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2021.08.05

テナント・貸店舗でも礼金は払うの? 初期費用の内訳を解説


条件に合うテナント・貸店舗が見つかり、いざ契約となった時に、頭を悩ませられることも多いのが初期費用の問題です。初期費用には、いわゆる「礼金」をはじめとしてさまざまな種類があります。契約間近になって混乱しないよう、事前に詳しく確認しておくのが望ましいでしょう。ここでは、物件契約時の初期費用の内訳や相場について解説します。

【目次】
1.礼金って何? 相場もあわせて知っておこう
2.礼金以外にかかる初期費用の内訳
3.初期費用を安くすることはできる?
4.今回のまとめ

礼金って何? 相場もあわせて知っておこう

初期費用の中でも、特に混乱を招きやすいのが礼金です。礼金とは、物件を借りる時に支払うお礼の費用のことをいいます。つまり、「物件を貸してくれてありがとうございます」という、オーナーへ感謝の気持ちを示すお金なのです。ところが、礼金は法律上、明確な規定や定義があるわけではありません。賃貸物件という考えが世の中に広がる前の時代に、物件を貸してくれた人にお礼としてお金を渡していた慣習が残ったものといわれています。そのため地域差も大きく、礼金の風習がない地域もあるのです。離れた土地で物件を借りる時、初めて礼金という風習に遭遇して、戸惑ってしまう場合もあるでしょう。
礼金の相場は、家賃の1~2ヶ月分です。たとえば、月々の賃料が100万円であれば、礼金は100万~200万円となります。最近では、礼金をゼロにする物件も増えてきており、特に古くて人気がないような物件は、礼金ゼロで賃借人を募るケースが見られるようになりました。毎月の賃料が高いテナントや貸店舗にとって、礼金の有無は非常に大きいので、必ず確認しておいてください。

礼金以外にかかる初期費用の内訳

テナントや貸店舗を借りる時は、礼金以外にもさまざまな初期費用がかかります。思いもよらないところで高い出費が発生することもあるので、詳しい内訳を知っておきましょう。

保証金

敷金と呼ばれることもあります。賃借人が家賃を滞納した時のために、オーナーへ預けておく費用です。貸店舗・テナントの場合は、家賃の10ヶ月分程度が相場となっています。家賃100万円であれば、保証金は1,000万円です。退去時には、保証金から修繕費などが差引かれた金額が返却されます。

仲介手数料

貸店舗・テナントを契約する時は、仲介会社が間に入るのが一般的です。その際、仲介会社に支払うのが仲介手数料です。家賃の1ヵ月分が上限となっています。

火災保険料

火災・破裂・爆発などによって、物件が被害にあった場合に、損害を補填してくれる保険です。テナントの構造などによって、保険料は変わります。たとえば、鉄骨構造の物件は保険料が安くなる傾向にあります。追加費用はかかりますが、地震保険や水害保険などのオプションを付けることも可能です。

前家賃

家賃支払いは、翌月分を事前に支払う必要があります。共益費や管理費も、翌月分を前払いすることがほとんどです。つまり、契約時に1ヶ月分の家賃や共益費を支払わなければならないので、忘れずに用意しましょう。

内装工事費

物件の用途によっては、内装工事をする必要があります。たとえば、テナントを借りて飲食店を出店するなら、店内の内装を整えた上で、厨房機材・テーブル・椅子などもそろえなければなりません。事前にデザインを検討し、見積もりを取っておくと安心できるでしょう。

初期費用を安くすることはできる?

初期費用は、すべてまとめるとそれなりの金額になります。これから物件を借りて仕事をしていこうという段階ですから、なるべく安くできるに越したことはありません。必ずうまくいくわけではありませんが、以下の方法を試してみてもいいでしょう。

仲介会社と協力する

最終的な値下げ判断をする権利者はオーナーですが、交渉するには仲介会社に間に入ってもらう必要があります。どの程度値下げすれば確実に契約するのかなど、具体的な内容を仲介会社に相談しておきましょう。

礼金を減額してもらう

前述の通り、礼金は法律上の規定があるわけではなく、支払いは義務ではありません。つまり、値下げ交渉の余地があるのです。ゼロにすることは難しくても、ある程度は相談に乗ってくれる場合もあります。

家賃交渉をしてみる

家賃は景気や周辺環境、物件の状態などによって変動するため、交渉の余地があります。ただ、オーナーによってはこだわりを持って設定している場合もあるので、過度な値下げ要求は避けましょう。家賃が月々101万円などのように端数がある場合は、端数切りをしてくれるオーナーも多いので試してみてください。

今回のまとめ

初期費用はテナント・貸店舗の契約時に必要なお金ですから、これが支払えないと仕事を始めることすらできません。スムーズに契約を進めるためにも、どのようなお金が必要なのかを事前に調べ、初期費用を確定させておくことが大切です。法律上の規定がない礼金など、わかりにくい要素も多いため、仲介業者ともしっかり相談するようにしてください。

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