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オフィス環境の作り方 その他

2023.03.16

オフィス・事務所におけるハイブリッドワーク導入にあたっての課題


近年、テレワーク化が進みハイブリッドワークに興味を持っている企業は少なくありません。しかし、ハイブリッドワークの課題や成功するためのコツ、ハイブリッドワークの導入方法など、疑問を抱えている企業も多いのではないでしょうか。
ここでは、ハイブリッドワークの導入の課題や成功させるコツ、導入の流れについて解説します。これからハイブリッドワークの導入を検討している企業の方は、ぜひ参考にしてください。

ハイブリッドワーク導入の課題

ハイブリッドワークとは、オフィスワークとテレワークなどのように複数の働き方を組み合わせるワークスタイルです。近年では、オフィスと自宅以外にも、コワーキングスペースやシェアオフィスなど新たな働く場の選択肢が増えています。ハイブリッドワークは新しい働き方として今後もますます注目されていくでしょう。
しかし、ハイブリッドワークを導入するためには以下の3つの課題があります。
・勤怠管理が難しい
・帰属意識が薄れる場合もある
・コミュニケーションを見直さなければいけなくなる
それぞれについて解説していきます。

勤怠管理が難しい

ハイブリッドワークでは社員が様々な場所で働くため、勤怠管理が難しくなります。その結果、予定されていなかった業務や緊急の会議にも参加しづらくなりかねません。この課題を解決するためには、グループウェアや勤怠管理の導入が必要です。ツールを有効活用して、社員がどこで働いていてもスムーズに勤怠管理できる環境を整備してください。

帰属意識が薄れる場合もある

ハイブリッドワークを取り入れると、在宅で仕事をする社員とオフィスで仕事をする社員で二分化します。それに伴い、在宅の社員はオフィスにいる社員に比べ、直接コミュニケーションを取る機会が減るため、会社に対する帰属意識が薄れていく恐れが否定できません。
オフィスは働くための環境以外にも、組織のビジョンを共有したり、社員同士がコミュニケーションを取ったりする場でもあります。
社員の帰属意識を高めるために、出社日を設けたり、オフィスで働きたくなる環境を作ったりすることで、在宅とオフィスでの仕事を両立できると良いでしょう。

コミュニケーションを見直さなければいけなくなる

ハイブリットワークを導入すると、従来のコミュニケーション方法では意思疎通が図りにくくなってしまいます。オフィス内で行っていた雑談や相談をどのようなやり方で行っていくか検討して、連絡や情報共有の仕方を決めておくことをおすすめします。
定例で行うWeb会議を設けたり、SlackやChatworkなどのチャットツールの導入をしたりするなどすると、ハイブリッドワーク導入後も問題なくコミュニケーションを取れる環境を整備できるでしょう。

ハイブリッドワークを成功させるコツ

ハイブリッドワークのメリットを生かしながらデメリットを解消し、導入するためのコツは以下の6つです。
・セキュリティ教育の徹底をする
・ツールを導入する
・出社日数のルールを厳しくしないようにする
・個人でしか対応できない仕事を極力減らす
・フリーアドレスを導入する
・出社組とテレワーク組で評価に差が出ないようにする
それぞれについて解説します。

セキュリティ教育の徹底をする

テレワークは在宅以外にもサテライトオフィスやコワーキングスペース、モバイルワーク、シェアオフィスなどが含まれます。そのため、自社の社員以外の方も同じ場所で働いている可能性があるでしょう。
セキュリティ教育を行っていない場合、社外秘の情報などが流出してしまう危険性があるため、セキュリティ管理ツールやセキュリティソフトを搭載したデバイスの提供や、社員へのセキュリティ教育が必要です。

ツールを導入する

コミュニケーション不足を解消するためには、コミュニケーションツールを導入するのがおすすめです。コミュニケーションツールは、社内の意思伝達、情報や知識、ノウハウの共有などを円滑に進めるために利用されています。従来はメールや電話が主流でしたが、現在ではスピーディーなやり取りが行えるという理由から、社内SNSやビジネスチャットツールなどが利用されるケースが少なくありません。
また、勤怠管理ツールを導入すれば、労働時間の管理や打刻、スケジュール管理、休暇管理などが場所を選ばず効率的にできるでしょう。

出社日数のルールを厳しくしないようにする

週3回以上出勤をするといったようなルールを決めてしまうと、かえって業務効率が落ちてしまうことがあります。そこで、テレワークをする社員のオフィス出社ルールについては細かい数字を決めず、柔軟に選択できるようにしてください。また、ルールを全社共通で決めるよりも、各部署の業務内容に応じてルールを決めると効率的です。

個人でしか対応できない仕事を極力減らす

取引先から急な連絡が来ることは珍しいことではありません。しかし、対応できる社員がテレワークで会社に不在の場合、スピーディーな対応をすることが困難になります。多様な働き方をハイブリッドワークで実現したとしても、業務が滞ってしまうのでは意味がありません。
また、そのような状況が続く場合、顧客が競合他社に乗り換えてしまう危険性もあります。そこで、オフィスワークとテレワークどちらであっても誰もが複数の業務に対応できる環境を整えておくことが大切です。

フリーアドレスを導入する

フリーアドレスを導入すれば、固定された席がないため、社員がその日の業務に合わせて席を選ぶことが可能です。
ただし、フリーアドレスだとメンバー間のコミュニケーションが取りづらいというデメリットが発生します。誰がどこにいるのかを把握しづらいため、人を探すのに手間がかかる場合もあるかもしれません。

出社組とテレワーク組で評価に差が出ないようにする

ハイブリッドワークを成功させるためには、出社組とテレワーク組で評価に差が出ないようにする工夫が必要です。
出社している社員の方が働いている姿が見えるため、頑張っているという評価をしやすいですが、そうなると評価のためにテレワークをする社員は減ってしまい、職場が密になってしまったり、従業員が希望している働き方の実現が困難になったりします。その結果、ハイブリッドワークのために導入した、ソフトやツールも無駄な出費になってしまうでしょう。
ハイブリッドワークでも働けるようになるために、以下の3つのような評価に差が生まれない工夫が必要です。
・明確な評価項目を社員全員に共有する
・成果が分かる報告書の作成を義務付ける
・従業員一人ひとりに目標設定をさせる
また、導入前に評価制度を見直すことも、ハイブリッドワークを成功させるためには大切です。

ハイブリッドワーク導入の流れ

ハイブリッドワークを導入する前に検討すべきポイントはいくつかありますが、まずは目的を明確にしてください。目的が明確になっていない場合、ルールや環境整備を進める上で軸がブレてしまい、期待している効果が得られない可能性があります。「社員にとって働きやすい会社作りをしたい」「コスト削減をするために、オフィスを縮小したい」など、ハイブリッドワークで実現したい目標を設定することが大切です。
目標設定が完了したら、以下の4点を検討する必要があります。
・コミュニケーションルールや環境の整備
・オフィス環境の整備
・運用ルールを決める
・セキュリティ対策
それぞれについて解説します。

コミュニケーションルールや環境の整備

オフィスに出社しなくても問題なくコミュニケーションを取れるようにルールや環境を整備しなければなりません。「1週間に1回オンライン会議で進捗報告会を行う」や「トラブルが起きた場合は迅速に連絡する」など、報告や相談がしやすくなるようなルールを定める必要があります。
Web会議ツールやチャットツールを導入し、オンライン上でコミュニケーションを取れる環境作りが大切です。近年ではメタバースを活用した仮想オフィスを導入し、オンライン上でも気軽にコミュニケーションを取れる環境を提供している企業もあります。「取り込み中」や「不在」などのステータスを直感的に把握できるため、離れていながらでも相手の状況を瞬時に理解できるのは、仮想オフィスの強みです。また、アバターを利用して隣にいる人へのコミュニケーションも取りやすいため、ハイブリッドワークの課題であるコミュニケーション不足も解消できるでしょう。

オフィス環境の整備

ハイブリッドワークを導入すると、オフィスは仕事する場所としての役割だけでなく、集う場所としての役割も担うようになります。ハイブリッドワークの目的を「コスト削減」に設定している場合、オフィス縮小のための移転やレイアウトの変更が必要です。
また、オフィスの席をフリーアドレスにすれば、机やイスにかかるコストを抑えられるでしょう。

運用ルールを決める

スムーズに業務を遂行するためには、社員がお互いの状況を把握できるようにハイブリッドワークの運用ルールを決める必要があります。勤務予定や業務進捗の共有、報告、緊急時の対応などのルールを決めてください。

セキュリティ対策

ハイブリッドワークを活用する際には、万が一のトラブルに備えたセキュリティ対策が必須です。ノートパソコンの置き忘れや盗難、コンピューターウイルスの感染などのあらゆる事態に備えて対策しなければなりません。以下の3つは必ず行ってください。
・パスワードポリシー
・スクリーンロック
・ディスク暗号化
これらに加えて、パソコンの2段階認証やスマホのリモートワイプを設定しておくと、よりセキュリティを強化できます。

今回のまとめ

今回は、ハイブリッドワーク導入にあたっての課題や成功させるコツ、導入までの流れについて解説しました。ハイブリッドワークにあたっての課題である、勤怠管理の難しさや社員の帰属意識の低下、コミュニケーションが減ってしまうことを解決できれば、ハイブリッドワークの強みを最大限に発揮できるでしょう。
また、ハイブリッドワークを導入するためには、コミュニケーションルールの設定やオフィス環境の整備、運用ルールの決定、セキュリティ対策が必要です。これらが行われていない場合、ハイブリッドワークを導入しても、活用しきれなくなってしまうため、まずは導入前にこれらを設定することをおすすめします。

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