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いま注目のウェルビーイングとは?オフィスに取り入れる時のポイント
経営している会社をより良い環境に変えたいけれど、どんな点に気をつければいいかがわからないとお困りの方も多いのではないでしょうか。オフィスを良い環境にするためには、ウェルビーイングを高めることが重要です。意識的に高めていけば、社員全員が快適に働けるでしょう。
ここでは、ウェルビーイングとは何か詳しく解説します。ウェルビーイングを高めることでのメリットや、高める際のポイントもご紹介しますので、ぜひ参考にしてください。
ウェルビーイングとはどんな概念?
ウェルビーイングという言葉を耳にしたことがあるでしょうか。日本だけでなく、世界中から注目されている言葉で、働く人にとって大きなメリットのある概念です。ここでは、ウェルビーイングとはどのようなものか解説します。
ウェルビーイングとはすべてが良い状態で満たされていること
ウェルビーイングとは、精神・身体・社会のすべてが良い状態で満たされていることを言います。英語では「well-being」と表記され、この単語は良い状態という意味です。3つの要素が満たされている人は、幸福感を得やすくなります。生活においてウェルビーイングが高ければ高いほど日々の生活が充実するものの、勤務先がウェルビーイングの低い環境だとストレスが溜まってしまいます。
現在は定年を迎える60歳を超えても働く人が多いため、生涯において仕事をする時間はとても長いといえるでしょう。幸福感が得られない環境での仕事は心身ともに負担が大きくなりますので、ウェルビーイングを高めようとする企業が増えているのです。
世界でも注目されている
ウェルビーイングは世界中でも注目されており、高めるための取り組みを積極的に実施している国が多くあります。環境問題や貧困問題など、世界中が取り組むべき課題はいくつもある中で、考え方に変化が訪れています。その変化とは、人間が幸せに生きることが第一だという点です。
また、幸福感を得ている人は長寿の可能性が高まる、創造性が豊かになる、生産性が高いといった研究結果も発表されています。これらのことからウェルビーイングを高める取り組みが実施されるようになり、全世界に発表できる社会モデルを確立している国も出てきているのです。勤務時間の短縮、夏の長期休暇など、生活が仕事中心にならないよう様々な配慮が施されるようになっています。
日本はウェルビーイングが特に低い
2019年、国際連合から発表された全世界の幸福度調査で、日本はワースト2位でした。世界中でも特にウェルビーイングが低い国となっており、働く人のほとんどは幸福感を得ていません。
日本人は真面目な性質が災いし、体調を崩すまで仕事に取り組む人が多くなっています。勤務時間が1日の半分になろうとも文句を言わず働き続けるため、仕事に対する幸福感を感じにくいのです。
また、周囲に合わせてしまうのも日本人の欠点だといえるでしょう。定時でも上司がいると帰りづらい、他の人に合わせて残業をしてしまうなど、同調圧力に屈しやすいのです。
ビジネスでのウェルビーイングのメリット
ウェルビーイングを高めれば、社員にも会社にも大きなメリットがあります。メリットを知ればウェルビーイングを高めるために積極的に取り組めるため、ぜひメリットを押さえてください。ここでは、4つのメリットについて解説します。
社員1人1人が幸福を得やすくなる
ウェルビーイングの高い企業にすれば、社員1人1人が幸福感を得られます。残業が多いのに残業代がない、休日にも呼び出されるといった企業では、社員は心身ともに疲れてしまうでしょう。毎日の業務で心身ともに弱れば、幸福感を感じられなくなります。
労働条件を見直し、社員がストレスなく働ける環境にすれば仕事によるストレスが激減します。社員全員に残業禁止令を出せば、上司も帰宅せざるを得ないため若手もスムーズに退社できるでしょう。
残業を禁止すると生産性が下がるのでは、と思われるかもしれませんが、幸福感を得れば生産性を向上させられます。ストレスのない状態で業務に取り組めば、就業中にたくさんの業務をこなせるでしょう。
企業利益の向上
ウェルビーイングの向上は社員の生産性を高めることに繋がりますので、企業利益を向上させられます。勤務時間が長いと自分自身の時間を確保できず、ストレスがどんどん溜まっていきます。不健康な状態では仕事にも集中できませんので、自然と業務効率が落ちてしまうのです。
勤務時間を短縮すれば仕事終わりに自分だけの時間を確保できるため、ストレス解消のためにゆっくりと過ごせます。毎日がそのような状態であればストレスも溜まりにくくなりますので、社員1人1人が高いモチベーションを維持して仕事に取り組めるでしょう。
全員が幸福感を得られるような環境に整えれば、相応に企業利益も向上します。
顧客満足度の向上
ウェルビーイングの向上は愛社精神も高められるので、顧客満足度の向上にもつながります。劣悪な環境での勤務を強いられる会社だと、社員は愛社精神を持てません。全員が異なる意識を抱えているため、人によって対応が異なります。企業内の複数人と関わる顧客だと、話がかみ合わずに不信感を覚えてしまうのです。
社員全員が幸福感を感じられる環境であれば、この会社に勤めて良かったと感じられるでしょう。愛社精神が高まれば企業理念が浸透するため、社員全員が共通の目的で顧客対応できます。
どの社員と話しても同じ対応であれば、顧客は一貫した対応に好感を持ちます。取引や商談が上手くまとまる可能性が高くなりますので、強い信頼関係を結べるでしょう。
離職率を下げる
幸福感をたっぷりと感じられる会社は離職率が低いため、優秀な人材に長く働いてもらえます。環境が整っていない、または労働条件がとても悪い会社は離職率が高く、新人が入ってもすぐに辞めてしまいます。たびたび求人案内を出していては就活者も警戒するので、人が集まらなくなってしまうのです。
社員に長く働いてもらうには、経営者が積極的にウェルビーイングを高めていかなければなりません。社員が思う良い労働環境をヒアリングした上で、全員が居心地の良さを感じられるオフィスを作り上げることが大切です。
そうすれば社員の満足度が高まるため、離職率も下がります。
オフィスにウェルビーイングを取り入れる時のポイント
オフィスのウェルビーイングを高めるには、いくつかのポイントを考慮した上で進めなければなりません。ここでは、ウェルビーイングを取り入れる際に注意したい5つのポイントを解説しますので、環境改善のための参考にしてください。
社員全員で環境整備について話し合う
オフィス環境を変えるのなら、普段オフィスを使っている社員全員の意見を取り入れましょう。社員1人1人にどのような環境が望ましいかをヒアリングし、取り入れられるものを少しずつ実践してみてください。
ヒアリングの際は、不満な点も聞いておくことが大切です。環境改善には悪い点もしっかりと聞き、改善に努めなければなりません。悪い点が改善され、良いポイントがたくさん取り入れられた環境なら仕事のしやすさを感じられます。
社員数が少ない職場なら、会議室に全員を集めた上で話し合うことがおすすめです。社員数が多い場合は部署別に会議をしてもらい、その結果をもとに意見をまとめておくといいでしょう。
作業評価の見直し
作業の評価方法を見直せば、社員全員のモチベーションを上げられます。どれだけ頑張って作業をしても、認められなければ意味がありません。何も評価されなければ社員のモチベーションが下がり、離職率も高まってしまいかねません。
明確な評価方法を作成し、社員全員に通達しましょう。評価方法がわかれば基準を満たすために社員一人ひとりが努力をしてくれます。モチベーションの向上だけでなく、生産性も上がって企業利益に繋がるでしょう。
労働条件や福利厚生の見直し
現在の労働条件や福利厚生を確認し、より充実させることも大切です。残業が多い、休日出勤を強いられるといった環境だと、社員は疲弊し、ストレスも溜まります。残業ゼロにすることは難しいものの、残業時間を少なくすればストレスの減少効果が期待できるでしょう。
また、福利厚生が充実していない場合は、介護保険や労災保険、子育て拠出金などを追加することがおすすめです。遠方から通勤する人に対して通勤手当を出せば、社員の負担が減るためウェルビーイングを高められます。
様々な問題に対応する相談窓口を開設
業務のこと、自身の精神面の悩みについてなど、様々な問題を相談できる専用窓口を開設することも大切です。何らかの悩みを抱えていても、上司によっては相談しづらくなります。話を聞いてくれない、まともに取り合ってもらえないといった不満があれば、1人で抱え込んでしまいかねません。
1人で悩みを抱え込むとうつ病などの精神疾患のリスクが高まり、退職せざるを得なくなってしまうでしょう。そうなる前に相談できる場所を作っておくことが重要です。
相談窓口は社員のメンタルヘルス対策につながります。産業用保険スタッフに依頼すれば、スタッフが自社社員の相談に乗ってくれるでしょう。社内の人間には話しづらいことも、外部の人になら話せるかもしれません。
子育て世帯が多い場合は託児所を設置
女性社員が多い会社であれば、社内に託児所を設置するのがおすすめです。妊娠・出産によって退職する女性は数多くいます。出産のために休暇を取っても、保育園に空きがなければ仕事に復帰できません。期間が長引けば長引くほど復帰が難しくなりますので、退職となってしまいます。
会社に託児所があれば保育園が空くまで待つ必要もないため、希望時期に仕事に復帰できます。託児所付きの会社に興味を惹かれる人は非常に多いので、入社を希望する人も徐々に増えていくでしょう。
今回のまとめ
ウェルビーイングとは、精神・身体・社会的のすべてが満たされた状態のことです。すべてが満たされていると幸福感を感じられるため、仕事へのストレスを感じにくくなるでしょう。
日本は特にウェルビーイングが低いと言われてきましたが、改善に取り組む企業が増えてきています。環境を改善すれば社員一人ひとりが幸福感を得やすくなり、生産性の向上やアイデアの発案といったメリットを享受できるかもしれません。
ウェルビーイングを高める方法には様々なものがありますので、まずは社員に改善点や不満な点をヒアリングしてください。意見をもとに自社に合った改善方法を取り入れれば、社員全員が幸福感を得られる理想的なオフィス環境を実現できるでしょう。
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