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2021.03.19

コロナでどう変化した?世界のオフィス事情【オーストラリア編】


新型コロナウイルス感染拡大により、世界中の人々の働き方は大きく変わりました。リモートワークが常態化しつつある状況下、オフィスを取り巻く環境も影響を受け、オーストラリアのオフィスもまた変化を見せています。今回は、コロナ禍におけるオーストラリアのオフィス事情をご紹介します。

【目次】
1.コロナ優等生のオーストラリアでも賃貸オフィスの空室率は上昇
2.中小企業を対象とした救済措置も
3.今回のまとめ

コロナ優等生のオーストラリアでも賃貸オフィスの空室率は上昇

オーストラリアの新型コロナウイルス感染拡大状況は、感染者数や死者数でいえば他国に比べかなり良好で、経済への影響も相対的に軽微といってよいでしょう。それでもシドニー郊外のオフィス空室率が過去15年間で最低の水準となるなど、賃貸オフィス市場には少なからず影響が及んでいます。リモートワークの常態化でオフィス需要が縮小したことにより空室率も上昇し、CBD(オーストラリアの2大都市であるシドニーとメルボルンの中央商業地区)における2020年4Qのオフィス空室率は13.3%(シドニーで11.9%、メルボルンで13.2%)となりました。それに伴い賃料も前年比10%以上下落しています。
この先は、オーストラリア国内企業の勤務人口のおよそ半分が、週2日程度の頻度でリモートワークを行なうような働き方を選択すると予想されています。オフィス需要がコロナ前の水準にまで上向くことは、少なくとも短期的には考えにくい状況といえるでしょう。

中小企業を対象とした救済措置も

リモートワークを中心とした働き方ではオフィススペースの必要度が下がる結果、コスト削減策の一環として効果オフィス縮小や賃貸契約解約に踏み切る企業のニュースも聞かれます。しかしその一方で、賃料を支払えなくなり退去に追い込まれる企業も残念ながら少なくありません。こうした局面では、体力の乏しい小規模事業者や中小企業からダメージを受けるのはどこの国でも同じであるため、オーストラリアでも中小企業を対象とした救済措置が発表されました。対象となるのは、賃貸オフィスにテナントとして入居している年間売上高5千豪ドル以下の中小企業で、次のような救済内容となっています。

 売上高の減少率に比例して、50〜100%の賃料削減または最低24ヶ月の賃料繰り延べ
 オーナーは、テナントの業績が回復するまで返済を要求しない
 賃料未払いを理由として契約を終了するなどしない
 オーナーが税の減免やローンの返済猶予などの支援を受けた場合は、テナントにもその利益を還元する
 賃料値上げを凍結する

オーナーとテナントとの間で同内容にて合意するようにという、あくまで義務行動規範ですが、同規範に基づいた合意がなされない場合には調停の場が設けられることになっています。

今回のまとめ

オーストラリアでも、新型コロナウイルス感染拡大による賃貸オフィスビルへの影響は他国同様に見られ、空室率は上昇し、賃料は下落しています。さらに、アフターコロナもリモートワークは一定の割合で継続されると見込まれ、オフィススペース需要はコロナ前よりは減少すると推測されています。
しかし、新型コロナウイルス感染者数も、経済的ダメージの度合いも、他国に比較すれば軽いといえ、経済回復時を見据え事業拡大を検討しているなどであれば、借り手市場の現在が好機と捉えることもできるでしょう。

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