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契約前に知っておきたいオフィススペース「ネット面積」と「グロス面積」の違い
オフィススペースを探す際、ネット面積とグロス面積という言葉を目にしたけれどよくわからないとお困りの方も多いのではないでしょうか。この2つはスペースの広さに関係するため、意味を把握した上で最適なオフィスを探すことがおすすめです。
今回は、オフィススペースのネット面積とグロス面積について解説します。選ぶ時はどのようなポイントに注目すべきかもご紹介しますので、使い勝手のいいオフィスを見つけるための参考にしてください。
1.オフィススペースにおけるネット面積とグロス面積とは?
2.オフィス・事務所を選ぶ際はネット面積で比較することが大切
3.オフィス・事務所の物件情報にはどちらの面積かが明記されていないことも多いため注意
4.今回のまとめ
オフィススペースにおけるネット面積とグロス面積とは?
オフィススペースを選ぶ時は立地や設備だけでなく、オフィス全体の広さを把握することも大切です。従業員数に応じた広さを確保できていなければ作業効率にも関わるため、充分な広さのある場所を選びましょう。ここでは、オフィススペースにおけるネット面積とグロス面積について解説します。
ネット面積とは
ネット面積は物件内のオフィスとして使用できる専有部分の広さを表します。オフィス物件はビルなどにある場合が多く、他の階には他社が入っているケースも少なくありません。そのため、契約するオフィスの実際の広さを把握する必要があるのです。
ネット面積は契約する物件の専有部分を表している数字のため、専有部分内であれば自由に使えます。従業員分のデスクや収納、プリンターなどを配置できる広さがあるかを確認してください。
グロス面積とは
グロス面積は共有部分にあるトイレや給湯室といった部屋の広さを含めたものです。専有部分の外にあるトイレや給湯室は専有面積には含まれませんが、グロス面積はトイレなどの共用部分を含めた全体の面積となります。
グロス面積には設備の他にも、廊下やエレベーターホールといった部分の面積も含まれています。契約する際に会社が使える部分すべてが含まれているため、オフィス全体の広さを見ておきたい場合はグロス面積をチェックしてください。
オフィス・事務所を選ぶ際はネット面積で比較することが大切
オフィスや事務所として使用する物件を選ぶ時は、オフィス全体の広さを重視して選ぶのではないでしょうか。面積にはネットとグロスがあるため、どちらを見るべきか迷ってしまうかもしれません。ここでは、オフィス選びの際に見ておくべき面積と比較する際の注意点を解説します。
ネット面積でないと使用可能スペースを把握できない
オフィスや事務所を選ぶ時は、グロス面積ではなくネット面積をチェックしてください。ネット面積は専有部分のみを表したもので、仕事用スペースとして使える広さです。専有部分までを含むグロス面積でチェックした場合、内覧の際に思ったよりも狭く感じる可能性があります。
グロス面積はトイレなどの部屋だけでなく、室外のエントランスも含みます。面積で見ると広く見えるため、こちらをチェックして選ぶと仕事に必要なデスクやプリンターなどを設置できないトラブルが発生するのです。
専有部分のみであるネット面積を見ておけばオフィスに必要な広さを持つ物件かどうかを把握できます。従業員数に合わせて必要な広さを把握し、ネット面積をチェックした上で物件を選んでください。
複数物件を比較する際のポイント
オフィスを選ぶ時は複数の候補を挙げるかと思いますが、いずれも面積の表示条件が同じになるようにしておいてください。インターネットから手軽に物件を探せるものの、ネット上では見取り図と写真しか見られないため、実際の広さをきちんと把握できません。
しかし、物件情報の中に面積が記載されていますので、そちらを見てから広さをチェックしましょう。
面積を見る際はグロスかネットかを確認することが重要です。ネット面積で見ていたつもりだったのに、実際はグロス面積だったとなるとオフィス探しが難航しかねません。
サイト上の検索からネットとグロスを設定できる場合は、ネットに設定した上で探しましょう。設定できない場合は物件情報からどちらかを確認してください。希望する情報が記載されていない場合は、不動産会社に問い合わせるのもおすすめです。
現在使っている物件からの引っ越しを検討している場合は、現オフィスのネット面積を確認してください。ネット面積を確認した上で、同等のネット面積を持つオフィスに引っ越せばこれまでと同じスペースで仕事ができます。
現オフィスのネット面積と同じグロス面積のところに引っ越すと専有部分が手狭になり、オフィス家具を希望する場所に配置できません。スペースが狭くなると作業効率が落ちる可能性もあるため、現オフィスのネット面積と同じ、または広いところを選んでください。
2つの契約の種類
オフィス物件の契約にはネット契約とグロス契約があるため、2つの契約について知識を身につけておきましょう。ネット契約はネット面積での契約、グロス契約はグロス面積での契約です。
グロス面積はトイレやエレベーター前のエントランス部分まで含むため、ネット面積に比べると広くなっています。そのため、グロス契約の方が高額になるリスクが否定できません。
しかし、物件によっては同じ面積と賃貸料でグロス・ネットに分かれているものもあるため、その場合はネット契約をするのがおすすめです。
ネット契約であれば契約した面積+トイレや給湯室といった部屋の広さが追加されるため、広々としたスペースで仕事ができます。グロス面積で契約するとトイレなどを含む面積での契約となるため、実際に足を運ぶと狭く感じる可能性があるのです。
契約前に内覧をして実際の広さを確認することも大切ですが、内覧できない場合はネット面積での契約がおすすめです。オフィス検索サイトから物件の見取り図や面積情報、内部の写真を確認した上で契約してください。
オフィス・事務所の物件情報にはどちらの面積かが明記されていないことも多いため注意
オフィスを選ぶ際に面積を見ることが大事だと紹介しましたが、中にはネットかグロスかを明記していないケースもあります。どちらかわからないまま契約すると後々後悔する恐れがあるため、安易に契約しないようにしてください。ここでは、オフィス契約時の注意点を解説します。
ネット・グロスの表示がない物件は要確認
ちょうど良さそうな物件を見つけても、ネットかグロスかの表示がない場合はすぐに契約しないことをおすすめします。ネット面積かと思っていたらグロス面積で、仕事用のスペースが手狭になる恐れがあるからです。
オフィスにはデスクやプリンター、書類の収納棚など配置するものが数多くあります。紙書類を使っている場合はさらに収納スペースが必要になるため、現オフィスよりも広いオフィスへの引っ越しを検討している方もいるかもしれません。
専有部分が思っていたよりも手狭だと配置するスペースを確保できないため、仕事用のスペースを狭くして設置する必要があります。社員が自由に歩けるスペースを確保できなければ作業効率も落ちてしまうため、会社の利益にも影響しかねません。
オフィスを探す際は必ず面積表示を見ておきましょう。ネットかグロスかの表記がない場合は、問い合わせることがおすすめです。複数の物件を候補に挙げている場合は、情報を忘れないようメモしておいてください。
契約の種類が明らかになっていないケースも
前述したようにオフィス契約はネット契約とグロス契約があるものの、契約の種類を明記していないケースもあります。契約の種類が明記されていないと、どちらの契約がわからないため、契約後に後悔するかもしれません。
例えば、同じ賃貸料と面積で契約種類の異なる物件があるとします。ネット契約であれば契約した賃貸料で明記されている面積分を仕事用スペースとして使えます。しかし、グロス契約だとトイレなどの面積がある分、専有部分が狭くなるため仕事用スペースが狭くなってしまうのです。
同じ賃貸料であってもグロス契約の方が面積は手狭になるため、結果的に損してしまいかねません。
契約前に物件の内覧を
オフィス引っ越し後は長くその場にとどまって営業していくことになるため、物件選びは慎重に行いましょう。インターネットから気になるオフィスを見つけたら、不動産会社に詳しい物件情報を聞いた上で内覧してください。
サイトからも見取り図や写真は見られるものの、実際の広さは足を運ばなければわかりませんので、専有部分はどのくらいか、現在のオフィスと比べて広さはどうかをチェックしましょう。
オフィスの広さは目的に応じて選ぶべき面積が異なります。今後リモートワークを進めていく上でオフィスを縮小したいのであれば現オフィスよりも狭いところを選んでください。面積が狭くなればなるほど賃貸料も安く済むため、家賃出費を抑えられます。
経営拡大のためにオフィスを広くしたい場合は現オフィスよりも広いところを選びましょう。前述したようにトイレなどの面積も含まれていると専有部分のみの広さが把握しづらいため、専有部分を除いたネット面積を重視して内覧先を決めるのがおすすめです。
今回のまとめ
オフィスの広さには専有部分のみの面積を表すネット面積と、トイレやエントランス等を含む広さを表すグロス面積があります。オフィス探しの際、オフィス情報の中に面積情報があり、そちらにネットかグロスかが記載されているので、必ず確認してください。
ただし、中にはネットかグロスかが明記されていない場合もあります。その場合は不動産会社に問い合わせ、どちらの面積かを確認することが重要です。確認しておけば契約後に思っていた広さと違ったなどのトラブルが起きにくくなるため、安心してオフィスの引っ越しができるでしょう。
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