COLUMN
お役立ち情報
オフィス・事務所の更新を行う際に必要な費用とは?
オフィス・事務所を借りるときに、見落としてはいけない費用が、更新料と更新事務手数料です。借主と貸主との間で認識の相違が発生しやすく、契約に際してトラブルの原因となる恐れもあり、注意しなければなりません。今回は、オフィス・事務所を借りるときに必要な更新料と更新事務手数料を解説します。
【目次】
1.オフィス・事務所の更新に必要な費用
2.オフィス・事務所の更新費用を支払ったときの仕訳
3.オフィス・事務所の更新費用に関するQ&A
4.今回のまとめ
オフィス・事務所の更新に必要な費用
オフィス・事務所の更新に必要な更新料と更新事務手数料について解説していきます。
1.更新料
オフィスでは、一般的に2年を目安として契約をするケースが多い傾向です。数年たつと契約更新の機会が生じ、その際に更新料を支払わなければなりません。
更新料は、賃貸契約の期間満了時に、更新のタイミングで家主に支払う一時金です。
更新料の相場は賃料の1~2か月分ですが、賃料に応じて値上げされるケースもあります。
しかし、更新料は法律で支払いが義務付けられていません。あくまで不動産業界における慣習です。貸主の利益を保証するといった目的をはじめ、さまざまな理由から個々の契約で定められます。
当然、契約を締結したら支払い義務が生じます。その場合、法律で義務付けられていなくても、更新料を支払わなければなりません。
2.更新事務手数料
更新料と区別して支払う必要があるのが、更新事務手数料です。更新事務手数料とは、更新手続きにともなう事務に対する手数料であり、事務手続きを担当する不動産会社に支払われます。
更新事務手数料は、借主が支払うケースが多い傾向です。ただし、手続きを不動産会社に依頼しているのは貸主であることから、借主には支払い義務がないという見方もなされています。貸主との間でトラブルが起きないように、事前に理解したうえで契約を結ぶことが重要です。
オフィス・事務所の更新費用を支払ったときの仕訳
オフィス・事務所の更新料を支払ったときは「(長期)前払費用」を用いて仕訳します。
更新料の効果は支払年度のみでなく、契約期間にわたって続く点に注意が必要です。そのため、支払年度で一時的な経費にせず、契約期間の年数で段階的に経費にしていきます。
更新料の支払日に関する仕訳では、借方勘定科目に「(長期)前払費用」、貸方勘定科目に「現金」を記載し、決算日に関する仕訳では、借方勘定科目に「(長期)前払費用償却」、貸方勘定科目に「(長期)前払費用」を記載します。
オフィス・事務所の更新費用に関するQ&A
オフィス・事務所の更新費用について疑問が解消されていない方もいるかもしれません。気になりがちな点をQ&A形式で回答していきます。
オフィス・事務所の更新費用に税金はかかる?
事業用建物に関する賃貸借契約の更新にともなう更新料のうち、返還しないものは資産譲渡等の対価として課税の対象となります。
一方、契約の終了となる保証金や敷金等は、資産譲渡等の対価ではないので、課税対象になりません。
オフィス・事務所の更新費用を支払わないと何が起こる?
賃貸借契約書に更新料の特約がないと、借主は更新料を払う必要はなくなりますが、特約がなくても貸主が更新料の支払いを要求してくるケースがあります。
義務がないからといって、更新料を支払わなかったとき、何が起こるのでしょうか。結果として、更新料を支払わなくても、契約を解約できません。
トラブルの原因になるケースが多いため、更新料の特約をつけない方針の不動産会社もあります。
今回のまとめ
以上、オフィス・事務所の更新を行う際に必要な費用である更新料と更新事務手数料について解説しました。オフィス・事務所を借りるときに、借主とトラブルを起こさないようにするために、契約の段階で認識をすり合わせるようにしましょう。更新料を支払った場合も、今回紹介した仕訳の記載方法をぜひ参考にしてみてください。
関連記事:
オフィス賃貸の更新料は払うべき?契約書をよく見よう|株式会社ビズライフ エージェント (bl-agent.co.jp)
No.6225 地代、家賃や権利金、敷金など|国税庁 (nta.go.jp)
事務所の更新料を支払ったときの仕訳| 決算・申告、業務の流れ(法人) サポート情報 (yayoi-kk.co.jp)
オフィス移転マニュアル 更新料について│賃貸オフィスのことならトスナビ (tosnavi.jp)
【ホームズ】賃貸物件の更新事務手数料とは。支払い義務があるかどうか知ってる? | 住まいのお役立ち情報 (homes.co.jp)
事務所の更新料を支払ったときの仕訳| 決算・申告、業務の流れ(法人) サポート情報 (yayoi-kk.co.jp)