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スタートアップ企業向けの補助金・支援金とその手続き【福井県編】
全国的に知られる主力産業をいくつも有する福井県は、創業を志すスタートアップ企業や創業まもない事業者に対し、さまざまなサポートを行っています。今回は、福井県で実施されているスタートアップ企業向けの補助金・助成金制度と制度に伴う要件等を紹介します。今後、福井県内で事業を興す計画のある方や、福井県での開業に興味がある方は、ぜひ参考にしてください。
【目次】
1.福井県の産業の特徴
2.福井県のスタートアップ企業向けの補助金・支援金
3.福井県の事業者が申請可能な補助金・支援金
4.今回のまとめ
福井県の産業の特徴
福井県は古くから繊維業がさかんな街として知られています。人絹織物・羽二重といった和服用の繊維産業が隆盛をきわめた時代を経て、現在では合成繊維を中心に多くの繊維業者が立地します。また、眼鏡枠は全国シェア90%を占める製造量を誇り、鯖江の眼鏡フレームといえば、国内外に認知されている一大ブランドです。さらに、「コシヒカリ」を中心とした稲作もさかんで、こちらも例年全国有数の生産量となっています。同じ第一次産業でいうと、従来主要な産業として福井県を支えてきた漁業では、天然資源に依存する従来型の漁業から資源管理型への転換を図るべく、人工フ化・増養殖方法の研究が進められている点が特徴的です。
ほかにも、精密機械・化学品・自動車関連機器など、製造業は全般的に著しく成長しています。福井県は、古くからの地場産業に最新技術・研究を組み合わせ、独自の産業形成に努めている自治体といえるでしょう。
福井県のスタートアップ企業向けの補助金・支援金
福井県では、県内での創業を目指す人や新商品開発などに挑戦する中小企業等がクラウドファンディングを活用する際に補助金を交付する制度を導入しています。これは、クラウドファンディングで資金調達するときに必要な仲介手数料に対する補助金です。購入型・投資型いずれのクラウドファンディングにも利用可能で、購入型の最大補助金額は20万円、投資型は50万円、補助率はどちらも2分の1と定められています。
令和3年4月1日から募集がかかっており、予算額を上回った時点で締め切りとなります。申請するには、クラウドファンディングサイトに掲載されることがすでに決まっていることや、仲介業者に手数料を支払う前段階にあることなど、満たすべき要件があります。また、申請には事業計画書・収支予算書・県税の納税状況に関する同意書が必要です。
福井県の事業者が申請可能な補助金・支援金
福井県では、企業の人材流出予防や生活様式の変化への対応を目的にテレワークを推進するなかで、「テレワーク利用促進補助金」を導入しました。これは、福井県内の事業者で、なおかつ厚労省所管の「人材確保等支援助成金(テレワークコース)」の支給が決定した中小企業等に対し、従業員がテレワークで使うパソコン・タブレットなどを導入する費用に補助を出すものです。上述した「テレワーク利用促進補助金」の実施計画認定後に、交付申請書・事業実施計画書など所定の書類を添えて申請します。
また、海外での部材調達先分散化などに必要な経費の一部を負担してもらえる「海外生産拠点・調達先分散化支援事業補助金」も募集中です。なお、新型コロナウイルス流行の影響を受けた事業者支援目的の「経営改善支援金」は申請期限が令和3年8月31日までとなっています。
今回のまとめ
福井県では、新型コロナ関連の補助金・助成金以外にもスタートアップ企業向けの補助金・助成金やサポート事業が豊富です。また、幅広い産業が活発で、多くの事業者にビジネスチャンスの多いエリアといえます。今後福井県で開業する予定のある方は、立地や利便性にこだわったオフィス探しを心がけましょう。