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全国の貸店舗・テナントの家賃(坪単価)相場【福岡県】
九州の経済の中心である福岡県は、本州と九州を結ぶ交通の要であるとともに、古くからアジアからの玄関口として栄えてきました。明治以降は石炭や鉄鋼などの産業で日本の経済を支えてきましたが、一方で自然も豊かで農林水産業も盛ん。ビジネスチャンスにあふれた県だといえるでしょう。そんな福岡県の貸店舗・テナントの家賃相場を紹介します。
【目次】
1.福岡県の基本情報と地域ごとの特色
2.福岡県における貸店舗・テナント需要の傾向は?
3.福岡市(県庁所在地)における貸店舗・テナントの家賃相場は?
4.今回のまとめ
福岡県の基本情報と地域ごとの特色
福岡県は九州北部に位置し、本州側の山口県とは橋とトンネル、連絡航路で結ばれています。気候はおおむね温暖ですが、福岡や北九州は大陸からの寒気の影響を受けて冷え込むのが特徴です。福岡県は大きく福岡・北九州・筑豊・筑後の4つの地域に分けられ、それぞれ産業や自然環境に特色があります。福岡地域は県庁所在地の福岡市があり、県の行政や経済の中心ですが、九州全域にとっても国の出先機関など中枢機能が集まっている地域です。
産業としては商業やサービス産業など第3次産業が中心で、プロ野球福岡ソフトバンクホークスの本拠地としても知られています。北九州地域は、古くから工業地帯として知られた地域です。今も鉄鋼や化学製品のほか、自動車、半導体、ロボットなど最先端の企業や工場が集まっています。福岡地域と北九州地域に挟まれた筑豊地域は、かつて「炭鉱のまち」として日本の産業を支えていました。現在は自動車関連企業の進出が進み、ベンチャー企業や大学の研究機関の誘致も積極的に行われています。
また、米作りや特産のトルコギキョウの栽培も盛んです。県南部の筑後地域にもかつて三池炭鉱がありました。今は環境・リサイクル産業が盛んで、RDF(ごみ固形化燃料)発電や廃棄された家電機器からレアメタルを取り出す事業なども行われています。また、八女市周辺では、茶の生産が盛んで、特に玉露は全国的に有名です。イチゴ栽培も盛んな地域としても知られ、「あまおう」は全国ブランドとなっています。
福岡県における貸店舗・テナント需要の傾向は?
福岡県は九州経済の中心で、本州のみならず海外からの玄関口となっているだけに、貸店舗やテナントの需要も旺盛です。特に需要が高いのが、県庁所在地の福岡市と北九州市です。北九州市は福岡市と並ぶ経済の中心地ですが、特に新幹線の停車駅があり、オフィス街や繁華街が広がる北九州市小倉北区は、県内で最も物件の多いエリアとなっています。
福岡市では「天神」と呼ばれるにぎやかな商業地域のある中央区と、JR博多駅や福岡空港のある博多区で物件が多く、さまざまなタイプの貸店舗・テナントを選べます。福岡大学のある城南区には学生街があり、東区・南区・西区・早良区は住宅街で、東区は最も人口の多いベッドタウン、早良区は高級住宅街のあるエリアとなっています。これらの住宅街は地域に密着したビジネスや小売りに向いています。
福岡市(県庁所在地)における貸店舗・テナントの家賃相場は?
福岡市は7つの区に分かれていて、ビジネスや商業の中心は中央区、博多区です。このエリアは他の区よりもやや相場が高く、坪単価8,000円~12,000円が中心です。中には坪単価20,000円を超える高額の物件もあります。住宅街が中心のその他の区は坪単価5,000円~8,000円ですが、駅前などの商業地では坪単価10,000円を超える物件も珍しくありません。一方で、場所にそれほどこだわらなければ、坪単価3,000円前後の物件も見つかります。
今回のまとめ
日本の5大都市圏の1つにも数えられる福岡市を中心とした福岡県は、商業、サービス業をはじめあらゆる産業が盛んで、ビジネスチャンスにあふれた県です。起業や新規出店を考えている人たちにとっても、有力な候補地となるでしょう。貸店舗やテナントの物件が多い一方で、家賃相場は他の県に比べて高めですが、よく探せば格安の物件も見つかります。もちろん、家賃だけでなく、立地や建物の状態も物件探しの重要なポイントです。地元の信頼できる不動産業者に相談するなどして、納得のいく貸店舗・テナント探しをしてください。