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2021.06.30

防火管理者の資格を取得するには?費用と流れについて


勤務先で火事や災害に巻き込まれたとき、防火設備があっても必要な知識がなければ、適切に使えません。会社の経営者や責任者は業務中に火災が起きることを想定し、従業員や顧客の安全を守れるように防火管理業務の遂行を求められます。必要な資格を持たないまま営業を続けると、消防法違反となってしまうのです。防火管理者の選任が必要となりますが、どこでどのように準備をすればよいのでしょう。申し込み方法や費用などを解説します。

【目次】
1.防火管理者の資格とは
2.防火管理者講習の種類と費用
3.防火管理者講習への申し込み方法と流れ
4.今回のまとめ

防火管理者の資格とは

会社・飲食店・学校など多くの人が集まる場所では、火災から施設や人々の安全を守るため「防火管理者」を選任することを「消防法」で義務付けられています。火災の被害を防ぐには専門知識が必要です。正しい知識を持つ防火管理者がいなければ、適切な防火計画を立てられず、火災時に避難誘導が困難になり、被害の拡大につながるでしょう。防火管理者によく似た言葉に「防災管理者」があり、こちらは地震や毒物の飛散など、火災以外の災害に関する消防計画を作成する役割を持っています。比較的、大きな施設や高層ビルなどで必要とされる資格です。これらの資格は、建物の広さや収容人数によって必要かどうかが決まっています。
例えば、従業員と客を含めて「30人以上」を収容できる施設の場合は有資格者が必要です。ただし、資格の所有者は誰でもよいというわけではなく「管理や監督が可能な地位の人物」であることが求められます。

防火管理者講習の種類と費用

防火管理者の資格を得るためには、講習を受けなければなりません。講習の種類は甲種と乙種があり、甲種の方が乙種よりも詳しい内容となっています。講習時間も異なり、乙種の場合は1日ですが甲種の場合は2日間が必要です。乙種は、基礎的な知識や技能を学ぶ内容となっており、どちらが必要になるかは延床面積や収容人数などによって違います。もし、自衛消防業務講習・防火対象物点検資格者講習・防災管理点検資格者講習を修了している場合、一部の講習が免除されることも押さえておきましょう。
また、受講には顔写真付きの身分証・教材費・筆記用具などが必要です。教材費は防火管理者講習の種類によって異なり、地域によっても若干の違いがあります。名古屋市の場合、甲種防火管理新規講習の場合は5200円、乙種防火管理講習の場合は4200円です。再講習が必要である場合にも、別途費用が発生するでしょう。

防火管理者講習への申し込み方法と流れ

防火管理者講習は、都道府県知事・消防署・総務大臣登録講習機関が行う決まりです。会場はさまざまな場所にあり、自宅や会社から近い場所で受けることが一般的となっています。日程は、市町村の消防本部から発表されている「日程表」をチェックしましょう。受けたい日程が決まったら、必要な書類を用意し、消防署へ行って直接申し込みます。「防火・防災管理講習受講申請書」を消防署でもらってくるか、書式をダウンロードして必要事項を記入し、申し込みましょう。一部の講習科目を免除してもらえる条件にある場合、修了証を持参する必要があります。各講習の前日までに申し込みが必要で、定員がいっぱいになった場合は期間内であっても申し込みできません。受講月の2カ月前から申し込みが可能です。例えば、6月中に講習を受けたい場合は4月1日から申し込みを受け付けています。

今回のまとめ

防火管理者の資格を取得するには、会社がある地域の管轄の消防署へ行き、防火管理者講習に申し込むことが必要です。資格の取得が必要な人は、管理や監督が可能な地位にある人物で、統括防火管理者や防災管理者として選任される人に限られます。従業員であれば、誰でもよいわけではない点を押さえておきましょう。

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