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スタートアップ企業向けの補助金・支援金とその手続き【熊本県編】
起業してまずぶつかる壁の一つが資金問題です。融資や出資を受けようにも、この先ビジネスとして成立するかどうかさえはっきりしないスタートアップ企業の前には高い壁が立ちはだかっています。ですが、熊本県で起業する場合、複数の補助金・支援金が活用可能なことをご存知ですか?今回は、熊本県内のスタートアップ企業向けの補助金・支援金にはどういったものがあるかとその手続きについてご紹介します。
【目次】
1.熊本県のビジネス環境
2.スタートアップ企業向けの補助金・支援金
3.熊本県で申請可能な補助金・支援金
4.今回のまとめ
熊本県のビジネス環境
熊本県は屈指の農業県であり、国内でほぼ唯一の産地となっているい草のほか、葉たばこ、トマト、すいか、柑橘類、ナス、生姜、栗、いちご、メロンなど、花卉では宿根かすみ草やトルコギキョウの生産量が全国トップレベルです。また、乳用牛や肉用牛の畜産も盛んです。しかしその一方で製造業も盛んで、特に生産用機械、輸送用機械、食料品の生産が多く、近年では豊富な水資源を活かしたICチップ産業も集積しています。
スタートアップ企業向けの補助金・支援金
スタートアップ起業を対象とした補助金・支援金の代表格に、創業や事業承継を支援する事業による補助金があります。しかし、こうした支援事業の公募は不定期で、繰り返し実施されることは一般的であるものの、必ずしも毎年度同じ内容で実施されるというものでもありません。令和3年度についていえば、M&Aを通じて他社に(あるいは他社から)経営資源を引継ぐ予定の中小企業・小規模事業者向けに「事業承継・引継ぎ補助事業」が実施されています。
返済不要の資金を調達できるチャンスを逃さないためには、こまめなチェックが欠かせないでしょう。
熊本県で申請可能な補助金・支援金
熊本県のスタートアップ企業が申請可能な補助金・支援金には、たとえば次のようなものがあります。
スタートアップ支援補助金
創業期にある企業のうち、特に技術面・サービス面で高い将来性が見込める企業に対する重点支援として交付される補助金です。県内に事業所または工場を有する創業後3年以内の企業・個人事業者を対象に、専門家への謝礼金なども含む各種経費を補助率2分の1以内、100万円を上限に補助します。事務所などの賃料、光熱水道費、通信費や、税務申告や決算書作成のための税理士・公認会計士などへの支払い費用といった種類の経費は対象外となりますので注意しましょう。応募先は熊本県商工労働部産業振興局産業支援課です。
熊本県地域課題解決型起業支援補助金
公募年度中に熊本県内で起業する人で、手がけることになるビジネスが地域に資する社会的事業であることが要件となっている補助金です。人件費や店舗などの借料、原材料費、知財関連経費、マーケティング調査費、委託費などのさまざまな経費の2分の1以内を、200万円を上限に補助します。応募の際は事業計画書のほか履歴事項全部証明書(または開業届)、住民票などを、公益財団法人くまもと産業支援財団に必要部数提出します。(詳細は募集要項を参照)
なお、国や県、市町村が実施する他の補助金などを受給する場合には併用できない点に注意が必要です。
今回のまとめ
スタートアップ企業をサポートする補助金・支援金に恵まれた熊本県は、起業を検討する人にとり魅力的な土地といえるのではないでしょうか。併用不可の補助金もあることに注意を払いつつ、貴重な運転資金として補助金・支援金を効果的に利用したいですね。