COLUMN
お役立ち情報
海外進出!オフィス・事務所を海外で借りるときの注意点【ベトナム編】
ベトナムは1990年代半ば頃から急成長を遂げ、リーマンショック後も安定した成長率を見せている国です。高い成長率の理由には、海外からの直接投資が関係しており、近年は日本でも中小企業のベトナム進出が増えています。ベトナムに進出するにあたって押さえておきたい情報や、オフィスを借りる際の注意点を見ていきましょう。
【目次】
1.ベトナムの基本情報
2.ベトナムのオフィス事情
3.ベトナムでオフィスを借りる際の注意点
4.今回のまとめ
ベトナムの基本情報
ベトナムの面積は32万9241平方km、人口は約9500万人となっていて、北部にある首都「ハノイ」の人口は約800万人です。南部にある「ホーチミン」は、ベトナム戦争でアメリカ軍が駐留したことで知られ、人口は約900万人です。2009年頃から人口を飛躍的に伸ばし、住宅不足が深刻化しています。ハノイはベトナムの「政治や文化」の中心地、ホーチミンは「経済」の中心地という位置付けです。公用語はベトナム語となっていて、主要民族の「キン族」の他、多くの少数民族が暮らしています。物価は日本の1/3~1/4くらいですが、地域や時期によっても異なるでしょう。
ベトナムでは旧正月にあたる「テト」を盛大にお祝いする習慣があります。年間で最も大きなイベントであり、多くの人々が長期休暇をとるため、期間中はあらゆる店が休業となるでしょう。直前になると帰省ラッシュが始まり、街中は閑散とします。
ベトナムのオフィス事情
経済の中心地であるホーチミンの賃貸オフィスは、東京の一等地ほどではないものの、そこそこの家賃となっています。中心街にあるハイグレードな賃貸オフィスの平米賃料は「40~50ドル前後」である場合が多いです。外国企業の進出が盛んな商業都市として、今後も経済成長を続けていくでしょう。首都ハノイでは2019年にオフィスビルが完成し、約13万3000平米の賃貸可能面積が供給されました。入居率は安定していて、今後も伸びていくと予想されています。ハノイの平米賃料は東部で「30~40ドル前後」となっていて、西のエリアへ行くにつれて安くなっていくことが特徴です。
また、ベトナム人は通勤にバイクを使用することが一般的となっています。朝の通勤時にはバイクの波が洪水のように押し寄せ、渋滞するでしょう。住居からオフィスが遠いと、ラッシュ時に苦労するかもしれません。
ベトナムでオフィスを借りる際の注意点
ベトナムでオフィスを借りる際、賃料に「VAT・共益費・光熱費」などが含まれている場合と、そうでない場合があります。何が含まれているのかを必ず確認しましょう。VATは日本の消費税のようなもののことで、控えの紙が赤い色をしていることから「レッドインボイス」とも呼ばれます。大きなオフィスビルの場合、細かい部分まで条件が明記された契約書が作られることがほとんどです。細かいところまで注意して、借主に不利益な項目がないかチェックしましょう。小規模な物件の場合は、契約書が比較的シンプルであることが多いです。事前に約束した条件などが盛り込まれていないこともあるため、注意が必要となります。確認事項は、きちんと契約書に明記してもらった方が、トラブルに発展することを防げるでしょう。
契約時には3カ月分の敷金が必要です。また、家賃は「1~3カ月分の前払い」が必要である場合が多く、内装工事の費用なども含めて、初期費用を多く用意しておいた方が安心です。
今回のまとめ
近年のベトナムは安定した経済成長が続き、進出先として各国から注目されています。オフィスを借りる際、事前に交渉して決定した事項が、契約書に盛り込まれていなかったせいで後からトラブルになることがあるため、契約書に明示されているかチェックしてから契約しましょう。