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2021.03.25

他の入居者が原因で事務所が水漏れや火災の被害にあった場合に損害賠償できるのか


オフィスビルでは他の入居者とのトラブルが起きる場合があります。多くは騒音や悪臭などによるものですが、中には水漏れや火災によって事務所が被害を受ける場合があります。ではこういった被害にあった場合には損害賠償請求は可能なのでしょうか。そこでここでは、他の入居者が原因で事務所が水漏れや火災の被害にあった場合に損害賠償できるのかということについて紹介していきたいと思います。

【目次】
1.水漏れトラブルが起こる原因とは
2.水漏れトラブルが起きたら
3.火災保険を確認する
4.自分が被害を受けた場合には
5.今回のまとめ

水漏れトラブルが起こる原因とは

オフィスビルなどで水漏れトラブルが起こる際には、人の過失が原因で起こした場合と故障などの被害を受けてしまうという場合があります。人が起こすものとしては、水回りで水を出しっぱなしにした、ホースなどを正しく接続しないで水を出したといったことがあります。また、故障などによるものとしてはトイレの故障、キッチンまわりの設備の故障、排水管のひび割れなどがあり、多くは設備の経年劣化によるものです。

水漏れトラブルが起きたら

水漏れトラブルが起きた場合はまずオーナーや管理会社に連絡をします。基本的には管理会社が対応をすることとなりますので、自分で勝手に修理してしまうことは避けましょう。管理会社に連絡がつかない場合などは自分で水道業者、電気業者などに連絡をして対応しなければならない場合があります。この場合は事後報告で管理会社に連絡しておきましょう。

火災保険を確認する

オフィスビルなどと契約をする際には契約時に火災保険に加入していることがあります。こうした火災保険にはその名前の通り「火災」と「水ぬれ」などの補償がついている場合があります。っこで重要になる特約としては「借家人賠償責任保険」と「個人賠償責任保険」があります。「借家人賠償責任保険」では自分の過失で壁や床を傷めてしまっても補償されるもので、「個人賠償責任保険」は他の入居者に被害を与えてしまった場合にも補償されるものとなっています。

自分が被害を受けた場合には

上の階の入居者の過失によって被害を受けた場合には損害賠償請求ができるのでしょうか。この場合は「賠償はしてもらえるが備品などは減価償却などを考慮した時価」ということになります。つまり長年使っていて資産価値がなくなっていると判断される備品などについてはかなり減額されてしまうこととなります。こうなると元の備品を揃えようとすると自己負担しなければならないということもあります。
こうした場合は相手からの賠償に加えて、自分が契約している火災保険で補償できるかどうかを考えていきます。備品が被害に遭った際に、同等品を購入するために必要となる金額が補償される「新価」という契約をしていれば「時価」との差額が補償されるため、同じ備品を新品で購入することが可能となります。また、水漏れや火災の原因が建物自体の経年劣化などである場合にはオーナーや管理会社に対して損害賠償請求を行うこととなります。

今回のまとめ

オフィスビルなどを借りている場合、自分のところに落ち度がなくても他の入居者の過失によって水漏れや火災の被害に遭うことがあります。こういった場合、まず管理会社に連絡をしましょう。その後、過失があった入居者に対して損害賠償請求を行うこととなりますが、備品を購入した際の金額すべてが補償されないことがあります。そのためには火災保険の特約を効果的に利用していくのが良いでしょう。

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