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賃貸オフィスでの高機能換気設備について
オフィスでは室内の環境を整えることで、業務効率の向上を図ることが可能です。とりわけ賃貸オフィスの場合、備え付けの換気設備に最低限の機能しか備わっていないことも珍しくなく、より高機能な換気設備に取り替えることで大幅な環境の改善ができることもあります。
この点で有効活用したいのが「高機能換気設備」です。高機能換気設備に分離される機器は多くのメーカーが製造・販売を行っており、賃貸オフィスを借りる段階でそれらの機器の導入をご検討しても良いでしょう。ここでは、賃貸オフィスにおける高機能換気設備について詳しく解説します。
賃貸オフィスに設置できる高機能換気設備とは
賃貸オフィスにおいて高機能換気設備の導入を検討する場合には、その機能についてよく理解しておかなければなりません。ここでは、高機能換気設備の基本的な機能をご紹介します。
そもそも換気設備とは
高機能換気設備の機能を理解するためには、そもそも換気設備がどのようなものなのかを知っておかなければなりません。
オフィスに限らず建物の内部には熱や空気がこもりやすく、その状態を放置していると建物内にいる人たちは不快に感じることが多くなり、特にオフィスではこのことが業務効率の低下などの問題を招いてしまいます。換気設備とは建物内の空気や熱を「給気・排気・熱交換」によって外気と入れ替える設備のことで、これらの機能によって建物内の環境を改善することが可能です。
高機能換気設備の基本機能
高機能換気設備の詳細な機能は、各メーカーが製造しているモデルによって違いがあります。したがって、その導入時には機器ごとの機能をよく比較しなければなりません。
続いてはこのことを前提とした上で、ほとんどの高機能換気設備に搭載されている基本機能について見ていきましょう。
給気・排気・熱交換
高機能換気設備には換気設備全般に備わっている給気・排気・熱交換の各機能が搭載されています。高機能換気設備ではこれらの機能が正常に作動することによって建物内の空気を外気と交換することが可能です。
また、高機能換気設備に関しては、高性能フィルターを搭載することで外気を取り入れる際に有害物質を除去できるようになっている機器もあり、室内の環境をよりよくできる点も機能面での大きな特徴です。
自動換気
一般的な換気設備の中には、人がリモコンなどで操作をしないと換気ができないものも少なくありません。特にオフィスのような広い空間では、このような手動による換気だとその効率が非常に悪くなってしまうため、換気を行うことによる建物内の環境の改善という本来の目的を果たせなくなってしまうこともあります。
一方で、高機能換気設備には自動換気機能が搭載されていることが多く、人が操作をしなくても室内の温度変化などを感知し、自動で換気を行うことが可能です。このような機能は広いオフィスほどより有益なものとなるため、賃貸オフィスを含む多くのオフィスにおいて高機能換気設備が導入されています。
季節や天候に合った換気
オフィスに限らず建物内の換気では、それが季節や天候に合った方法で行われていることも重要です。例えば、気温が急激に上昇する夏には、外気を室内に取り入れることで室温も上昇してしまう可能性があります。
高機能換気設備の場合、このような季節や天候の違い対応した方法での換気も行えることから、オフィスにおいては年間を通して快適な環境を維持することが可能です。
窓を開けずに換気できる換気扇のメリット
高機能換気設備にはさまざまな性能を備えたものがありますが、その多くは窓を開けずに換気ができるという基本的な機能を備えています。
このことから、高機能換気設備の導入をご検討する際には、窓を開けずに換気できるからこそ得られるメリットについても理解しておかなければなりません。メリットとしては、以下の4点が挙げられます。
効率的な換気ができる
多くの人が集まるオフィスにおいて快適な状態を維持するためには、効率的に換気を行うことが不可欠です。しかしながら、窓を開けることによる換気では外気の流入による室温の上昇なども招くことから、換気そのものを効率的に行うことが難しくなってしまうこともあります。
この点において窓を開けずに換気ができる高機能換気設備では、熱交換も含めた各機能を併用することで効率的に換気を行うことが可能です。とりわけこのメリットは、室内全体でまんべんなく換気を行うのが容易ではない広いオフィスにおいて、より有益なものとなります。
光熱費を削減できる
機器を使用した換気を行う上では、光熱費についてもよく考えなければなりません。例えば、限定的な機能しか備わっていない換気設備では、コスト面でも効率的な換気を行うことが難しくなってしまうこともあるからです。
窓を開けずに換気ができる高機能換気設備の場合、光熱費を削減することにも重きを置いた開発がされていることが多く、一般的な換気設備を使用する場合に比べて大幅に光熱費をカットできるケースもあります。とりわけ広いオフィスでは、毎月の光熱費が大きな負担となっていることが多く、この点もまた大きなメリットとなるでしょう。
感染症予防になる
新型コロナウイルスの流行とそれに伴って広く呼び掛けられるようになった予防対策では、多くの人が集まる場所での小まめな換気の重要性が提唱されました。新型コロナウイルスに限らず小まめな換気は幅広い感染症の予防において不可欠であり、このことは季節性のインフルエンザなどにおいても同様です。窓を開けることなく換気ができる高機能換気設備の場合、このような感染症予防を前提とした換気を確実に行える点でもメリットがあります。
また、この点に関しては換気を行うことによる室内の気温上昇や低下を防げるため、換気が疎かになりやすい夏や冬にも感染症予防を徹底できることも大きなメリットとなるでしょう。
地球環境への悪影響を低減できる
SDGsが広く認識されるようになった今日的な価値観に照らし合わせた場合、高機能換気設備には地球環境への悪影響を低減できるのがメリットです。
空調設備を稼働させることは室内の環境を快適な状態で保つ上で不可欠ですが、一方で温暖化などの環境問題を促進させるというデメリットもあります。この点で高機能換気設備には地球環境への悪影響が全くないわけではありませんが、効率的に換気を行うことによってその影響を大幅に低減できる点がメリットです。
賃貸オフィスに窓を開けずに換気できる換気扇を入れた場合の補助金
賃貸オフィスにおいて窓を開けずに換気を行える換気扇を取り付ける場合、高機能換気設備を対象とした補助金の利用をご検討してみると良いでしょう。
高機能換気設備の設置時には補助金を利用するのがおすすめ
賃貸オフィスにおいても使用できる高機能換気設備には高額なものが多く、実際に導入しようとすると多くのコストがかかってしまうケースも少なくありません。光熱費などのコストカットを目的としてこのような設備を導入する場合、初期費用が高額になってしまうと導入することによるメリットも半減してしまうからです。
一方で、高機能換気設備には上述したように地球環境への悪影響を低減できるといった社会全体にとってのメリットもあります。このことから、今日では高機能換気設備を対象とした補助金制度が自治体などによって施行されており、一定の条件を満たせば初期費用の負担を軽減できることもあるのです。
したがって、高機能換気設備を導入する場合にはオフィスがある自治体が行っている補助金制度の利用についても検討してみることをおすすめします。
高機能換気設備の設置時に利用できる補助金制度の一例
高機能換気設備の設置時に利用可能な補助金制度の詳細は自治体によって異なり、このような制度を設けていない自治体もあります。ここでは、このことを踏まえ、一例として東京都が行っている補助金制度の詳細を見ていきましょう。
中小規模事業所向け省エネ型換気・空調設備導入支援事業(東京都)
こちらは中小規模の事業所が高性能な換気設備や空調設備を導入する際に、その費用の一部を助成する制度です。助成限度額は1,000万円で、助成対象経費の2/3の金額が支給されることから、高額な高機能換気設備を導入する際にも十分な助成を受けられます。
一方で、この助成金を受け取るためには中小規模事業所であることだけでなく、地球温暖化対策報告書を提出していることなどの条件を満たさなければなりません。そのため、実際に受給するまでには多くの時間がかかってしまうこともあり、十分な準備期間を確保した上で申請を行うことが大切です。
中小企業等による感染症対策助成事業(東京都)
新型コロナウイルスの流行に伴い、各自治体では感染予防を目的とした企業による取り組みで発生する費用を対象とする助成事業が実施されています。東京都ではこの「中小企業等による感染症対策助成事業」が実施されており、この事業では感染症予防で使用する機器の購入費などを対象とする助成金を受け取ることが可能です。
この助成事業の対象となる機器には感染予防目的で行う室内の換気において使用する高機能換気設備も含まれており、助成金をその購入費に充てられます。こちらの限度額は200万円で、助成率は対象経費の2/3までです。
補助金制度の内容は年度・自治体によって変わる点に要注意
補助金制度を利用する上で注意すべきなのが、限度額や助成率などの補助内容です。これらは年度や自治体によって異なることもあり、必ず最新の情報を確認するようにしてください。
また、新型コロナウイルス関連の補助金制度に関しては、感染状況次第で補助内容が変更になったり、制度自体が廃止されたりする可能性があることにも留意してください。
今回のまとめ
高機能換気設備には一般的な換気設備と比較して換気の効率やコスト、さらには環境への影響などの点においてもメリットがあります。これらのことから高機能換気設備は賃貸オフィスでの導入にもおすすめですが、その一方で導入費用が高騰しやすいというデメリットを抱えています。
しかし、今日では自治体などによる補助金制度が広く利用できるようになっています。ぜひそうした制度を上手に活用して導入費用の負担も軽減してみてはいかがでしょうか。
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