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意外と知らない支店・支社・オフィス・営業所の使い分け
企業の事業所にはさまざまな形態があります。本来の意味や定義を知らないまま使用している用語があるという方も多いのではないでしょうか?そこで今回は、支店・支社・オフィス・営業所という名称の使い分けのしかたについて解説します。支店と支社にはどんな違いがあるのか、オフィスと営業所は異なるものなのかどうか知りたいという方はぜひ参考にしてください。
支店・支社・オフィス・営業所それぞれの本来の意味とは?
企業などが事業を行う場所には似たような名称が多く、それぞれの違いを明確に言えるという人は意外と少ないものです。ここでは、支店・支社・オフィス・営業所という違いがわかりにくい4つの名称それぞれの本来の意味をお伝えします。
支店とは?
支店とは本店以外の場所で営業を行う事務所などのことをいいます。しかし、会社法に則して登記されていないものは、法律上は支店として認められません。一方で、支店という名称自体にははっきりとした定義があるわけではないことも事実です。本店と同等の事業・サービスを展開している事務所や店舗で、登記せずに支店と名乗っている事業所もあるようですが、支店と名乗るなら登記するのが原則的。銀行をはじめ、接客を伴う業務を行う営業所で用いられるケースも多い名称ともいえます。
支社とは?支店との違いは?
支社とは支店と同じような意味として用いる言葉で、本社と別の場所に構えた事務所やお店のことを指します。規模は別として、支社で行われる事業活動内容は本社のそれと変わらないケースがほとんどです。登記できるのは支店だけなので、会社法上認められる用語ではありませんが、本社に対して支社という名称を掲げることに問題はありません。
オフィスとは?
オフィスとは事務所を言い換えた言葉でもあり、事務仕事や事業・営業活動を行う部屋・スペース・建物のことを指します。オフィスという名称を支店・支社と置き換えて使っている企業もあるでしょう。最近では、本社・本店・支社・支店以外に、地方在住の従業員などの通勤コスト・時間を削減するため、必要最小限の設備を備えたサテライトオフィスも浸透してきています。
営業所とは?
営業所とは、企業の営業部門に特化して使用される事務所という狭義もあれば、企業などが事業を行う建物や事務所のことなどを指す広義で使われることもある名称です。単純に事業活動を行う場所という意味合いと、支店・支社よりはスケールの小さな事業所という意味合いに分かれます。支店には細かな部署や各責任者が在籍し、営業所はそこまでの機能がない場合がほとんど。登記も不要です。
本店と本社に違いはある?
本店と本社という呼び方に厳密な定義やルールはありません。ただ、会社法のルール上は、主たる営業所であり、登記簿謄本に記載が可能であるのが「本店」です。本店は主たる営業所であっても、必ずしも企業や事業の中心的存在という意味合いとは限らず、あくまで登記上の本拠地といえます。
外向きの名称としては本店も本社もほぼ同義として使われるケースが多く、本店に対し支店、本社に対しては支店といったように対で使われることも多いでしょう。
今回のまとめ
支店・支社などはよく見かける用語ですが、意外と厳密な定義はないことがおわかりいただけたでしょうか。ただ、本店・支店については、それぞれの所在地の法務局で登記が必要となります。会社が営業所に名称をつける場合は、法律上のルールなどとは無関係に、支社・営業所・オフィスなどと名づけることができます。