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テナント・貸店舗の移転に要する期間と流れ
日々の仕事に追われながら、テナント・貸店舗を移転するとなると、事前準備をしっかり行うことが欠かせないでしょう。テナント・貸店舗は、一般の賃貸住宅の場合と比べて、解約予告をずっと前にしなくてはいけません。そのため、移転の意思決定から新しい店舗探し、実際の移転まで、計画的にスケジュールを組んで進めていく必要があるでしょう。
移転のための物件探し
まずは移転のために良い貸店舗を探し、下見や内見に行かなくてはいけません。周辺環境や交通量、人通りなど、店舗を出したときにどのようにお客さんが入るのか、シュミレーションしてみることが大切です。お客さんの気持ちになって、五感でしっかりとエリアの空気感を感じ取ります。また、店舗内の設備や内装も、自分の業態に合っているのか、実際にどう使うのかということも考えたほうがいいでしょう。
現地調査が必要
希望に沿った物件を見つけたら、次に内装業者を連れて行き、現地調査をします。居抜き物件で理想通りというものでない限り、貸店舗は改装や造作工事が必要になることの方が多いでしょう。その際、工事費用の見積もりも出してもらい、予算内で出来るかどうか確認します。良い物件が見つかったら最後は契約になりますが、それまでに資金は調達し終わっていなくてはいけません。
移転に要する期間
テナント・貸店舗を移転する際に気をつけなくてはいけないのが、解約予告です。移転する前には当然、今借りている物件を解約しなくてはいけません。賃貸住宅と違い、テナント・貸店舗の解約予告は半年前が一般的です。新しい物件を探し始める前でも後でもいいのですが、6ヶ月前には移転の意思決定をし、管理会社に解約予告をしましょう。そう考えると、移転に要する期間は約半年と言えます。
移転に要する流れ
まずは移転の目的を明確にし、移転時期を決めましょう。家賃を二重に払わなくて済むよう、現入居オフィスの契約内容を見返して、解約予告期間、敷金の返還時期、原状回復の範囲などを今一度確認します。テナント・貸店舗の解約予告は一般的に半年前ですが、契約書で決められた期間に解約予告をしましょう。それから移転するための新しい物件の見学、下見、現地調査などを行い、移転先を決めます。できるだけ多くの店舗を見て、比較検討しましょう。移転先の契約をしたら、レイアウトを考え、内装工事が必要な場合は依頼し、スケジュールを組みます。移転に際してやるべきことはたくさんあるので、全てリストアップして整理しながら進めていく必要があるでしょう。ここまでが大まかな移転に要する流れです。この中からいくつか詳しく見てみましょう。
現テナント・貸店舗の原状回復工事について
解約通知を出した後、物件を入居時の状態に戻す「原状回復工事」をする必要があります。貸店舗の場合、経年劣化も含め、100%借主負担になることが多いようです。どこまでやらなくてはいけないのか、原状回復義務の範囲を賃貸借契約書で確認しましょう。原状回復工事は、たいていオーナー指定の業者が行います。もし指定がなければ、退去の6ヶ月前には工事の見積もりを依頼しましょう。相場を把握し、複数の業者に見積もりを取ってみるのがおすすめです。
レイアウトプランの作成について
実際の業務を想定して、移転先のレイアウトを決めていきましょう。レイアウトを決める上で重要なのはゾーニングと動線になります。用途により、お客さんが入れるゾーンと、従業員だけが入れるゾーンに分け、その後それぞれ必要なスペースを洗い出し、具体的にレイアウトを決めていきましょう。従業員が効率よく動けるための動線を設計することも大事です。
今回のまとめ
今回は、テナント・貸店舗の移転に要する期間と流れなどを解説しました。テナント・貸店舗の移転は半年ほどかかるため、しっかりと事前準備をして、全体の流れを把握した上で計画的に行うのがいいでしょう。