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海外オフィス・事務所の最新トレンド【アメリカ・シカゴ編】
アメリカのほぼ中央・ミシガン湖畔に位置しており、アメリカの中で人口が3番目に多い都市として知られるシカゴ。超高層ビルや世界最古の鉄筋高層ビルなどが立ち並び、摩天楼発祥の地となっています。奇抜なデザインのビルも見られ、近代建築の宝庫と呼ばれるほど有名なビル群の光景が特徴的です。産業の多角化が進んでおり、幅広い産業が発展しているシカゴでは、事務所のトレンドにどのような傾向がみられるのでしょうか。
【目次】
1.シカゴの基本情報
2.シカゴの賃貸オフィス・事務所市場の変化
3.シカゴのオフィス・事務所の最新トレンド
4.今回のまとめ
シカゴの基本情報
シカゴは、ニューヨーク・ロサンゼルスに次いで、アメリカ国内で3番目の大都市です。人口はおよそ283万人を有し、シカゴ市があるイリノイ州の人口のうち22%ほどとなっています。アメリカのほぼ中央に位置することから、水路・陸路・交通の要衝として発展してきました。シカゴの緯度は、日本の函館とほぼ同じであり、冬の寒さが厳しい気候が特徴です。ただ、市街地では雪の対策がしっかり行われているため、多少の雪や吹雪ではほとんど生活に影響が出ません。
シカゴには、世界的な大企業であるマクドナルドやユナイテッド航空などの本拠地があるほか、シカゴでさかんな産業として、電子機器・半導体・輸送機械・鉄鋼・ハイテクなど幅広い業種があげられます。アメリカ経済の心臓部ともいえる働きをしており、シカゴ・オヘア空港は世界有数の交通量を誇っています。
シカゴの賃貸オフィス・事務所市場の変化
シカゴが超高層ビルの発祥地であることは、あまり知られていません。1871年10月に発生したシカゴ火災で、街の3分の2にあたる土地が焼き尽くされ、多くの建物が消失してしまいました。そののち、アメリカ中の建築家がシカゴの街の再建に携わり、耐火を重視した超高層ビルが建築されたのです。シカゴは、都市のインフラ整備がアメリカ屈指のレベルでありながら、ニューヨークやサンフランシスコに比べてオフィス賃料が低く推移していました。
しかし、近年ではオフィスをダウンタウンへ移す傾向が見られ、それに伴い賃料も上昇する動きが出ています。移転の理由には、優秀な若い人材の確保があったとされ、大企業のみならず中小企業でもこの傾向がみられます。ダウンタウンでの雇用者は、2030年に75万人に達すると予測されているほどです。
シカゴのオフィス・事務所の最新トレンド
シカゴのオフィスでは、「リビングテイスト」がトレンドとなっています。家にいるのと同じようにリラックスして仕事ができるよう、木を素材としたオフィス家具が使われていたり、居住空間を再現できるような空間づくりが進められたりしています。北欧家具を導入する企業も増え、リビングテイストとマッチした北欧家具は今後も増えていくと予想されます。
また、空間に統一性を持たせ、整然とした雰囲気に仕上げるオフィスも増えています。シカゴに拠点を持つマクドナルドにおいても、2018年にウェストループへ本社を移転した際に空間の統一性を持たせています。さまざまなデザインや色を取り入れながらも、決してバラバラになっておらず、ブランドの個性をアピールする目的を果たしているのです。
今回のまとめ
シカゴでは、オフィスデザインのトレンドを取り入れ、仕事の効率を高めようとする動きが見られます。この動きは、ほかの都市にも広がると予想され、新型コロナウイルスの感染拡大により見直されているオフィスの存在価値にも影響を与えることでしょう。