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社員食堂つきのオフィスをつくる場合の注意点
社員食堂がある企業は、福利厚生を重視する人々の間で人気があります。手間やコストをかけて作るのですから、できるだけ多くの従業員を満足させたいものです。社員食堂を作るにあたって、どんな点に注意すればいいのか見ていきましょう。
【目次】
1.社員食堂の魅力
2.社員食堂を作るにあたって必要な届け出
3.従業員のニーズに応えることが必要
4.今回のまとめ
社員食堂の魅力
昼食は毎日必要なので、長い目で見たときの費用はばかになりません。節約するために、あれこれと工夫している人もいるでしょう。社員食堂があれば、安い金額で食事ができます。会社の方針によって異なりますが、金額の約半分を事業主が負担してくれるところは、従業員にとって大きな魅力です。栄養バランスが優れたメニューを提供すれば、社員の健康を守ることにもつながります。食事にかかる時間を節約できるところも魅力の一つです。弁当を作る時間や、社外に食事を買いに行く手間を省ければ、仕事やプライベートに使える時間が増え、従業員の生活に余裕を持たせられるのです。
また、社内のコミュニケーションを活性化させられる点も、見逃せません。社員食堂を利用すると、異なる部署の人と顔を合わせる機会ができ、社員の関係性が親密になる効果も期待できます。
社員食堂を作るにあたって必要な届け出
社員食堂の導入方法は様々で、直営方式の場合もあれば、外部に委託する方式もあります。社員食堂を開設するには「保健所」への申請と届出が必須です。自社で運営する場合も専用業者に委託する場合も、どちらも衛生面で不備のない設備にしなければなりません。工事が進んでしまった段階で不備が見つかると、大幅なやり直しが発生し大変です。初期の段階で社員食堂の平面図を保健所へ持って行き、事前にアドバイスを受けましょう。
また、税務調査で指摘されないように金額面に気を配ることも大事です。会社の負担額の設定に関しては「食事代の50%以上が、従業員から徴収されているか」「月あたりの事業主の負担額が、非課税で3500円以下となっているか」などに注意しなければなりません。これらに該当しない場合、所得税の課税対象となり従業員に負担がかかってしまうでしょう。
従業員のニーズに応えることが必要
社員食堂を作るにあたって、企業側の一方的な押し付けにならないように注意しましょう。利用のしやすさは重要で、座席が足りなくて利用できないという事態は避けなければなりません。社員食堂の「利用率」を考え、座席数を設定することが必要です。弁当を持参する従業員や、コンビニなどを利用する従業員もいます。自分の席で簡単に食事を済ませたい従業員が多いケースもあるため、自社に合った席数を確保しましょう。場合によっては、社員食堂を設置するための広いスペースを確保しづらいことがあるかもしれません。社員数に見合わない数の座席しか用意できない場合、昼食をとる時間帯を部署ごとに分けることでクリアできます。
座席数の問題だけでなく、従業員がどのような空間で過ごしたいと考えているかも、意識することが必要です。メニューに関しても同様で、どんな食事をしたがっているかについても、調査しましょう。従業員で構成されたプロジェクトチームを作ると、社内の意見を反映しやすいです。
今回のまとめ
社員食堂を作ると、たくさんのメリットがあります。福利厚生の面を充実させたいなら、設置して損はないでしょう。開設するには、食事を提供する場所として相応しい管理ができるかどうかを判断してもらうために、保健所への申請と届出が必要です。計画が進んでしまってから不備が見つかると、変更するために大きな手間やコストがかかってしまうため、初期段階で社員食堂の平面図を保健所に持参し、アドバイスを受けましょう。また、従業員のニーズに合っていない社員食堂を作ってしまうと、利用者が減ってしまいます。失敗を避けるには、従業員がどんな社員食堂を求めているのか、十分な調査をすることが大事です。