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スタートアップ企業向けの補助金・支援金とその手続き【大阪府編】
起業して年数が浅いスタートアップ企業は、成長幅は大きいものの、資金繰りに苦労することも多いものです。ただし、実績が少ないため、金融機関やベンチャーキャピタルから出資を受けるのも難しいでしょう。しかし、企業を発展させるためには元手となる資金調達が必須です。そんなときに、利用を検討したいのが補助金や支援金制度です。この記事では、補助金や支援金の種類と、大阪府に拠点をおくスタートアップ企業が申請可能な補助金、支援金についてご紹介します。
【目次】
1.大阪府の事業者推移と盛んな産業
2.スタートアップ企業向けの補助金・支援金
3.大阪府で申請可能な補助金・支援金
4.今回のまとめ
大阪府の事業者推移と盛んな産業
「食いだおれ」の町といわれる大阪府の事業者数は、平成28年経済センサス-活動調査結果概要によると、42万2568事業所。平成24年度の調査と比較すると事業者数は4.5%減少に転じています。推移をみると、平成21年から平成24年度に7.9%減少し、平成26年には0.3%増加したものの再度平成28に減少。全国区でみると、事業者数は東京都に続く第2位をキープしています。市町村別の事業者数では46.9%の大阪市、7.2%の堺市、6.1%東大阪市と続きます。
産業別でみると、25.3%を占める卸売業・小売業が1位、次に13.5%の宿泊業・飲食サービス業、10.9%の製造業の順。出荷額ベースで盛んな産業をみてみると、全国1位の座にあるのが化学工業、鉄鋼業、金属製品です。魔法瓶用ガラス製中瓶や魔法瓶およびケース、その他の複写機は全国でも出荷額が1位。これ以外にも毛布や尿素など多彩な産業がトップ出荷額を誇っています。
スタートアップ企業向けの補助金・支援金
国が実施しているスタートアップ企業向けの補助金制度は主に3つあります。補助金の上限が高いものからご紹介しましょう。「ものづくり・商業・サービス生産性向上促進補助金」は、一般型が上限1,000万円、グローバル展開型は上限3,000万円です。新たな製品販売などのための試作品開発やサービス開発に必要となる費用を補助してくれるもので、補助率は小規模企業者・小規模事業者が3分の2、中小企業は2分の1。
続いての「IT導入補助金」は、導入に必要な経費の額に応じて30万円以上150万円未満が補助されるA類型と150万円以上450万円以内が補助されるB類型があります。補助率は2分の1で、業務改善や課題を解決させるためにITツールを導入するにあたっての経費が補助されます。
最後にご紹介するのは、上限50万円の「小規模事業者持続化補助金」です。現在行っている事業をより発展させ、長く継続させるための後押しを目的とした補助金で、補助率は必要な経費として認められたものの3分の2までとなっています。
大阪府で申請可能な補助金・支援金
では、大阪府独自でスタートアップ企業が利用できる補助金・支援金制度をみていきましょう。1つ目は「大阪起業家グローイングアップ補助金」です。ビジネスプランコンテストの優秀提案者になる必要がありますが、創業だけでなく新しい事業の展開にも利用できる補助金です。補助金の額は、対象となる経費の2分の1以内で上限100万円まで支給されます。事業計画を提出し、達成率によっては最大3年間継続して補助金を受け取れるのがメリットでしょう。
2つ目にご紹介するのは、「堺市スタートアップ実証推進事業」を利用して支給される補助金です。大阪府でも堺市内で革新的なビジネスアイデアをもって実証事業を行うスタートアップ企業が対象。実証事業に必要となる経費の補助額は2分の1以内で上限は200万円です。採用されれば、ホームページやSNSなどでPRもしてくれるのが利点です。
今回のまとめ
スタートアップ企業が利用できる補助金・支援金制度は、ご紹介したものだけでなく、国や地方自治体の方針や予算によって、随時実施されるものもあります。新たな取り組みや事業展開、新サービス開発などの予定がある方は、必要書類や条件などを確認し、利用できそうなものがあれば問い合わせてみることをおすすめします。