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1フロア1テナントの物件・ビルに入居するメリット・デメリット
1フロア1テナントの物件は、オフィスを探している人々の間で人気がある形態の一つです。企業によっては絶対条件にあげていることもあります。入居するメリットやデメリットを見ていきましょう。
1フロア1テナントの意味
1フロア1テナントは、ひとつのフロアにひとつの企業が入居することを意味します。コストや立地など、オフィスや事務所を探す上で様々な条件がある中でも、他の入居者との兼ね合いや利便性の高さを考えて、1フロア1テナントの物件が求められるケースは多いです。同じフロア内に複数の企業が入っている場合、似たような業種であれば問題が起きにくいですが、場合によっては騒音のトラブルなどに悩まされることがあります。部外者が立ち入りやすい環境となってしまう心配もあり、セキュリティ面を強化する必要も出てくるでしょう。
また、ビルまるごとをひとつの企業が独占する場合は「1棟貸し」と呼ばれ、それぞれの階に任意の部署が配置されることになります。1棟貸しの場合、各部署同士が連携する際に移動距離が長く、生産性が落ちる心配があるため、1フロア1テナントであることが候補にあがることが多いのです。
メリット
1フロアをまるごと使えるということは、他の入居者を気にせずに、自由にレイアウトを組めるということです。エレベーターを出た瞬間から、会社の経営理念に合った演出ができます。例えば、来客スペースに自社商品を展示するなどの工夫をしやすいでしょう。
また、見通しがよく、開放感があるところもメリットです。違う部署も同じフロアで仕事をすることになるので、管理する側が全体の状況を見通しやすいでしょう。社員同士が触れ合う機会も増え、部署の垣根を超えたコミュニケーションが活発になる効果も期待できます。見通しがよいということは機密を守りやすいということでもあり、不正行為が起きにくく、セキュリティ面のメリットが大きいです。
他にも、ドアの開け閉めやエレベーターの乗り降りが発生しないので、移動時間の無駄を省けるでしょう。部署間で資料や道具などを、運搬しなければならないときも簡単です。
デメリット
1フロア1テナントの物件は、部署ごとに照明や空調を整えるなどの微調整ができない場合があります。残業などで少人数だけが残っている際も広いスペースの光熱費がかかり、無駄に感じることがあるでしょう。同じフロアに似たような座席が並ぶことになると、自分の席を見つけにくいことも心配です。どこにどの部署があるのかを、分かりやすくする工夫が必要となります。レイアウト次第では、共用部から極端に遠い部署ができてしまうなどのデメリットも出て来ます。動線を考えた配置にしないと、生産性が落ちてしまうでしょう。
また、物件によっては、フロアのエレベーターを出たエントランス部分の内装工事が必要となったり、トイレなどの共用部の清掃を借主が負担したりする場合があり、デメリットに感じることがあるかもしれません。
今回のまとめ
様々な賃貸オフィスや事務所がある中でも、1フロア1テナントの物件は人気があることで知られます。他の入居者に気兼ねすることなくレイアウトを組める点や、社内の見通しがよくなるなど、メリットが豊富です。ただし、広いスペースを有効活用することができず、使いづらいレイアウトにならないように注意しましょう。配置を間違うとメリットをうまく感じられない原因となってしまうので、専門家の意見を取り入れながら内装工事などをすることをおすすめします。