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名駅でオフィスを借りるなら知っておきたい名古屋駅の再開発
名古屋駅周辺の名駅地区では、2027年のリニア中央新幹線駅の開業をにらんで再開発計画が進んでいます。駅東側では2020年に新しいオフィスビルや商業施設とオフィスの複合施設が完成し、JRや名鉄、近鉄などが駅舎や周辺ビルの再開発事業の着工に向けて準備を進めています。
名古屋駅周辺でオフィスを探すのなら、知っておきたい再開発事業について紹介しましょう。
【目次】
1. 栄エリアと並ぶビジネスの中心
2. 市が駅前周辺を再整備 民間の再開発ビルは再検討
3. 建設相次ぐ高層オフィスビル
4.今回のまとめ
栄エリアと並ぶビジネスの中心
名駅はJR名古屋駅周辺の地名で、中村区と西区にまたがっています。中村区の名駅は1丁目から5丁目まであり、西区の名駅は1丁目から3丁目までと、少しややこしい地名になっていて、初めて名古屋を訪れる人は戸惑うかもしれません。ちなみに、JR名古屋駅の住所は、中村区名駅1丁目ですが、一部は西区名駅1丁目にかかっています。
エリアとしての名駅はもう少し範囲が広く、名古屋駅周辺一帯の繁華街やオフィス街を指します。名駅は地下鉄栄駅を中心としたオフィス・繁華街「栄」と並び、名古屋の商業、ビジネスの中心地です。
市が駅前周辺を再整備 民間の再開発ビルは再検討
リニア開通に向けて再開発が計画されているのは、JR名古屋駅南側の名鉄名古屋駅地区です。名鉄や近鉄、日本生命、三井不動産の4社が手がけ、当初は周辺ビルにある6棟のビルを一体的に建て替え、地上30階建て、高さ160~180m、南北長約400mという巨大な複合ビルを建設する予定でした。
しかし、新型コロナウイルス感染症拡大の影響を受け、事業主体となる名鉄は2020年11月、計画の見直しと着工の延期を発表しました。着工は予定通りなら2022年、完成はリニア開業の27年でした。駅の再整備は予定通り進める計画ですが、27年のリニア開業には間に合わない見通しで、再開発ビル全体についても2024年をめどに事業性を判断して計画を見直すとしています。
一方、名古屋市もJR名古屋駅周辺の再整備を進めています。まずは東口駅前広場から始め、約700億円かけて道路を改良。歩行者の空間を広げるほか、複雑で分かりにくいと評判の悪い地下街や各鉄道へのアクセスの利便性向上を図ります。西口駅前エリアについても、リニア開業に合わせて段階的に整備を進めていき、タクシー乗り場の整備や駅の東西を結ぶ通路を整備する計画です。
建設相次ぐ高層オフィスビル
再開発計画に先んじて、民間のオフィスビルや商業ビルの建設も進んでいます。
三菱倉庫と名古屋鉄道がJR名古屋駅前の駐車場跡地に建設した「名駅ダイヤメイテツビル」は2020年6月に完成しました。地上14階建てで、JR名古屋駅ビルから徒歩4分。2階デッキで駅と直結する好立地の賃貸オフィスビルです。
また、三井不動産も名古屋駅前の老朽化したビルの跡地に商業施設とオフィスの複合施設「名古屋三井ビルディング北館」を建設しました。2021年1月の完成で、地上20階、地下2階建て。 地下1階から地上2階までが商業施設、3階と5~19階がオフィスとなっています。最上階の20階は、オフィスで働く人たちの共用エリア、リフレッシュガーデンとなっていて、自由にくつろげるほか、貸し切りで社内の懇親会を開くこともできます。
このほかにも、老朽化したビルの建て替え計画が進んでいて、今後もリニア新幹線の玄関口にふさわしい街づくりが展開される予定です。
今回のまとめ
2027年のリニア新幹線の開業に向けて、名古屋駅前の名駅エリアは、新しいビルの建設ラッシュが始まっています。再開発も今後本格化し、街並みは大きく変貌を遂げることでしょう。しかし、リニア新幹線は完成の遅れが懸念されるなど、心配な材料もあります。
名駅エリアへのオフィス移転や事務所開設を検討されている方は、街づくりに関するニュースに関心を払い、地元の事情に詳しい不動産業者にも相談しながら場所や入居時期を選んでいきましょう。