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2021.10.16

オフィスビルのエレベーター点検はどれくらいの頻度で行うべきか


利便性を考慮して、オフィスビルにエレベーターの導入を考えることもあるでしょう。また、一定基準を満たすビルならば、エレベーターの設置が義務付けられます。そんなエレベーターもやはり機械ですので、設置するからには定期的なメンテナンスが必要になります。オフィスビルに設置するエレベーターの点検は、どれくらいの頻度で行えば良いのでしょうか?今回は、このような疑問について、エレベーターの導入基準や費用とともに解説して参ります。ぜひ最後までご覧ください。

【目次】
1.オフィスビルのエレベーターの導入基準は?
2.オフィスビルのエレベーターの導入費用
3.オフィスビルのエレベーター点検はどれくらいの頻度で行うべき?
4.今回のまとめ

オフィスビルのエレベーターの導入基準は?

エレベーターには、導入の基準が公に定められています。具体的には、建築基準法第34条にて、高さ31mを超える建物に非常用の昇降機およびエレベーターの導入が義務付けられているのです。なお、31mの高さは7〜10階の建物に相当します。そのため、基本的に6階以下の建物に関しては、エレベーターの設置義務はありません。ただ、利便性の観点から独自に導入することは可能です。
ほかにも、設置するエレベーターの台数にも目安が存在します。その基準となるのはビル内の事務室の総面積であり、事務室の総面積が2,500〜3,500㎡ごとに1台のエレベーターの設置が目安とされます。つまり、各フロアの事務室面積が1,000㎡で地上10階建ての場合には「1,000×9=9,000㎡」となり、2〜3台の設置が望ましいということになります。

オフィスビルのエレベーターの導入費用

オフィスビルにエレベーターを導入する際の費用は、1台あたり500〜1,500万円が相場となっています。エレベーターの造りにはロープ式と油圧式といった種類が存在し、その種類や改修工事の規模によっても大きく異なるようです。
現在一般的に多く選ばれているのはロープ式のエレベーターになります。ロープ式は屋上に機械室・巻上機を設置し、ロープを巻き上げる力で乗り物を昇降させる方式です。速い昇降を可能としていますが、巻上機のスペースが必要になる欠点があります。ただし、巻上機を設置しないタイプも存在します。油圧式は、最下フロアに機械室・油圧ジャッキを設置し、油圧によって乗り物を昇降させる方式です。高い負荷に対応しており、ロープ式以上の積載量を実現しています。ただ、その分機械の出力が大きく、消費電力が高くなり電気代がかかってしまうという欠点があります。

オフィスビルのエレベーター点検はどれくらいの頻度で行うべき?

非常時の観点から、エレベーターには導入基準とともに点検における義務も定められております。具体的には、法令によって1年に1回の点検が義務付けられているのです。ただ、年に1度の点検だけでは、やはり常時の安全を保つには不十分と言えます。このため、ほとんどの点検業者では年1回の法定点検のほかに、独自の基準で定めた定期的なメンテナンスも行う形となります。つまり、エレベーターの点検頻度も含め、全ての点検業務を業者側が担ってくれるのです。
点検の仕方にはPOGとフルメンテナンスといった種類が存在します。POGは修理や部品交換の必要がある場合、別途費用が発生する点検プランです。月額が安く設定されており、全体的なメンテナンス費用を抑えられる特徴があります。一方のフルメンテナンスは、予め部品の修理・交換の費用が含まれている点検プランです。POGに比べて月額が高くなり、全体的にメンテナンス費用が大きくなる傾向にあります。なお、点検の費用相場は、POGが月々3万円前後でフルメンテナンスが月々5万円前後となります。

今回のまとめ

エレベーターを導入した際には、定期的なメンテナンスが必須になります。点検を怠り機器の安全性を欠いてしまえば、法令違反となる場合もあります。とはいえ、専門の業者に任せてさえいれば何も問題はありませんので、導入の際には信頼できる業者への点検依頼をしっかり行っておきましょう。

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