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オフィス・事務所を長期で留守にする場合に注意したいポイント
夏休みや年末年始など、オフィスや事務所を長期で留守にする期間があります。人の出入りが全くなくなるこれらの時期は、侵入窃盗件数が増加する時期です。オフィスや事務所を窃盗犯から守るには、どのような防犯対策を立てればいいのでしょうか。
この記事では、窃盗に狙われやすいオフィスや事務所の特徴と、オフィスや事務所を長期で留守にする時の防犯対策のポイントを紹介します。
【目次】
1.窃盗に狙われやすいオフィス・事務所とは?
2.防犯カメラ・監視カメラを設置
3.オフィス・事務所の入退室管理システムを導入
4.耐火金庫から防盗金庫に切り替える
5.警備会社のセキュリティサービスを利用
6.今回のまとめ
窃盗に狙われやすいオフィス・事務所とは?
オフィスや事務所の窃盗件数は、一戸建てやマンションに次ぎ3番目に多いことをご存知でしょうか。オフィスや事務所は、夜間や週末に人の出入りがなくなることが多いです。また、窃盗犯が業者や関係者のふりをして、怪しまれずに入れることもオフィスや事務所が狙われやすい理由です。オフィスや事務所は窃盗犯にとっては狙いやすく、毎年多くのオフィスや事務所が、窃盗被害に遭っています。
それでは、窃盗犯はどのような基準で侵入するオフィスや事務所を決めているのでしょうか。まずは、防犯カメラが設置されていないオフィスや事務所です。防犯カメラがないと、防犯対策があまいとみなされ、すぐに狙われてしまいます。同じ理由で、オフィスビル入り口に警備員がいない場合も、狙われやすいです。また、オフィス街のオフィスも夜間や週末に人出がなくなり、ターゲットにされます。
窃盗犯の侵入手口ですが、オフィスや事務所へはほとんどの場合、窓や出入り口から侵入しています。窓ガラスや窓の鍵に防犯対策が行われていないオフィス・事務所や、業者の出入りが多く、出入り口の管理が徹底されていないオフィス・事務所は特に注意が必要です。
事務所の中でも特に会計事務所が狙われやすく、窃盗認知件数も多いという報告があります。会計事務所は多くの企業の会計業務を行っているため、企業の財政状況を入手できることがその理由です。会計事務所に侵入する場合は、主に会社のデータを狙っているようです。オフィスや事務所は、現金だけでなく個人情報や精密情報の管理も徹底して行うことが大切です。
防犯カメラ・監視カメラを設置
長期でオフィスや事務所を留守にしなくても、オフィスや事務所の防犯対策として、防犯カメラや監視カメラを設置することはとても大切です。防犯カメラや監視カメラの設置は、どのような効果があるのでしょうか。
防犯カメラ
オフィスや事務所の出入り口に防犯カメラが設置してあるだけでも、窃盗犯はその建物をターゲットから外します。防犯カメラがあるだけで、防犯対策が行われている侵入の難しい建物とみなすからです。防犯カメラの設置で、犯罪率が低下することは世界中でデータとして証明されています。
防犯カメラの設置は、犯罪の抑止効果だけではありません。万が一、オフィスや事務所に侵入された場合、映像で侵入者を確認することができ、犯人特定の大きな鍵となります。また、長期でオフィスや事務所を留守にする場合は、スマホやパソコンを使い遠隔で映像を確認できる安心感もあります。人感センサー付きの防犯カメラなら、何らかの動きがあった場合はすぐに管理者に通知するため、万が一の時も安心です。
防犯カメラの種類にはボックス型とドーム型の2種類あります。ボックス型は天井に設置するカメラで威圧感があり、犯罪防止効果が高いと言えます。ドーム型はカメラがドームの形の小型の防犯カメラで、威圧感はありません。しかし、360℃回転する商品もあり、監視する範囲が広い点がメリットです。防犯カメラの設置場所は、オフィスビルの入り口や事務所が一般的です。窃盗犯に防犯対策が行われていることを知らせる目的も大きいので、目に入りやすい場所に設置するといいでしょう。
監視カメラ
監視カメラは、防犯カメラとは目的が異なります。防犯カメラは主に犯罪抑止の目的で使用しますが、監視カメラは事件の詳細を知ることが目的で使用します。一般的には、監視カメラは防犯カメラのように目立つ場所へは設置しません。気づかれないように監視や記録をするために、気づきにくい場所に設置してください。監視カメラを設置する時は、従業員のプライバシーも考慮して設置するように気を付けましょう。
監視カメラは実際に事件が起きた時に役に立つもので、窃盗犯による犯罪を防ぐものではありません。しかし、防犯カメラと同じように、犯罪防止で使用する場合もあります。その場合は、オフィスや事務所内の目立つ場所に設置すれば、犯罪抑止効果が得られます。
オフィス・事務所の入退室管理システムを導入
オフィスの入退室管理を徹底したいなら、入退室管理システムを導入することをおすすめします。入退室管理システムは鍵を使わずに、通常はカードをリーダーにかざして入退室します。また、スマホをかざしたり、生体認証を行って入退室することもあります。日本では2015年くらいから、オフィスや事務所で幅広く普及してきました。
このシステムのメリットは、社内・社外の人間の入退室管理を強化できる点です。入り口だけでなく会議室やセミナールームなどへの従業員のアクセスも制限できます。誰が何時に入退室したかも把握できるため、従業員の勤怠管理にも便利です。また、社内での情報漏洩の防止だけでなく、従業員による不正も防げます。侵入者を感知して知らせるシステムや、ドア・窓の施錠忘れを通知する機能付きのシステムもあります。このシステムは、監視カメラと一緒に使われることが多いです。システムで従業員や外部の人間の入退室を管理し、監視カメラで入退室の映像を確認できるからです。万が一不審者が侵入したら、映像で犯人を特定できます。
入退室管理システムの種類や機能はモデルにより異なります。従業員の出入りを制限し、部外者の侵入を監視するだけではありません。インターネット環境があれば、遠隔で入退室の監視や開錠ができ、長期間オフィスや事務所を留守にする時も便利です。さらに、従業員やその他の人間の入退室を管理・分析することも可能です。近年では、入退室管理システムはオフィスや事務所では不可欠になりつつあります。
耐火金庫から防盗金庫に切り替える
オフィスや事務所には、大切なものを保管する金庫を設置することが多いです。金庫の種類には「耐火金庫」と「防盗金庫」の2種類あります。
耐火金庫
耐火金庫は日本で多く流通している金庫で、火災から大切なものを守る金庫です。火災があっても中に保管してあるものが、焼失しないことが大切な性能基準です。信頼できる商品かどうかは、JISに認定された商品かどうかでわかります。JISでは中のものが焼失しない時間を、30分〜4時間まで5つのレベルにランク分けしています。
また、JIS認定商品は、一定時間加熱しても金庫内の温度が177℃以下であると試験で証明された商品です。耐火金庫は火災に備えた金庫です。種類が豊富で防盗金庫よりも価格が安いことがメリットです。
防盗金庫
防盗金庫は火災だけでなく、窃盗からも金庫を守ります。丈夫で重量が重いため、金庫の破損や持ち去りを防ぐことが可能です。防盗金庫は日本セキュリティファニチュア協同組合連合会の厳しい防盗基準に合格していることが基準となります。もちろん、耐火試験にも合格しているため、非常に頑丈で頼れる金庫です。
防盗金庫の重量は100㎏以上が安心の目安となります。窃盗犯による持ち去りを防ぐなら、100㎏以上の商品を購入してください。
一方で、防盗金庫の使用には注意点もあります。まずは設置場所です。防盗金庫の設置場所はなるべくドアから離れた場所にしましょう。また、家具やオフィス機器に囲まれた場所に設置することもポイントです。金庫盗難にかかる時間は5〜10分と言われているので、扉から近くてすぐに持ちされる場所には決して設置しないようにします。
なお、床にアンカー固定すると、さらに持ち去り防止効果が高まります。窃盗犯が金庫を狙う場所は、防犯対策のあまいオフィスや事務所であり、狙う時間は人の行き来がない夜間や週末です。現在、耐火金庫を使用しているなら、ぜひ防盗金庫に切り替えることを検討してください。
警備会社のセキュリティサービスを利用
費用はかかりますが、オフィスや事務所の防犯対策で最も安心できるのは、警備会社のセキュリティサービスです。大手警備会社では法人向けのサービスを展開しています。大・中規模建物向けやオフィスや店舗向けなど、事業の種類や規模により最適なサービスを提供しています。警備会社では24時間の防災や防犯の監視の他、オフィスや事務所で異常が発生した場合に駆けつけるサービスを提供していることが一般的です。
警備員に夜間のみ、または24時間の警備を依頼することもできますが、料金は1日8時間で15,000円とある程度の費用がかかります。24時間駆けつけサービスは月々5,000円〜提供している警備会社もあり、警備員を雇うよりも大幅に安く済みます。
夏季休暇や冬季休暇は毎年来るものです。毎年、オフィスや事務所を長く留守にすることがわかっているなら、警備会社のセキュリティサービスを検討してもいいのではないでしょうか。
今回のまとめ
オフィスや事務所を長く留守にする時の対策を紹介しました。防犯カメラ・入退室管理システム・防盗金庫の導入や警備会社など、できることはたくさんあります。オフィスや事務所の防犯対策が不十分だと感じている事業者は、次の長期休暇までにぜひ防犯を強化してください。
名古屋に本社を構えるオフィッコスは、オフィスや店舗などの賃貸仲介を専門に扱っている企業でございます。2012年の設立以来、多くのお客様からご利用いただき、ご希望に沿える物件をご案内できるよう、日々情報収集に努めております。常時50,000件以上の物件情報を有しており、ホームページに掲載していない情報も多数ございますので、オフィス・店舗の開設や移転を検討されている事業者さまは、まずは一度お気軽にお問い合わせください。