COLUMN
お役立ち情報
オフィス仲介会社を介さずにオーナーと直接賃貸契約を締結することはできるのか
オフィスなどを借りる際には、大抵の場合がオフィス仲介会社を通して賃貸契約を結びます。その場合は、契約に際して仲介会社に仲介手数料を支払います。仲介手数料は家賃1ヶ月分程度のところが多いため、費用がかさんでしまいがち…。仲介手数料を浮かせるために、物件のオーナーと直接賃貸契約を締結することは可能でしょうか?今回は、オーナーとの直接賃貸契約の可否や直接賃貸契約を締結する際に知っておきたいデメリットについて解説します。
【目次】
1.オーナーと直接賃貸契約は可能
2.オーナーと直接賃貸契約ができないケースとは?
3.直接賃貸契約にはデメリットも多い
4.今回のまとめ
オーナーと直接賃貸契約は可能
結論からいうと、オフィスなどを借りる際に、必ずしも仲介会社を通す必要はありません。インターネットなどで希望の物件を探し、仲介を依頼されている仲介会社ではなく直接物件のオーナーと連絡を取る流れになります。最近では、仲介会社に依頼するだけでなく、オーナー自らがインターネットなどで物件を紹介しているケースも少なくありません。オーナーとの直接契約のため、仲介手数料不要と打ち出していることも多いでしょう。
1点確認すべき点は、オーナーとオフィス仲介会社が締結している媒介契約の形態です。一般媒介もしくは専任媒介であれば、オーナーとの直接契約が可能な物件です。
オーナーと直接賃貸契約ができないケースとは?
一方、仲介会社とオーナーとの契約形態が「専属専任媒介」になっている場合は、直接契約はできません。契約の種類を分かりやすく見ていきましょう。一般媒介とは、オーナーが複数の不動産会社に入居者募集を依頼している形態です。専任媒介の場合は、オーナーは1社とのみ媒介契約を締結し、入居者募集を依頼します。一般媒介や専任媒介は仲介できる不動産会社が複数か、専任として限定されているかの違いこそあれ、入居希望者との直接契約を禁止したものではありません。
しかし、専属専任媒介になっている場合は、媒介契約を結んだ不動産会社かその不動産会社から紹介された不動産会社のみが入居者募集が可能です。また、オーナーと入居者募集の直接取引は禁じられています。そのため、入居希望の物件に対してオーナーがどのような契約を仲介会社と交わしているのかを確認することが大切です。
直接賃貸契約にはデメリットも多い
仲介手数料を浮かせるために、一般媒介もしくは専任媒介の物件を選ぼうと考える方も少なくないでしょう。しかし、直接賃貸契約にはデメリットも多くあります。直接賃貸契約ということは、当然ながらオーナーと入居者が契約を結ぶようになります。そのため、細かな条件交渉などを自分で行わなくてはいけません。仲介会社は不動産賃貸に長けているため、スムーズに交渉ができますが、素人同士となると難航しがちです。
また、利用し始めてから、トラブルになることも予想されます。オーナーには、重要事項説明の義務がないため、修理が必要となった場合や退去時の費用負担などさまざまなトラブルに関しての取り決めがない場合があります。従来であれば、困ったときは仲介会社に相談すればよかったものの、直接やり取りとなると関係性が悪化して利用しづらくなるというリスクも考えられるでしょう。
今回のまとめ
オフィス仲介会社を介さずに物件のオーナーと直接賃貸契約を交わすこと自体は、専属専任媒介の物件でなければ可能です。オーナーとの交渉やトラブル処理が苦にならないというのであれば、仲介手数料を浮かせられるというメリットが享受できるでしょう。しかし、利用し続けているうちに何かしらオーナーと話し合いをしなくてはいけない機会が生じるものです。そこにかける時間や交渉がスムーズ進まないストレスを考えると、オフィス仲介会社に依頼して契約し、業務に専念するのが賢明といえるでしょう。