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2021.04.07

海外進出!オフィス・事務所を海外で借りるときの注意点【タイ編】


オフィスの賃貸契約は国によって異なるので、日本とは違う点を理解することが大事です。どんな場所にオフィスを借りるかも重要な要素となります。立地が悪いと、人材の雇用や商品の物流に悪影響が出てしまうことになりかねません。タイの基本情報や、オフィスを借りるときの注意点を見ていきましょう。

【目次】
1.タイの基本情報
2.タイのオフィス事情
3.タイでオフィスを借りる際の注意点
4.今回のまとめ

タイの基本情報

タイはインドシナ半島中央部に位置する、東南アジアの国です。北・東・西の三方は川や国境線などを境に、ラオス・カンボジア・ミャンマーなどの国々と接し、南はマレーシアに接しています。面積は約51万3000平方kmと、日本の約1.4倍です。日本と同じ「仏教の国」として知られ、仏教徒の数は国民の約95%にもおよびます。
首都バンコクの「スクンビット」は生活に必要なやりとりを日本語だけで済ませられるほど、日本人や日系企業が多いエリアです。「シーロム・サトーン」は古くからオフィス街として開発されてきた歴史を持ち、世界各国のオフィスが集まっています。「チットロム」や「プルンチット」は商業の中心地であり、ハイグレードなオフィスが集まっている場所です。東部地区に集まる工業団地へのアクセスが容易な「バンナー通り」は、スクンビットやシーロム・サトーンに次いで日系企業が多い地域となっています。

タイのオフィス事情

アジアの主要都市である東京・北京・上海・香港・シンガポールといった国々と比べると、オフィス賃料は安いです。首都バンコクであっても、東京に比べてずっと安い相場で借りられる場合もあります。郊外であれば、都心部よりも30~40%低い賃料で借りられることが珍しくありません。オフィス賃料だけを見れば、コストを抑えられると考えてよいでしょう。
2000年代後半に都市交通網が発達し、都市部へのアクセスが良くなったことで、都市部周辺のオフィス開発が盛んになりました。近年、バンコクのオフィスは需要が高まっており一等地の賃料は高騰しています。しかし、入居率は高い水準をキープしているため、思い通りの立地や広さの物件を見つけにくい場合があるでしょう。多くの企業がタイに進出する際に、必要な設備が整った「サービスオフィス」を利用しています。いったん、サービスオフィスに拠点を置き、他のオフィスに移転していくスタイルをとることが多いです。
今後、国の経済が発展し、法人の売り上げが伸びて行けば、さらなる賃料の上昇が見込まれるでしょう。

タイでオフィスを借りる際の注意点

バンコクで賃貸オフィスを借りる際は「3年契約」が一般的となっていて、敷金は賃料および共益費合計額の「約3カ月分」が必要となるケースが多いです。中途解約時には敷金が返金されません。契約残期間の賃料やサービス料の「全額」を、支払わなければならないでしょう。また、契約更新時に「賃上げ交渉」があることが少なくありません。オフィス改装後にオーナーが代わり、賃料の大幅な値上げを強要されて泣く泣く支払ったというケースもあります。「改装時に関する契約書の内容」には、十分に注意しましょう。
入居時のオフィスは、天井および壁をオフィス向けに仕上げた状態で引き渡す場合がほとんどです。床は、コンクリートの打ち放しの状態か、ピータイルによる仕上げが多くなっています。退去時は日本の賃貸オフィス契約と同様に、入居時の状態に戻す「原状回復」の必要がある点を押さえておきましょう。

今回のまとめ

タイの首都バンコクのオフィスの需要は伸びており、都心部のオフィス賃料は高騰していますが、入居率は高くなっています。立地によっては、思い通りの物件に入居できない可能性があるでしょう。タイへの海外進出にあたって、必要な設備が整ったサービスオフィスを利用し、さしあたっての拠点にする企業も少なくありません。また、タイでは契約更新時の賃上げ交渉が珍しくない点を押さえておきましょう。トラブルを防ぐには、契約書の内容や、原状回復に必要な工事などをよく頭に入れて契約を結ぶことが大事です。

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