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賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金の相場
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際に必要となる保証金は、借主にとって大きな負担となりがちな初期費用です。今回は、そんな保証金の相場を、保証金に関するよくある疑問点とともにご紹介します。
【目次】
1.賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金とは?
2.賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金の相場は?
3.保証金は戻ってくるの?
4.保証金と保証料の違いとは?
5.今回のまとめ
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金とは?
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際に支払いが必要となる保証金は、居住用の賃貸物件でいうところの敷金に当たるものです。賃貸借契約を結んだ後、借主が賃料を滞納したり、借主の過失による毀損・汚損の修理が必要となったりした場合に備える預託金の位置付けです。
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金の相場は?
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際の保証金の相場は、賃料6〜12ヶ月分です。居住用賃貸物件の敷金が家賃の1〜3ヶ月程度の場合が多いのと比べると、かなり高額に設定されているといえます。これは、一般に貸主がオフィス・事務所の賃貸借に対して負うリスク(万一の場合の原状回復費用、滞納賃料額など)が居住用物件よりも大きいことが主な理由です。
保証金は戻ってくるの?
保証金は敷金同様に、修繕費などの必要額が差し引かれた分が退去時に戻ってきますが、賃貸オフィス・賃貸事務所特有の費用である「償却費」も差し引かれるという点に注意が必要です。償却費は、退去時に無条件で保証金から差し引かれる性質の費用で、その金額はあらかじめ決められています。(賃料1〜2ヶ月分が相場)
近年では、大型のオフィスビルを中心に償却費なしの物件も増えつつありますが、中小規模のビルでは依然として償却費ありの物件が主流です。なお、保証金が戻ってくるタイミングは貸主側で任意に決められ、「退去後1ヶ月以内」など契約書に明記されている時期となります。明確な時期が示されておらず「遅滞なく返還」と記載されている場合は、退去後概ね1〜2ヶ月以内に返還されると考えてよいでしょう。
保証金と保証料の違いとは?
保証金は、前述の通り居住用物件の敷金に当たる初期費用です。一方、よく似た名称の「保証料」は、保証会社を利用するための手数料を指します。
保証金と保証料との主な違いは、次の3点です。
① 保証金を納める先は貸主だが、保証料を納める先は保証会社。
② 保証金は退去時に精算されて返還されるが、保証料は一切返還されない。
③ 保証金は入居時1回限りの支払い。保証料は入居時の他、毎年一定額の支払いが必要。
保証会社を利用すれば、万一借主が賃料滞納した時にも保証会社により立て替え払いされるので、貸主の不安は解消されます。しかし、その利用料である保証料は、借主が負担しなければなりません。
今回のまとめ
賃貸オフィス・賃貸事務所を借りる際に納入を求められる保証金は、居住用物件の契約時に支払う「敷金」に当たる初期費用です。また、よく似たものに「保証料」がありますが、こちらは保証会社に支払う手数料の一種で、保証金とはまったくの別物です。
保証金の相場は賃料の6〜12ヶ月で、退去時には原状回復費や滞納賃料などと精算された上で返還されますが、それに加え事業用物件特有の償却費が無条件で差し引かれます。貸主にとっては大きな負担といえますので、賃料だけでなく保証金まで考慮して入居を検討する必要があるでしょう。