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海外オフィス・事務所の最新トレンド【オーストラリア編】
日本からオーストラリア最大の都市シドニーまで、飛行機で約9時間30分の距離にあります。地域によっても異なりますが、日本との時差は1時間程度なので、オーストラリアにいても、日本との連絡が取りやすいでしょう。国土が広く日本の約20倍もの広さがあり、エアーズロックや世界最古の熱帯雨林などがある、自然が豊かな場所として知られます。オーストラリアの基本情報・オフィスの需要・トレンドなどを、チェックしましょう。
【目次】
1.オーストラリアの基本情報
2.オーストラリアの賃貸オフィス・事務所市場の変化
3.オーストラリアのオフィス・事務所の最新トレンド
4.今回のまとめ
オーストラリアの基本情報
オーストラリアはオセアニアにある、インド洋と大西洋に囲まれた国です。首都特別地区・六つの州・準州から成り立つ連邦国であり、それぞれの州が自治権を持っています。オーストラリアの人口は約2500万人で、同国で最も人口が多い商業都市シドニーの人口は約530万人です。次に人口が多いメルボルンには、約500万人の人々が暮らしています。首都キャンベラは大都市のシドニーとメルボルンの中間に位置し、人口は37万人ほどです。面積は769万2,024平方kmで、アラスカを除いたアメリカとほぼ同等の広さがあります。
季節は日本とは反対になっており、10~3月ごろまでが夏、6~8月ごろまでが冬です。四季がある地域と、雨季と乾季がある地域が混在し、土地が広大なため州によって気候区分が異なることが特徴です。
2019年ごろまで順調に経済成長を続けてきましたが、新型コロナウイルスの影響で一時的に経済成長がストップしました。主要産業は、卸売・小売・運輸・金融・技術サービスなどです。主要貿易相手国は、中国・日本・アメリカとなっています。
オーストラリアの賃貸オフィス・事務所市場の変化
オーストラリアは1991年ごろから約28年にわたって経済成長を続けてきました。都市部のオフィスの需要は高い水準をキープしてきましたが、近年は新型コロナウイルスの影響で、多くの企業が長期的なリモートワークを続けており、オフィススペースの需要は減っています。「オーストラリア連邦準備銀行」によると、企業の約1/4がオフィススペースを縮小する方針を持っているとされます。ロックダウンによって外出が制限されるようになり、インターネット通販の利用が増えたため、物流業務を行うための倉庫や物流センターなどの施設に対する需要は伸びている傾向です。
オーストラリアのオフィス・事務所の最新トレンド
オーストラリアでは、大企業の多くでABW(アクティビティ・ベースド・ワーキング)と呼ばれる働き方が取り入れられています。ABWは働く時間や場所を、社員が自分で決められる働き方のことです。オフィスの中で働くことだけにとらわれず、自宅・カフェ・コワーキングスペースなどの場所を利用して働きます。従来のオフィスデザインとは違い、必ずしも全員分の席をオフィス内に用意するとは限りません。家庭生活との両立や通勤時間の削減などができるところがメリットである一方で、愛社精神を高く保てないことがデメリットです。
会社への帰属意識を高めるために、オフィススペースに社員と企業の心のつながりを保つための工夫をする企業が増えています。例えば、チームワークを高めるために、同じ部署の人々が集まれる部屋を作ることや、上司とじっくりと話せる空間を作ることなどが、あてはまるでしょう。
今回のまとめ
オーストラリアはインド洋と大西洋に囲まれた、オーストラリア大陸にある国です。国土が広大であることから、州によって気候が異なる特徴があります。安定して経済成長を続けてきましたが、新型コロナウイルスの影響で一時的に成長が止まりました。リモートワークが推進されたことでオフィススペースを縮小する企業が増え、これまでオフィスの需要が高かった都市中心部のオフィススペースの需要は減っている傾向です。大企業の多くでAWBが採用され、オフィス以外の場所でも仕事をする人が増えています。従来のオフィスにはない、愛社精神や部署内のチームワークを高めるためのスペースを設けることが、AWBを取り入れている企業のトレンドです。