使用可能時間をチェックする

オフィスによっては、オフィスを利用できる時間が制限されていたりするケースも少なくありません。例えば、土日祝日は施錠がされていたり、平日であっても解放時間が制限されていることもあります。
何かしらイレギュラーが起こった際に、夜遅くまで対応することが難しくなったり、土日にセミナーや来客がある企業の場合は対応が難しくなったりするため注意が必要です。
オフィスの開放時間をはじめ、使用時間外に利用する際に別途費用がかかるかどうか確認しておきましょう。

防音対策ができているかチェックする

オフィスは、大切な情報をやりとりすることはもちろん、顧客の出入りなどもあるため、他社に大切な機密情報が漏れてしまわないように適切な防音対策を講じる必要があります。

オフィスにおいて防音対策が求められるスペース

オフィスの中で特に防音対策を講じる必要があるスペースとして、会議室や応接室、社長室や休憩室などが挙げられます。会議室や社長室では、企業の戦略や新商品の開発アイデアなどの内部情報が話し合われますので、情報漏えいを起こさないためにも、音漏れしない防音環境を整える必要があるのです。
また休憩室は、社員がリラックスする場所であることから、普段話しにくい内容の会話であっても気軽に話せる場所です。自社の内部情報が部屋の外に漏れ出さないためにも、休憩室にもしっかりとした防音対策を講じる必要があります。

オフィスでできる防音対策

防音対策の一つに、Web会議ブースの設置があります。テレフォンボックスのような細長い一人用タイプをはじめ、複数人が対面できる数名用タイプなど用途や設置スペースによって様々な大きさから選択可能です。
そのほかにも、ドアの隙間に防音テープを張ったり、防音カーテンや防音パネル、パーティションを設置したり、サウンドマキシングと呼ばれるバックサウンドを流すことで雑音を軽減したりするなどの対策方法があります。
転居先のオフィスの防音性能に満足できない場合は、ご紹介した防音対策を講じることも検討してください。

後から修正できない個所を事前に念入りに調査する

契約をする前にチェックすべき項目は他にもあります。ここでは、費用面や契約内容において事前にチェックすべきポイントを見ていきましょう。

初期費用やオフィス運用費用をチェックする

新しいオフィスを契約する際の初期費用や契約後の運用費用についても予め確認することが大切です。
オフィスを契約する際は、預託金を始め、敷金・礼金、仲介手数料、前家賃や火災保険料など様々な費用がかかります。オフィスの規模によってもかかる費用は大きく異なりますが、初期費用の中で特に高額なのが敷金です。
賃貸オフィスの敷金は家賃の6ヶ月分が相場とされているため、数百万円単位でかかるケースも珍しくありません。具体的にどの程度の初期費用がかかるかを予め算出しておくこと、そして支払い期限や支払い方法についても併せて確認しておきましょう。
また、オフィス縮小を目的に移転を検討している場合は、本当に稼働率に見合ったスペースを確保できているか確認した上で、契約後の運用費用がどの程度なのか算出することも忘れないでください。

オーナーやビルにどのような工事を予定しているかを伝える

オフィスを移転する際、内装工事を行うケースがほとんどではないでしょうか。しかし、契約内容やオフィスの現状によっては対応できない工事があったり、失敗してしまったりするケースも少なくありません。
そのようなトラブルを回避するためにも、契約前にどのような工事を予定しているか明確に伝えることが大切です。万が一、工事内容を伝え漏れていた場合は、施工したものを解体しなければなりません。ビル全体を不燃にするために、使用できる素材も限定されているケースも多いです。
オーナーやビルごとにルールが異なりますので、後々トラブルに発展しないためにも、事前に良くルールを調べて把握するよう心がけてください。

今回のまとめ

オフィスや事務所を移転する際に欠かせない初期調査についてご紹介しました。オフィス移転を成功させるためにも、チェックしておく項目は少なくありません。事前のリサーチで不明点をクリアにすることはもちろん大切ですが、移転の必要性や目的を明確にして、企業全体の理解を得ることが非常に重要です。
オフィスの縮小を目的に転居する場合は、移転後にスペースが足りずに作業効率が低下する懸念があります。社員にとって快適なワークスペースを確保するためにも、転居先のオフィスにおいて必要な面積を割り出すことから始めてください。労働生産性と社員の満足度が高まることにより、結果として業績アップも期待できるでしょう。

名古屋に本社を構えるオフィッコスは、オフィスや店舗などの賃貸仲介を専門に扱っている企業でございます。2012年の設立以来、多くのお客様からご利用いただき、ご希望に沿える物件をご案内できるよう、日々情報収集に努めております。常時50,000件以上の物件情報を有しており、ホームページに掲載していない情報も多数ございますので、オフィス・店舗の開設や移転を検討されている事業者さまは、まずは一度お気軽にお問い合わせください。

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