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従業員が歩道に違法駐輪する際の注意点とリスク
店舗に駐輪場が備わっていなければ、従業員が歩道に違法駐輪してしまうことがあるかもしれません。違法駐輪をした場合は、意図せず他者に迷惑をかけ様々なトラブルも招く可能性があります。今回は、そんな従業員による違法駐輪の注意点とリスクを中心に解説いたします。ぜひ最後までご覧ください。
【目次】
1.違法駐輪とは
2.従業員が歩道に違法駐輪したときの注意点とリスク
3.撤去された自転車はどこに行く?
4.今回のまとめ
違法駐輪とは
そもそも、違法駐輪はどういった状態のことを指すのでしょうか。簡単にいえば、違法駐輪とは私有地以外の場所に無許可で駐輪した状態のことです。ほかの住居や商業施設の敷地内はもちろん、歩道などの公道に駐輪した場合も指します。
なお、住居や商業施設の敷地内での違法駐輪ならば、その土地および財産権の侵害にあたり法律に抵触します。とはいえ、盗難などの事件性がない限り、この件に警察が介入することはなく、違反者に目立った罰則が科せられることはありません。理由としては、警察では民事不介入という原則が掲げられており、民間同士の権利の争いに関与すべきでないとされているからです。そのため、前述の違法駐輪では、当事者同士の話し合いでの解決が基本となります。ただし、自転車の所有者がいない場合は、手続きを経たうえで処分可能です。
一方で、公道で違法駐輪をした場合は、道路を管理する各自治体での対処がなされます。違法駐輪の発見者が各自治体に連絡することで、担当者による自転車の撤去が行われます。公道に少しはみ出しているだけであっても、通行の妨げになっているのであれば対処可能です。ちなみに、いずれの場合においても、違法駐輪だからといって所有者以外の人が勝手に自転車を廃棄することはできません。廃棄すれば占有権の侵害や器物損壊罪などにあたり、逆に違法駐輪に悩まされる人が罪に問われることになってしまいます。また、施錠をする行為も過度な自力救済とされ、返って不利になることがあるので注意が必要です。
従業員が歩道に違法駐輪したときの注意点とリスク
違法駐輪の概要は押さえていただけたでしょう。では、店舗で従業員が歩道に違法駐輪していた場合には、どのような注意点とリスクがあるのでしょうか?ここでは、従業員が注意すべき点と店舗側のリスクについて解説します。
従業員が注意すべきこと
前項で挙げた通り、歩道などの公道における違法駐輪の場合は、自治体によって撤去されてしまうケースがあります。仮に、気付かぬうちに撤去されてしまえば、自転車を利用して帰路に着くことはできなくなります。また、撤去されても自己責任であり、自身で手続きを行い、自転車を取り戻さなければいけません。違法駐輪にメリットはないので、店舗に置く場所がないのであれば付近の月極の駐輪場などを利用するようにしましょう。
店舗のリスク
中には、店舗の前に従業員の自転車を駐輪させるケースもあるでしょう。ただ、この場合においても、やはり公道の歩行者の妨げにならないように注意を払う必要があります。また、店舗前に自転車があれば、客足にも影響する懸念があります。自転車が入り口を塞ぎ出入りの邪魔になれば、お客さんが入店しづらくなってしまいますので、この点もしっかり念頭に置いておかなければいけません。
撤去された自転車はどこに行く?
違法駐輪として撤去された自転車は、その地域の自転車等保管所という場所に運ばれます。そこで一定の期間保管され、期間内に持ち主が現れなければ順次処分されていく形になります。なお、保管期間は基本的に撤去から1ヶ月間が設定されます。新品であれ自転車の状態には関係なく処分がされるため、早い対応が肝要となるでしょう。ちなみに、自転車を引き取る際には、自転車の鍵・身分証明書・撤去料の持参が必要になります。ただし、盗難されすでに警察に届出を済ませている場合は撤去料が免除されます。
今回のまとめ
違法駐輪は様々な人に迷惑をかけてしまう行為です。自身はもちろん、身の回りの人が間違った駐輪をしてしまわないよう細心の注意を払いましょう。