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2021.07.26

スタートアップ企業向けの補助金・支援金とその手続き【鹿児島県編】

スタートアップ企業の運転資金・設備投資の調達は、長期的にビジネスとして成り立つかどうかはもちろんのこと、それ以前の問題として困難の多い創業期を乗り越えて生き残れるかにも関わってくる重大事です。実績や信用がまだなく、金融機関からの融資を受けることが容易ではないスタートアップ企業にとり、公的な支援事業を通じて交付される補助金や支援金は大変貴重といえるでしょう。今回は、鹿児島県内のスタートアップ企業向けの補助金・支援金について、県内のビジネス環境などとともにご紹介します。

【目次】
1.鹿児島県のビジネス環境
2.スタートアップ企業向けの補助金・支援金
3.鹿児島県で申請可能な補助金・支援金
4.今回のまとめ

鹿児島県のビジネス環境

さつまいもや焼酎、黒豚、地鶏など豊富な特産品を持つ鹿児島県は、農業が大変盛んな県です。知覧茶に代表されるお茶の産出額がついに静岡県を抜いて全国首位となったというニュースを覚えている方も少なくないのではないでしょうか。また、養殖うなぎの生産量も実は全国トップです。こうした恵まれた農林水産物を背景に、第2次産業においても食品製造業が発展しており、県の主要産業となっています。食品と並ぶ重点産業分野である電子部品および自動車関連の生産拠点も立地し、県のものづくりを支えています。

スタートアップ企業向けの補助金・支援金

スタートアップ企業を対象とした補助金・支援金として代表的なものには、起業時に必要となる経費を補助する「創業補助金」があります。最低1名を雇い入れることが要件となってはいるものの、年齢による応募制限などもなく、基本的には新たに創業しようとする人は誰でも対象となる間口の広い補助事業である点が大きな魅力です。経費の2分の1かつ200万円を上限に補助されますが、精算払いとなっているため当面の資金は自分で用意しなくてはなりませんので注意しましょう。

鹿児島県で申請可能な補助金・支援金

鹿児島県では、県だけでなく各市町村による独自の補助事業も数多く実施されています。ここでは、特定の市町村ではなく県内のスタートアップ企業であれば申請可能な補助金・支援金の例をご紹介します。

起業支援事業助成金~鹿児島県ビジネスプランコンテスト~

鹿児島県ビジネスプランコンテストの最終審査会参加者を対象とした助成金です。ビジネスプランの実現に必要な費用の一部(対象経費の3分の2以内かつ150万円以内)を助成し、事業化へのチャレンジをサポートするものです。マーケティングや資金調達といった起業に必要な知識を得られるセミナー、メンタリング支援などの実践的なプログラムをフェーズに合わせて参加費無料で提供していく起業支援伴走プログラムも受けられます。
なお、同助成金交付前に発注した経費は対象外となる点に注意しましょう。申請先は公益財団法人かごじま産業支援センターです。

ものづくり先端技術(IoT・AI等)導入等補助金

IoT、AI、ロボットなどの先端技術を活用した生産効率化や製品開発の取り組みに対し、導入費の一部(対象経費の3分の2以内かつ上限100万円)を補助するものです。製造業を営んでいるか、今後営もうとしている県内の中小企業者や創業を目指す個人を対象としています。
「試作・研究開発型」に該当する事例の場合は製品の試作・改良に要する経費、「生産効率化型」に該当する事例の場合はIoT・AI・ロボットを用いた設備投資に要する経費が対象経費となり、同2種の併用は認められません。申請先は鹿児島県商工労働水産部産業立地課です。

今回のまとめ

鹿児島県では、県として各種支援事業を実施しているほか、各市町村が独自で実施する事業も複数あります。スタートアップ企業にとり貴重なチャンスといえるこうした支援事業を活用し、補助金・支援金を得て事業の成長につなげたいですね。

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