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2021.06.05

オフィス・事務所の入居者が確認しておくべき防火・防災設備


オフィス・事務所に入居することになったとき、まず確認しておきたいのがオフィスの防火・防災の設備です。普段はあまり気にすることがないかもしれませんが、いざというときに防火・防災の設備が全く役に立たないと困ったことになってしまいます。特にこれからオフィスのレイアウトを考えようという方は気をつけて頂きたいのですが、オフィスは好きにレイアウトしていいわけではなく、法令を守ったレイアウトにする必要があるのです。法令を守っていなければ違法建築物になってしまいます。消防法の基礎知識を頭に入れておきましょう。

【目次】
1.消防法について
2.防火・防災設備
3.万が一に備えて
4.今回のまとめ

消防法について

オフィスにおける消防法は守らなくてはいけません。火事が広がらないように防火・防災設備を設置し、避難経路をきちんと確保できるようにしておきましょう。消防法で定められた設備が設置されていないビルやオフィスは違法ということになります。全てのオフィスに必要なわけではないですが、消防法では防火管理者の選任も必要になる場合があるでしょう。それでは各設備を一つずつ見ていきます。

防火・防災設備

オフィスでは消防法に基づき、防火・防災設備を設置することが義務づけられています。大きく分けると、天井と壁周りに設置されているものに分かれるでしょう。それでは、各設備についてそれぞれ解説していきます。

スプリンクラー

天井設備にはスプリンクラー、煙感知器、熱感知器があります。スプリンクラーは火災時に熱を感知し、散水する装置です。スプリンクラーは散水の範囲が決まっているので、部屋全体に散水できるようにしっかりと計画して設置します。11階以上のビルに設置しなくてはいけません。

煙感知器

煙感知器は煙で火災を感知し、火災を知らせる設備です。煙感知器には三種類あり、床面積によって感知する範囲が異なります。会議室や個室を作るときには必ず設置をしなければいけません。

熱感知器

熱感知器は、感知器周辺の熱を検出して警報を出すものです。熱感知器が熱を感知したときにはすでに火災となっている状態なので、煙感知器の方が火災を早期検知することができます。

スピーカーや非常灯、誘導灯

スピーカーや非常灯、誘導灯も天井に設置されている設備と言えます。非常放送スピーカーは一見BGM用のスピーカーのように見えるのですが、火災が発生した際に警報を伝える大事なものです。自動火災報知設備と連動していて、警報は自動的に音声で知らせることができます。誘導灯には避難口誘導灯と通路誘導灯の二種類あり、避難の際に避難口や避難方向を指示するための照明設備です。

壁周りには屋内消火栓や消火器

壁周りには、屋内消火栓や消火器が設置されています。屋内消火栓設備は、人が操作することで消火するための設備です。消火器も人が操作して、火災の初期段階で消火するためのものになります。消火器はいつでも使えるように使い方を知っておいた方がいいでしょう。

万が一に備えて

ご紹介してきたように、オフィスには様々な防火・防災設備が設置されています。オフィスに入居する際には、これらがどこに設置されているか、よく確認しておきましょう。また見落とされがちですが、防火・防災設備の近くに物を積み上げないようにして下さい。
消防法には、設備の近くに物を置かないという決まりがあります。物を置きすぎて設備が隠れてしまったり、知らないうちにパーテーションなどで隠れてしまったりするようだと、万が一のときに動かないかもしれません。そのような事態を避けるため、防火・防災設備の周りにものが置かれていないか、遮る物はないかをよく確認しておきましょう。

今回のまとめ

今回は、オフィスに入居するときに確認しておくべき防火・防災設備について解説してきました。日常では忘れがちですが、万が一のときに人の命が守られるよう、日頃から防火・防災設備の位置などを確認し、周りに物を置かないように注意しておきましょう。

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