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2021.04.23

飲食店を新規開業する際に必要な手続きとは

飲食店勤務の経験を生かして自分のお店を持ちたい!飲食店で独自サービスを展開したい!といった希望をお持ちの方のために、新規開業にあたってどのような資格が必要となるのかをご紹介します。開業計画前の準備段階で知っておきたい法的手続きに関しても確認しておきましょう。

【目次】
1.飲食店開業に必要な2つの資格とは?
2.飲食店開業に必ず行う「営業許可申請」とは?
3.警察署への届け出が必要な2つのケース
4.今回のまとめ

飲食店開業に必要な2つの資格とは?

飲食店は、料理の腕前があるだけでは開業できません。食べ物や飲み物を不特定多数の人に提供する、調理に火を使うといった意味合いから以下の2つの資格が必要です。

食中毒防止などに欠かせない「食品衛生責任者」

1つ目の資格は「食品衛生責任者」です。飲食店に行った際に、「食品衛生責任者」の名前が掲げられているのを見たことがある方もおられるでしょう。食品衛生法にその店舗ごとに1名設置しなくてはいけないと定められています。栄養士、調理師、製菓衛生師、食品衛生管理者といった資格を持っている方がいる場合は、新たに取得の必要はありません。自動的に「食品衛生責任者」の資格を満たすからです。
そのような方がいない場合は、講習を受けて資格を取得します。通常1日程度の講習で費用も1万円弱と安価で、月に何度か開催されているので比較的取得しやすいでしょう。

火災予防に携わる「防火管理者」

2つ目は「防火管理者」という資格です。ただし、開業しようとしている店舗が30人以上収容できる店舗で、火を使う場合に限ります。また、店舗の面積によって甲種防火管理者と乙種防火管理者と必要な資格が変わってきます。これらの資格は、消防法に定められており、消防署で講習を受けることで取得できます。甲種は2日間、乙種は1日のみの講習で、受講費用はテキスト代の5,000円程度あれば受講可能。資格を取得した後は、開業までに防火管理者選任届を管轄する消防署に届出が必要です。

飲食店開業に必ず行う「営業許可申請」とは?

上記の資格を満たした後、開業するためは「営業許可申請」の提出が必要です。簡単にいえば、飲食店を開業しますよという意思表示となる申請で、店舗開業の10日前までに飲食店を管轄する保健所に行います。申請書以外に、お店のレイアウトが分かる図面、食品衛生責任者の資格証明書に加えて、申請料が必要です。初めての飲食店開業の場合、設備の要件を満たしているかどうかの判断がつきにくいものです。
そこで、飲食店開業を決めた時点で、先に保健所に事前相談をしておくと、必要な設備についてアドバイスがもらえるでしょう。厨房の床が掃除しやすく水はけがよい材質であることや、厨房に設置するシンクの最低サイズなども定められているので、内装などの手配前に相談しておくことをおすすめします。

警察署への届け出が必要な2つのケース

飲食店の種類によっては、保健所への届け出だけでなく、警察署への届け出が必要なケースもあります。

深夜のお酒提供サービスがある場合

1つ目は、お酒の提供を行う飲食店を開業する場合です。ただし、提供する時間帯によって、届出要否が異なる点に注意が必要です。夜12時以降というのがボーダーライン。期限は開業する10日前なので、忘れずに行いましょう。お酒を店内で飲んでもらうだけでなく、持ち帰りとしても販売する場合は「酒類販売業免許」が必要です。お客さんが飲み残したボトルを持ち帰る場合も、これに該当するため、注意しましょう。この免許は管轄の税務署に届出を行います。

接待行為をともなう飲食店を開業する場合

スナックなど接待をともなう飲食店の場合は「風俗営業許可」が必要です。ただし、隣に座っての接待ではなく、カウンター越しであれば接待にはあたりません。接待の定義として注意したいのが、隣の席に座ってカラオケのデュエットに付き合うことも該当することです。許可をもらうための「風俗営業許可申請」は、開業の2ヶ月前までに行いましょう。

今回のまとめ

飲食店を新規開業するためには、資格取得のために講習を受けたり、さまざまな法的手続きを行ったりしなくてはいけません。それぞれに、申請先や期日が決まっているため、一覧にまとめ漏れのないようにしましょう。もちろん、開業にあたって税務署への開業届忘れずに行ってください。

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